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2017年4月

2017年4月30日 (日)

新卒教師の学びとは?3

 勉強を熱心にやれば教師の力量が高くなるとは限りません。
 前述した「著名な実践家の方法論獲得型の学び」の場合、獲得した方法論で授業がうまく流れたかどうか、というところに教師の視点がいきやすくなります。たとえば、「この発問で、子どもたちが考えさせることができたかどうか」というようなことです。そして、うまく流れると授業がうまくいった気になってしまいます。
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「まんがで知る教師の学び」の中で剣田究造先生は根津戸先生の教材研究の甘さと、教育技術にたよることの危険性を指摘しています。それに対して、夏村先生は、教育技術は必要じゃないかと反発しています。程度の差はあっても、このようなことはよくあるのではないでしょうか。こうなってくると、新卒教師は学校の仲間の意見を聞かずに、方法論や教育技術を提供してくれる研究会やサークルの仲間の意見を聞くようになってしまいます。当然、学校の仲間からの評判は落ちていき、浮いた存在になります。
 子どもに力をつけるための「教師の学び」がいつのまにか、教育技術を獲得するための学びになってしまっているわけです。
 実は、私自身がこのような学び方をしてきたのです。今、思い返してみると、先輩教師からの厳しい指摘にも不遜な態度をとっていたような気がします。恥ずかしい限りです。

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2017年4月29日 (土)

上條晴夫著「理想の授業づくり」

 上條晴夫著「理想の授業づくり」を読みました。
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 この本は、授業づくりをどのように学ばせるかを提案したユニークな本です。従来の授業づくりの考え方を根底からひっくり返すような面白さがあります。
 また、「授業へのダメ出し」を中心としてきた従来の授業研究会の在り方に対しても一石を投じる本にもなっています。
 たとえば、「授業づくりの教育においては、正しい授業のスタイルや教育技術、教育理論を教えて、それを理解させ覚えさせれば、それが蓄積されて応用可能になると考えられていた」と主張してあり、従来の授業づくり教育への疑問が投げかけられています。それに対して本書では、その教師の『理想』(こだわり)を鍛えることが提案されています。この考え方は大変斬新であり、授業の見方も変えていくことにもなるでしょう。
 力量の高い教師の授業は、その教師らしい「授業観」に支えられています。しかし、従来の授業研究会の方法だと、授業方法の欠点を探し、修正案を出し合うことで展開されていくので、どうしても「授業観」が見えにくくなってしまいます。以前、30代の若い先生方の教員研修において、「ベテラン教師の授業を見て、その方法をそのまま真似るのではなく、その先生がどのような授業観を持っているのかを探したり、インタビューしたりして考察してみてください。」と指示したことがあります。その授業研究会では、1時間の授業では見えなかった「その教師らしい『授業観』」が見えるようになったことを今でも覚えています。
 教師教育に携わる人たちだけでなく、研究主任や管理職のような学校リーダーにとっても「授業づくりとは何か」を考えていくための斬新な教育書と言えます。

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2017年4月28日 (金)

新卒教師の学びとは?2

 新卒教師が方法論を獲得するためにがむしゃらに学ぶことは必要なことです。そうしないと授業が成立しないからです。
 問題なのは、実践家が考えた方法をベストだと思い込むことです。特に著名な実践家だと、その方法を疑わなくなります。
 実践家は教材の本質をしっかりと理解してまいます。また、日頃の問題の捉え方が異なります。だから、日常的に子どもたちに投げかける言葉も異なります。つまり、子どもたちの意識が違うのです。しかし、そうした「見えない部分」は実践記録からでは読み取ることができません。
 そうなると、方法論がうまく当てはまらない状況が発生します。そうなって当然なのですが、新卒教師の場合はそれに気が付きません。方法論が全く無かった時に比べると、授業がうまくなったように感じるので、追試して満足してしまうのです。
 「まんがで知る教師の学び」の中で根津戸健作先生が研究授業で音を聞いた発問をします。それに対して、本人も新卒4年目の夏村ひかる先生も満足しています。教材の本質を掴まないで、「音を問う」という方法論で授業を組み立てた結果です。
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 「セミナーに参加する→方法論を学ぶ→追試して満足する→セミナーに参加する→・・・」
 といったサイクルにはまってしまうと、自分の授業を客観的に見直すことができなくなってしまうのではないでしょうか。
 これが、何年も続いてしまうと、「勉強熱心だけど、学校での評判は良くない」ということになりかねません。(つづく)

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2017年4月22日 (土)

新卒教師の学びとは?1

 新卒教師は、授業も学級経営に関しても具体的な方法論を知りません。

 当然、具体的な方法論を知ろうと必死になるはずです。

 先輩にたずねたり、自主的な研究会に参加したり、教育書を読みあさったりして、とにかく具体的な方法論を獲得しようとします。

 この「方法論獲得型学び」がずっと継続されることこそが問題なのではないでしょうか。

(つづく)

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2017年4月21日 (金)

自己紹介

 こんばんは。吉良良介です。

 「まんがで知る教師の学び」という教育書の主人公をやっています。

 年齢は53歳。職業は臨時採用教員です。

 もちろん架空の人物ですが、もしも実在していたらこんなブログを書くでしょう。

 「学び続ける教師」であるための理念や勉強術について綴っていく予定です。

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