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2009年1月20日 (火)

ICTは授業の「補助的な手段」なのか 5

 多くの人々と話をしていて、認識が異なるなと感じることがある。それはICTの捉え方だ。
 多くの人々は、ICTをハードやソフトのことだと思っている。ICT=コンピュータという捉え方である。
 だから、「ICTの活用」というと「コンピューの活用」と捉えがちだ。
 もちろん、ハードやソフトはICTの重要な部分ではあるが、それそのものではない。

  Information Communication Technology とは、言うまでもなく「情報」と「コミュニケーション」に関する技術である。
 そして、授業もまた「情報」と「コミュニケーション」によって成り立っている。「情報」を子どもたち同士の「コミュニケーション」の中で意味のあるものにしていく営みであるからだ。教師が考えるのは、どのような情報をどのような形で子どもたちに投げかけ、子どもたち同士のコミュニケーションを組み立てていくかということである。
 だから、重要なことはハードやソフトではなく、「情報」の中身であり、「コミュニケーション」の在り方なのである。

 プレゼンテーションで考えてみよう。効果的な情報を提示できれば、別にコンピュータでなくてもかまわない。実物投影機でもよいし、実物そのものでもかまわない。
 また、情報を映像として提示さえすれば、相手に理解してもらえるというわけでもない。情報を発信する側と受信する側とのコミュニケーションがなければ、効果は半減するはずだ。一方的な説明で終わる講師もいれば、相手に対して問いを投げかけたり、作業をさせたりして双方向のやりとりをする講師もいる。

 以前「『ICT活用』の研究は、ICTの研究ではなく、授業研究そのものである。」と述べたことがある。だが、そのためには、教師側にある程度のスキルが必要になってくる。たとえば、写真の取り込みや投影といった「作業」に多くの時間がかかるようであれば、写真そのものを「情報」として吟味する余裕がなくなるからである。

 だから、ICT活用研修の場合、どうしてもスキルアップの部分が最初に必要になってくる。
 しかし、多くの学校現場ではスキルアップのレベルで研修がとどまってしまうので、「ICT研修=コンピュータのスキルアップ」というイメージが定着してしまったのではないだろうか。本来は、スキルの部分を抜きにして、「情報」と「コミュニケーション」の中身について、考えていかなければならないはずだ。

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