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2008年4月 2日 (水)

教育放送番組に要望すること

 NHK教育放送は、以前と比べると活用率は少なくなってきているだろう。そこで、NHK教育放送を活用する側として考えたことを記録しておきたい。

 考えてみれば、私が小学生時代は放送番組をよく見ていた。道徳や理科、音楽等、今でも映像を覚えている。楽しみだったのは「道徳」。番組を視聴した後に、担任の先生が色々と話し合いをさせてくれたことを覚えている。また、「音楽」の番組で聞いた「魔王」の曲は、解説の部分まで記憶している。たとえ、それが教師が十分な教材研究をして視聴させていたのではなかったとしても、教育効果は大きかったはずだ。

 あの時代から30数年が過ぎ、学校では教えるべき内容も増えた。総合的な学習もあれば、外国語活動もある。情報教育、キャリア教育、食育、環境教育といった○○教育も数え切れないほどある。現場教師が、授業の準備のために費やす時間も増えている。
 また、授業時間数が35週で割りきれなくなったので、周毎に時間割を変えないとならなくなった。毎週水曜日の2時間目は「音楽」という具合にいかなくなったのである。

 NHK教育が、国語や算数などの番組を制作してくれるのは大変ありがたいが、現実問題として教師は「単元」で学習を進めていく。単元の進行に合致していなければ、放送番組は使われにくい。事前に録画して準備をするような時間的なゆとりは、今の学校現場の教師にはないだろう。
 次の学習指導要領では、授業時間数が増える。週に1時間程度増えるとなると、教育課程はそれこそぎりぎりになる。ますます、勤務時間内での「授業の準備」の時間は減っていく。とにかく、教師は単元を終わらせることに必死になるだろう。

 そう考えると、NHK教育放送が活用される機会はますます減っていくことになると思う。内容がすぐれているだけに実にもったいない話だ。
 そこで、以下のことを現場からの要望としてまとめておきたい。

1、教科書を超える内容をもつこと
 動画+音声という点では、放送番組は教科書にないメリットがある。たとえば、プレゼンやスピーチの学習の教材としては、教科書よりもはるかに優れている。また、番組の内容として、その道の専門家に直々に「極意」を教えてもらえると、現場教師としては非常に助かる。教科書を超える内容をもつことがまずは重要だろう。

2、この単元で使えるということを分かりやすくすること
 現場は、教科書の計画に基づいて動く。もちろん、指導計画を学校行事や総合的な学習などに合わせて変更することはあるだろう。しかし、放送教育を研究している教師でもないかぎり、放送番組のスケジュールに合わせて指導計画を変更することは滅多にないはずだ。だとすれば、まずは「教科書のこの単元で使える」ということを明確にアピールしなければ活用はされにくい。

3、ワークシートや雛形、原稿用紙などの教材を充実させること
 授業実践例だけではなく、番組と連動した教材があれば活用も増えるだろう。手間をはぶく仕掛けも必要なのだ。たとえば、「伝える極意」の中の「限られた文字数で事実を伝える〜新聞〜」というテーマがあれば、それに合った新聞用原稿用紙(参考:shinbungenkouyoushi)なども必要だろう。(ちなみに、光村の国語の教科書では、新聞づくりは4年生になっている。)教師の「手抜き」ではないか、という批判もあるだろうが、全ての教科をすべて手作り教材で行えるはずがない。良いものがあれば使った方が効率的だ。

4、15分にとらわれないコンテンツ
 今後は、電波に流れるだけではなくネット上での放送も増えてくるだろう。むしろ、こちらの方が主流になるかもしれない。そう考えると15分は長い。放送には文脈があるので全部視聴するべきだという考えは当然ではあるが、それは制作者側の論理だ。場合によっては10分。あるいは5分の番組があった方がありがたい。もちろん、制作側としては、相当に手間も増えるだろう。しかし、「にんげん日本史」のデジタルコンテンツのように数分のクリップの方が、授業としては使いやすかった。

 これらの要望は、おそらく以前から指摘されていたことだろう。しかし、あえて文章にすることで、自分の考えを整理しておきたい。
「shinbungenkouyoushi.pdf」をダウンロード

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