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2017年6月16日 (金)

忘れられない言葉1

 こんにちは。吉良良介です。
 教師をやっていた中で、忘れられない言葉ってありませんか。
 私には強烈に印象に残っている言葉がいくつかあります。
 そのときに発した人物の表情や周囲の情景まで思い出せるくらい鮮明に記憶に残っています。

 まず、その一つは、初任者としての初めての研究授業のときの言葉です。人権教育の授業でした。寝る間もないくらい必死に教材研究をし、授業の準備を行いましたが、結果は散々なものでした。子どもたちは意見を言わないし、授業も中途半端に終わってしまいました。
 その授業研究会で、人権教育担当の年輩の先生が厳しい表情で、私に向かって次の言葉を言ったのです。

 「吉良先生は授業を真剣に考えていない!」

 これは効きました。私の胸にぐさりと突き刺さりました。授業がうまくいかなかったのですから、言い訳のしようもありません。私は下を向いたままで顔を見上げることもできませんでした。
 しばらくの間、沈黙が流れました。それは数秒だったのかもしれませんが、ものすごく長い時間だったように感じています。
 すると、窓際に座っていた当時2年生の学年主任の女性の先生が、すっと立って、こう言ったのです。

 「いいえ、吉良先生は真剣に考えていました!」

 すると間髪を入れず、回りの先生たちから一斉に拍手が起こったのです。職員室が割れるほど、「わぁ−っ!」という拍手でした。
 このときほど、同僚に応援されているということを実感したことはありません。

 夕方、アパートにもどったら、こたつにもぐり、天井を向いて大声を出して泣きました。今でも、そのときの天井の模様まで覚えています。本当に30分間、泣き続けました。授業がうまくいかなかったという悔しさと、先生方の応援のうれしさが混じった涙でした。
 初任者のときは自分でもそれなりに教材研究もしていましたし、本も買って勉強もしていまいした。自分でも「がんばっている教師」だという自負はあったのですが、 この強烈な体験は私を変えていったのです。(つづく)

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