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2017年8月10日 (木)

忘れられない言葉8

 6年生の学級担任をしていた頃、PTA役員さんが二人学校に来られました。言いにくそうに、でもはっきりと私に言われた言葉があります。
「先生、うちのクラスの平均点を上げてください。」
 どこから得た情報かは分かりませんが、独自に実施した学力テストの平均点が学年平均点よりも低かったということを知っていたようでした。中学校の受験前で、かなり危機感をもたれていた様子です。私は動揺しながらも、全力でがんばります、と答えるのがやっとでした。

 当時の私の学級は、学力差が非常に激しくて、数人のトップクラスの子どもたちは、難関の私立中学に間違いなく合格できる学力をそなえていました。一方、数人の子どもたちは、市販のワークテストの問題は解けるのですが、ちょっと難しい問題になると分からない状態だったのです。
 当時の私の授業はいわゆる「できる子ども」の発言にたよっていたような気がします。発言数は多いので、一見授業は派手で盛り上がっているのように見えるのですが、おそらく数人の子どもたちはよく分かっていなかったのではないか。そんな気持ちになっていきました。
 そう考えるようになると、授業の見方も異なってきます。発言している子どもの方を見るのではなく、発言をせずに黙って聞いている子どもたちの方を見るようになっていきました。(つづく)

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