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2017年5月24日 (水)

教師の成長5〜見習いの誤解〜

 教師向けセミナーなどで人気講師となるような教師には魅力があります。普通の教師にはない個性があり、実践もずば抜けているからです。著書や雑誌連載などがあれば、そのカリスマ性はますます高まります。このような教師は、多くの若い教師から「憧れの存在」となっていきます。
 見習いの時期には、自分にとって「憧れの教師」をもつことは必要なことだと思います。憧れの教師の実践を追試してみることが多くの教育技術の獲得につながっていくからです。一方、落とし穴もあります。
 教育技術を適用する条件が合致した場合は効果的に作用しますが、そうでない場合は、教育技術を使うことが目的となり逆効果となることもあります。

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 以前、一人の若い教師がある著名な実践家が行っている方法をそのまま真似している場面を見たことがあります。発達障害のある子どもたちにとっては良いとはいえない方法だったので、その若い教師にその旨を伝えたことがあります。彼は、怪訝そうな顔をし、私の意見を受け入れる様子ではありませんでした。彼の論理としては「あの著名な先生がやっている方法だから間違いない。批判をしている吉良先生のほうが教育技術を理解していないのだ。」ということなのでしょう。
 このようなことは往々にしてあるような気がします。「憧れの教師」を信じるがあまり、一つ一つの教育技術の妥当性まで検討しなくなってしまうようなことです。どんなに優れた教師であっても、完全無欠な人はいないはずです。ある部分は得意であっても、別の部分では不得意なこともあるでしょう。
 名言に「師の跡を求めず、師の求めたるところを求めよ。」という言葉があります。(原文は、芭蕉の「古人の跡を求めず、古人の求めたるところを求めよ。」という説があります。)師匠の安易な真似ではなく、師匠が理想としたものを見極めてそれに向かうことが必要なのだと思います。

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コメント

有名な方のご実践の表面しか見ない人、よくいますね。逆に、研究会と称して、ハウツー伝達を行う人もいます。おっしゃる通り「理想としたものを見極めて」進むのは大切です。
私の師のご退職の年度です。きちんと振り返りたいことをご指摘いただき、ありがとうございました。

投稿: るうc | 2017年5月26日 (金) 20時32分

るうcさん、コメントありがとうございます。一生懸命に勉強していても、それが自分の成長につながらなければ意味がないですよね。そういう人が多いのも事実。そして、私自身がそうでした。

投稿: 吉良良介 | 2017年6月 7日 (水) 06時54分

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