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2009年6月

2009年6月29日 (月)

マッキントッシュ教育活用集中講座7月4日(土)

授業で役立つ動画の活用・応用編
マッキントッシュ教育活用集中講座 -iMovie09-

主催:熊本大学教育学部情報教育研究会+ D-project
日時:7月4日(土)9時-11時50分
場所:附属小学校3Fコンピュータ室
参加費:無料

■ 今回は動画
 動画の編集も慣れてくると、少し凝った編集がやりたくなってきます。たとえば、二つの映像を一つの画面に入れてみたり、二つの映像を合成させるようなことです。
 iMovie09であれば、そんな「少し凝った映像の編集」が簡単にできるようになります。「ピクチャーインピクチャー」(映像の中に別の映像を入れる。)「グリーンスクリーン(人物の背景に別の背景を重ねる)」などの映像の合成です。この会に参加するだけで,このような「ちょっと凝った映像編集」が簡単にできるようになります。
 映像編集ができるようになると毎日の授業記録も映像で残したくなってきます。ぜひ、ご参加下さい。参加費は無料です。
 今回は,動画の活用の応用編です。映像の編集を全くやったことがないような初心者の方でも安心して参加することができます。映像でいろいろなことができるようになると,コンピュータ活用の幅がぐんと広がって教材研究が面白くなります。
■ 準備物
 コンピュータの活用に興味がある方は誰でも参加いただけます。貸し出し用のマッキントッシュがありますので,気軽にご参加下さい。できればビデオカメラか動画が撮影できるデジタルカメラがあると便利です。 音楽CDとイヤホンかヘッドフォンをいっしょにおもち下さい。USBメモリがあるとさらに便利です。申し込みは以下まで。(当日参加も大歓迎です。)
 熊本大学教育学部情報教育研究会 山口修一(yamashu2jp@yahoo.co.jp
Mac7090704

2009年6月21日 (日)

活用型学力とは何か22

【プロジェクト型協同学習のための8つのしかけ その2】
 
 お忙しいところ読んでいただいて大変恐縮です。「8つのしかけ」のつづきです。

⑤ 子ども同士が相互にかかわりあう場をつくること
 互いの意見を出し合ったり、文章を読み合ったりしないと解決できないような状況設定をすることです。
 たとえば、「写真を選ぶ」という活動は一人でやれば言葉にする必要はありません。しかし、グループでやろうとすれば意見を出し合わざるをえなくなります。結果として、子どもたちは仲間を説得するために、自分の思考を言葉にしていくという知的な作業を行うことになります。
 また、それぞれが個別に書いた文章を比較検討して一つにまとめていくような作業も効果的です。そうすることによって、子どもたちはよりよい表現を学ぶようになります。自分が伝えたいことが相手に伝わるのかどうか、相手の立場に立って客観的に評価する機会になるわけです。

⑥ 教師も子どもと相互にかかわりあう場をつくること 
 教師が、子どもたちに対する「壁」となることも必要です。子どもたちのアイデアに対して、簡単には「合格」を出さないわけです。「この文章ではつながらない」「この流れでは分かりにくい」という「批判」を突きつけることも必要です。子どもたちが協同してその「壁」を乗り越えようとするとき、思考は活性化され、達成感が生まれます。困難な状況を力を合わせて解決したとき、子どもたちの力は向上します。
 逆に、自分たちだけでは解決できないとき、教師は「助っ人」にもなります。なかなか先に進めないグループには、教師側から「こんなことをやってみたらどうだろう。」「そのことを実現するためには、この資料を見るといいよ。」といったアドバイスを与えていきます。このような支援的な立場に教師がなることも必要です。

⑦ タイムリミットを設定すること
 社会ではどんな仕事でも締め切りが設定されます。締め切りがあるからこそ、人間は真剣になります。
 プロジェクト学習においても、局面ごとに時間を守らせることが極めて重要です。たとえば、「シナリオづくりは、今日の国語の授業が終わるまで」という具合に具体的に締め切りを設定します。子どもたちは、締め切りを守るために必死になるはずです。必死になるから、互いに協力して解決しようとします。
 時間が制限されているからこそ、役割を分担しながら効率的に進めていくことを学んでいくわけです。時間をいかに上手に使っていくか、ということも思考力を高めていくことになります。

⑧ 課題達成をみんなで祝うこと
 課題達成のためには、様々な苦労があったはずです。途中でケンカになったこともあるでしょう。うまくいかずに、途方に暮れることもあったかもしれません。ハードルが高いほど子どもたちは大変な目にあうはずです。しかし、その分、課題を達成したときの喜びは大きいでしょう。ビデオの作品が完成したら、ぜひみんなで視聴する時間をもうけるべきでしょう。新聞が完成したら、その感想を話し合う時間をもうけるべきです。授業参観や懇談会で見せるのも良い方法だと思います。給食時間に牛乳で乾杯するようなささやかなものでも良いし、楽しいイベントでも良いのです。
 教師は、子どもたちの成長を喜び、その努力を大いにほめなくてはなりません。子どもたちの達成感・満足感は次の学習への意欲へつながっていくのだと思います。 

2009年6月18日 (木)

新聞記者になろう 2009 12

新聞記者になろう 第6時

 (はじめの10分ほどは、新出漢字の指導)
 記事の下書きの書き方を知る時間である。教科書の「記事の下書きをしよう。」のところを音読。例文の記事を投影して、「前半の段落と後半の段落では内容がどう違うのでしょう。」と発問。子どもたちは「前半が出来事。後半は自分の感想」と答えていた。そこで、「そうです。記事で大切なことは、前半のように『事実』の部分と、後半のように『意見・感想』の部分を分けて書くことです。」と説明した。

 原稿用紙は特製のものを用意した。20文字×13行である。写真をはったり、見出しを書いたりできる。はじめてローマ字を習った4年生の子どもたちがコンピュータに入力するのには適切な分量だと考えた。

 問題は、例文の「大なわ大会」である。このようなイベントの記事だけでは、子どもたちがどのように書けばよいのかが分からないと感じたからである。
 そこで、「出来事の紹介記事の例文」「生活の様子の紹介記事の例文」「アンケート記事の例文」「インタビュー記事の例文」の4つを資料として、子どもたちに配布することにした。

***「出来事の紹介記事の例文」*********
 六月十七日の午後、四年生全員が地域防災センターを見学した。防災センターの係の人から消防の仕事をくわしく教えてもらうことができた。また、本物の消防自動車を見たり、じしん、台風、火事の体けんをすることができた。特に、火事の体けんでは、くらやみの中でけむりにまきこまれるけいけんをした。
 じしんや台風は自然の災害なのでふせぐことはむずかしいが、火事は人間が気をつければふせぐことができる。消火も大切だが、防火も大切であることがよく分かった。火事がおこらないように、みんなで注意しあえるようにしたい。(ひろし)


***「生活の様子の紹介記事の例文」*********
 私たちの学級では、一週間に一度、「みんなで遊ぶ日」というものがある。クラス全員の子どもたちと先生がいっしょに遊ぶ日だ。
 まず、遊び係が今日の遊びを決める。一番人気があるのは、じんとりだ。
 次に、はん長がグループわけを行う。男子と女子がまじるように工夫する。
 そして、みんなで汗びっしょりになって運動場を走り回って遊ぶのである。
 「みんなで遊ぶ日」は、とっても楽しい時間だ。クラスが一つになったように感じるからである。この日を、大切にしたいと思う。(みどり)

***「アンケート記事の例文」*********
 私たちは休み時間に運動場で遊ぶ。どんな遊びをしているのだろう。そこで、六月十七日、四年一組のみんなにアンケートをとって調べてみた。結果は次のとおりである。
「運動場では、どんな遊びをしますか。」
 第1位 ドッジボール
 第2位 ハンドベースボール
 第3位 一輪車
 男子はボール遊びが多く、女子は一輪車やなわとびが多いということも分かった。
 夏になると暑がって外で遊ぶ人が少なくなる。体が弱くなってしまので、しっかり外遊びをしたいと思う。(たかし)


***「インタビュー記事の例文」*********
 六月十七日、太田校長先生にインタビューして色々なことをたずねてみることができた。
 校長先生の趣味はゴルフと剣道ということだった。剣道は三段のうで前だ。
 大好きな言葉は「千里の道も一歩から」。努力をすることが好きなのだそうだ。
 私たちの学校の子どもたちについては「元気でとても明るいですね。」とおっしゃった。
学校に来るのが楽しいそうである。
 はじめて校長先生とお話することができた。なかよくなった気がしてとてもうれしかった。ろうかでお会いすることができたら、大きな声であいさつしたい。(ようこ)


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 実際の授業では、この四つの例文をB4の用紙に表裏に印刷して配布した。一つ一つを音読して「事実の文」と「意見・感想の文」とに分類させてみた。しかし、時間がかかってしまって、実際に下書きを書く時間がなくなってしまった。
 この例文は、あくまでも「サンプル」として書くときの参考にする程度でもよかったと思う。大きな反省である。


Genkouyoushi
「shinbunreibun.pdf」をダウンロード


「genkouyoushi.pdf」をダウンロード

2009年6月16日 (火)

新聞記者になろう 2009 10

新聞記者になろう 第4時

(はじめの5分ほどは、漢字のミニテスト)

 取材の準備を行うことにした。

 大きく分けると子どもたちは三つのグループに分かれる。

 一つは、いきなり写真撮影に入れるグループである。このグループは、総合的な学習の様子や遊びの様子を伝えるというテーマである。

 二つ目のグループは、自分たち自身に問うためのアンケートを作るグループ。たとえば、「今もっとも夢中になっている遊びは何ですか。」「雨の日は何をして遊びますか。」といったことを聞いて集計することになる。

 三つ目のグループは、インタビューの内容を考えるグループだ。先生たちに質問する内容をノートにまとめていく。たとえば、図書室の先生に「今、一番借りられている本は何ですか。」といったことを質問していく。

 この作業はかなり時間がかかった。まず、子どもたちにとってアンケート作りははじめての作業だったので、何をどう作ればよいのかが検討がつかなかった。ここは、やはりサンプルもしくは枠組みを示しておくべきだった。インタビューも同様である。
 1時間で不足したグループもあったが何とか全グループの準備が終わった。このあたりから、かなりしんどくなってくる。十分に考えさせるとなると、やはり2時間は必要だろう。

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 教科書では、「取り上げた話題について、取材しよう」ということだけが示してある。しかし「取材の準備」について、その方法を具体的に示しておくべきだろう。なぜならば、取材の内容によって取材の準備が異なるからである。このことは重要である。

 教科書の中では「クラスたいこう大なわ大会」というイベントが記事の例として取り上げられている。そして「たいせつ」のところで「いつ・どこで・だれが・何を・どうした」「数や名前を正確に書く」「取材先を明らかにする」といったことが示してある。
 たしかに、一般的な新聞では「イベント」や「出来事」「事件」が記事として取り上げられることが多い。そのような記事の場合は上述した内容が重要なポイントになる。
 しかし、子どもが見る学校新聞の場合は、それほど「イベント」となるようなことは多くない。むしろ、ふだん生活の様子や何かの紹介を伝えたりするようなことの方が多いのではないか。
 「朝日小学生新聞」を見ても、「新しい事件」に関することよりも、何かの紹介の方が圧倒的に多い。「産経子どもニュース」も同様である。「世界遺産」や「動物の子育て」といった子どもに見てほしい内容が多いのである。

 「クラスたいこう大なわ大会」のようなイベントの記事は多そうだが、実は少ない。むしろ、「イベント」「生活の様子」「だれかのインタビュー」といった様々な種類の記事の例を出しておくべきだろう。教科書の指導書を読むと「情報収集の具体的な方法を学ばせる」と書いてある。さらに「インタビュー活動への指導」「アンケート活動への指導」として手順だけが示してある。
 「取材の準備」の具体的な方法を知りたいのは、むしろ教師側かもしれない。(つづく)Junbi1
Junbi2
Junbi3

2009年6月14日 (日)

活用型学力とは何か21

【プロジェクト型協同学習のための8つのしかけ その1】

 いよいよ4年生の研究授業が近づいてきました。すでに単元はスタートしています。(^_^;)
 さて、プロジェクト型の協同学習は単なるグループ学習とは異なります。教師による「しかけ」が必要だと思っています。そこで、その学習を効果的にすすめるための「8つのしかけ」について説明します。

① 協同で解決できるだけの「高いゴール」を設定する
 プロジェクト型の協同学習には、「レベルの高いゴール」の設定が望ましいのです。能力の高い子どもであれば一人で解決できるような「低いゴール」の設定ではだめなのです。
 子どもたちが力を合わせて必死になって達成できる「高いゴール」設定が必要です。そうしないと、能力の高い子どもは「教える人」、能力の低い子どもは「教えてもらう人」の関係に固定化されてしまうからです。たとえば、全学年の子どもたちにアンケートをとってそれをグラフにするような課題は、グループ全員が協力しないと達成できません。大変だけど自分は仲間に必要とされている、という意識をもたせることが重要なのだと思います。

② リアルで必然性のあるゴールを設定する
 必然性のないゴールでは、学習の目的に意味がなくなってしまいます。たとえば、新聞づくりの場合「誰に何のために作るのか」という相手意識と目的意識が曖昧であると、「新聞づくり」そのものが目的となってしまいます。結果として、「つくって終わり」の学習になりがちです。
 そこで、ゴールを「全学年の子どもに向けて、挨拶や外遊びをよびかけるための新聞をつくろう」という課題にしてみます。そうすると、それに応じた取材が必要になるし、撮影も必要になります。文章も「子ども向け」に書かなくてはならなくなります。できた後に、感想をもらい、その効果を確かめることもできましょう。

③ 生の情報を得る場を設定する
 生の情報とは、誰かが編集していない「一次情報」ということです。もっとも顕著なものが直接体験で得られる情報です。また、統計データや図表も含まれます。このような一次情報が重要なのだと思います。なぜならば、そこには、誰かの「考え」は記されていないからです。だから、子どもたちは自分自身の力で、その情報を解釈し自らの考えを生み出さなくてはならなくなるのです。
 たとえば、ユニバーサルデザインについて調べる場合、インターネットや図書の情報(二次情報)では不十分です。実際にユニバーサルデザインが使われている現場に行き、それを使ってみないと、その良さは分からないはずです。体験を言葉にしていく活動が思考力を高めていくことになるのだと思います。

④ 考える視点をもたせる
 生の情報は、そのままでは解釈しにくいので、考えるための視点をもたせることが必要になります。たとえば、調べ学習の前には「結果の予想」をさせてみるとよいでしょう。結果が予想と反した場合、その理由を考えるようになります。「家のお手伝いは高学年の子どもほどやっているだろう」と予想した子どもたちが、結果がその逆であれば、その理由をさらに調べたくなるはずです。 
 また、統計情報であれば、「数値全体の変化」「数値の全体に対する割合」といった視点をもつことで解釈ができるようになります。これはグラフの読み取り方を指導することになります。
 どのような「考える視点」をもたせるかは、単元のねらいによって異なってきます。(つづく)

2009年6月 9日 (火)

活用型学力とは何か20

【プロジェクト型の協同学習 その2】

 月曜日の校内研修はおつかれさまでした。長い説明にもかかわらず一生懸命に聞いていただいたことに感謝申し上げます。今年度の校内研の大切なキックオフだと思っています。

 さて、プロジェクト型の協同学習は単なるグループ学習ではありません。グループで活動をしても「何を学習したのか」という意識が低かったり、それぞれのかかわりあいが薄かったりした場合は「協同学習」とは言えないからです。また、他者と相互作用する中で「知識が構築されていくプロセス」が重要な活動になります。

 心理学者ヴィゴツキーは言います。

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 共同の中では、子どもは自分一人でする作業のときよりも強力になり、有能になる。
 かれは、自分が解く知的難問の水準を高く引き上げる。

         ヴィゴツキー著・柴田義松訳「思考と言語」

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 新聞に掲載する写真を選ぶ活動を想定してみましょう。「写真を選ぶ」という作業は、「伝える目的」「見せる相手」「写真の構図」「記事との整合性」などを考えなくてはならなりません。簡単そうですが、かなり知的な活動となります。

 この活動をグループで行う場合、子どもたちはそれぞれに「選んだ理由」を言葉にして言わざるをえなくなります。「こちらの写真の方が校舎の大きさが分かるよ。」「先生の表情は、こちらの笑顔の写真の方が見た感じがいいよ。」といった仲間への説得を試みるような会話がなされるはずです。子どもたちは、グループの仲間のこのような「考え方」や「やり方」を見て学び、模倣することで、できないことができるようになっていくわけです。
 したがって、ここでは「写真を選ぶこと」そのものに価値があるのではなく、「写真を選ぶために考えたことを言葉にして交わし合うこと」に価値があるわけです。
だから、
教師は活動の前にその意義を説明しなくてはならなりません。たとえば、次のように語るべきです。


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 写真を選ぼうとすれば、自分の考えを「言葉」にして仲間に伝えなくてはなりません。そうすると考える力を高めることになります。だから、「写真を選べばよい」ということではなく、仲間と真剣に話し合うということが「学習」になるのです。そう考えると、自分の考えを言わずに黙っていたり、一人ばかりでしゃべって決めたりすることは、「学習」とは言えなくなります。それぞれが協力して、写真を選ぶための考えを互いに出し合えるようにしなさい。そのことが「学習する」ということなのです。

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 つまり、「各々が言葉にする」という活動の意義を、子どもも教師も意識していなければならないわけです。
子どもの学年が上がるにしたがって、このような学習の意義をよく理解できるようになります。
「写真を選ぶ」という行為を教師が、「目的」として捉えているか、「方法」として捉えているかでは、指導も評価も異なってきます。だから、教師が活動の意義を理解していないと、形だけの協同学習になってしまう危険性があります。「新聞をグループで制作すればよい」というわけではないのです。(つづく)


2009年6月 8日 (月)

国語とメディアを追究する夏季セミナー2009

 中川一史先生(放送大学教授)が代表をつとめている「国語と情報教育研究プロジェクト」のセミナーのご案内です。
 メディアと国語はとても相性がいいのです。今後,メディアを取り入れた授業がさらに多くなっていくことでしょう。
 今回のセミナーのテーマは「新学習指導要領における言語活動の充実とメディア」です。定員枠がありますので,興味のある方は早めにお申し込み下さい。

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中川(放送大学&国語と情報教育プロジェクト代表)です。
8月2日(日)東京駅近くで行われる、国語とメディアを追究する夏季セミナー2009の申し込みがWeb上で始まった。
テーマは、「新学習指導要領における言語活動の充実とメディア」だ。
当日は、NHK解説委員で、小学校国語4年説明文教材「アップとルーズで伝える」の筆者、中谷日出氏の講演(演題「映像メディアと言葉~アップとルーズで伝える~」)や
A)映像と言葉で情報をつくる新聞制作のツボ
B)模擬授業:デジタル教材を活用した小学校古典
C)PISA型読解力を高める
という3つのワークショップ、さらに藤森先生(信州大学)をコーディネータに迎え「教科横断的な言語活動の充実とメディア」というタイトルでパネルディスカッションを行う。言語活動について、国語を核に、他教科との関連を再考できる1日となるはずだ。
申し込みは以下へ <http://media-kokugo.com/seminar2009/smr2009.html> 。

ワークショップなどはそれぞれに定員枠があるので、お早めに!Kokugomedia

2009年6月 7日 (日)

「鍛え・育てる」〜教師よ!「哲学」を持て〜

 深澤久著「鍛え・育てる〜教師よ!『哲学』を持て〜」(日本標準)を読んだ。
 教育書らしい教育書だと思う。

 深澤氏が一貫して主張しているのは現場の実践である。
 小中学校においては,教科指導・学級経営・生徒指導を全て含めた「教師の総合的な教育力」が要求される。これは,学級の空気となって表出することになる。このようなことは,現場の教師は感覚的に分かるのだが,「教育書」として,あるいは「教師の哲学の書」となることは今まであまりなかった。
 だから,現場教師はついつい「教科の授業を上手にこなすハウトゥ」ものにばかり目が向くことになる。ハウトゥが悪いわけではない。しかし,教師自らの哲学によって方法論は導き出されなければならない。ハウトゥから入ると必ず形骸化してしまうからだ。

 深澤氏の次の言葉が印象に残る。
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 目指すべき像を明確にし・自分の頭で考え・実践し・総括する
 -この連続的蓄積を通して自らの【哲学】を形成せよ
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 深く賛同するとともに,教育者としての自分の未熟さを痛感した。
 Kitae_sodateru

2009年6月 6日 (土)

マッキントッシュ教育活用集中講座 -iMovie09-6月13日(土)

授業で役立つ動画の活用・初級編
マッキントッシュ教育活用集中講座 -iMovie09-

主催:熊本大学教育学部情報教育研究会+ D-project
日時:6月13日(土)9時-11時50分
場所:熊本大学教育学部附属小学校3F コンピュータ室
参加費:無料

■ 今回は動画
 運動会のシーズンが終わりました。授業の様子を写真や動画で記録することも多くなるでしょう。そのような映像を編集できれば授業も楽しくなります。写真をならべて音楽をつければ簡単にスライドショーができます。また,撮影したビデオを編集すればすぐに教材になります。 この会に参加するだけで,映像編集が簡単にできるようになります。
 
 教材の作成にもマッキントッシュは活用できます。現在のマッキントッシュに標準でついているiMovie09を使うことによって活用の幅が一気に広がります。教師自身が授業づくりを楽しむためにも,ぜひおいで下さい。
 今回は,その初級編です。映像の編集を全くやったことがないような初心者の方でも安心して参加することができます。
 映像でいろいろなことができるようになると,コンピュータ活用の幅がぐんと広がって教材研究が面白くなります。

■ 準備物
 コンピュータの活用に興味がある方は誰でも参加いただけます。貸し出し用のマッキントッシュがありますので,気軽にご参加下さい。 音楽CDとイヤホンかヘッドフォンをいっしょにおもち下さい。USBメモリがあるとさらに便利です。申し込みは以下まで。(当日参加も大歓迎です。)
 熊本大学教育学部情報教育研究会 山口修一(yamashu2jp@yahoo.co.jp
Mact090509a

2009年6月 4日 (木)

活用型学力とは何か19

【プロジェクト型の協同学習 その1】

 皆様、お元気でしょうか。運動会が終わってほっとしていたら、今月末には私の研究授業がひかえておりました。自分で提案して自分で研究授業をするのは何だか気が引けますが、がんばります。(^_^;)
 今度の研究授業では、プロジェクト型の協同学習で行おうと考えています。そこで、プロジェクト型の協同学習について、その方法論と理論について述べていきたいと思います。

 PISA型読解力で1位をとったフィンランドの授業をNHKの特集で見ることがありましたが、そこではプロジェクト型の協同学習が行われていました。西オーストラリアで視察したメディア科の授業も基本的にはプロジェクト型の協同学習でした。
 PISA型読解力を高める方法として、あるいは活用型・探究型の学力を高める方法としてプロジェクト型の協同学習は極めて有効だと思っています。
 
 プロジェクト学習とは、ある目的を達成するために協同で取り組んでいく課題解決型の学習です。子どもたちは、自らの目標を達成するために、様々なアイデアを話し合いながら、学習をすすめていくことになります。

 たとえば、「うちの人に子どもたちの生活の様子を知らせるような報告書をつくろう」という課題を設定します。その課題を解決するために、子どもたちはアイデアを考えて話し合い、アンケートをとって集計したり、自分たちで報告文を書いたりしながら学習をすすめていきます。子どもたちは、課題解決のプロセスの中で意味のある言語活動を行いながら、国語力を高めていくことになるわけです。

 プロジェクト型の協同学習は、プロジェクト学習やプロジェクト・メソッドなどとよばれています。 英語表記ではProject based learningであり、略してPBLと記載されることもあります。
 もともとは、アメリカの教育学者W.H.キルパトリック(1871-1965)が提唱した教育方法であり、共同作業を通して学習者の興味・関心に応じた目標達成のプロセスを経験させるものです。学習者は、そのプロセスにおいて必要な知識やスキルを学ぶことになります。
基本的には問題解決型の学習にもなるので、総合的な学習の時間のカリキュラム開発のモデルとなることが多いのです。
 プロジェクト学習には、以下の要因が含まれます。

(1)学習者主導型の学習である。
(2)チームを構成して行う学習である。
(3)全員が参加する学習である。

(4)体験的な学習である。

(5)知識・技能を構築していく学習である。

 特に、(5)は重要です。あらかじめ習得すべき知識や技能を教師が授けて、それを学習者が受動的に覚えるというものではありません。
(参考文献:「現代教育方法事典」(図書文化)、「教育工学事典」(実教出版))

2009年6月 1日 (月)

活用型学力とは何か18

【思考力・判断力・表現力をはぐくむ学習活動】

 運動会、大変おつかれさまでした。とってもいい運動会だったと思います。(私はホントにダンスが苦手です。(T_T))準備や後片付けもスムーズでチームワークのすばらしさを実感したところでした。
 さて、「研究通信の出し過ぎ」というご批判を受けつつ、また出してすみません。(^_^;)
 色々と資料を示しながら出してまいりましたが、私の結論は単純です。以下がそれです。


 教科の学習において、知識・技能の活用場面を組み込みつつ、探究型の学習過程で授業設計を行う


 中央教育審議会が示した以下の学習活動を取り入れつつ、【課題設定】【情報の収集】【整理分析】【まとめ・表現】の学習活動を行うと言い換えてよいと思います。

*******************************
○ 現在の各教科の内容、PISA調査の読解力や数学的リテラシー、科学的リテラシーの評価の枠組み などを参考にしつつ、言語に関する専門家などの知見も得て検討した結果、知識・技能の活用など思考力・判断力・表現力等をはぐくむためには、例えば、以下のような学習活動が重要であると考えた。このような活動を各教科において行うことが、思考力・判断力・表現力等の育成にとって不可欠である。
① 体験から感じ取ったことを表現する
(例)・日常生活や体験的な学習活動の中で感じ取ったことを言葉や歌、絵、身体などを用いて表現する
② 事実を正確に理解し伝達する
(例)・身近な動植物の観察や地域の公共施設等の見学の結果を記述・報告する

③ 概念・法則・意図などを解釈し、説明したり活用したりする
(例)・需要、供給などの概念で価格の変動をとらえて生産活動や消費活動に生かす

・衣食住や健康・安全に関する知識を活用して自分の生活を管理する

④ 情報を分析・評価し、論述する
 
(例)・学習や生活上の課題について、事柄を比較する、分類する、関連付けるなど考えるための技法を活用し、課題を整理する

・文章や資料を読んだ上で、自分の知識や経験に照らし合わせて、自分なりの考えをまとめて、A4・1枚(1000字程度)といった所与の条件の中で表現する

・自然事象や社会的事象に関する様々な情報や意見をグラフや図表などから読み取ったり、これらを用いて分かりやすく表現したりする

・自国や他国の歴史・文化・社会などについて調べ、分析したことを論述する

⑤ 課題について、構想を立て実践し、評価・改善する
(例)・理科の調査研究において、仮説を立てて、観察・実験を行い、その結果を整理し、考察し、まとめ、表現したり改善したりする
   
・芸術表現やものづくり等において、構想を練り、創作活動を行い、その結果を評価し、工夫・改善する

⑥ 互いの考えを伝え合い、自らの考えや集団の考えを発展させる
(例) ・予想や仮説の検証方法を考察する場面で、予想や仮説と検証方法を討論しながら考えを深め合う
     
・将来の予測に関する問題などにおいて、問答やディベートの形式を用いて議論を深め、より高次の解決策に至る経験をさせる
(中央教育審議会答申 p25)
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