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2011年4月

2011年4月30日 (土)

研究主任だったら何をするか 5

【全単元を俯瞰する】

 国語の教科書会社の中には単元系統一覧表をWEBで公開しているところがある。
 例えば、光村図書の光村チャンネルがそうだ。

 このサイトから単元別一覧表をダウンロードしてみる。

 1・2・3年と4・5・6年の一覧表を見てみよう。
 そして、前述した以下の三つの学習活動と関連する単元をピックアップする作業を行う。
(1)コンピュータ等の基本的な技能を身に付けて適切に活用する。

(2)必要な情報を様々な方法で調べて編集・表現し発表する。

(3)新聞・テレビ・インターネット等の特性を理解し、自らの情報活用を評価する。

 (1)に関連する単元であれば、たとえば以下のものが挙げられる。
 3年「ローマ字」「コンピュータのローマ字入力」(基本的な技能)
 4年「仕事リーフレットを作ろう」(適切に活用)
 6年「ようこそ、わたしたちの町へ」(適切に活用)

 (2)に関連する単元であれば、たとえば以下のものが挙げられる。
 1年「こんないしをみつけたよ」
 2年「あったらいいな、こんなもの」
 3年「本で調べて、ほうこくしよう」
 4年「読書生活について考えよう」「新聞を作ろう」
   「だれもがかかわり合えるように」「仕事リーフレットを作ろう」
 5年「グラフや表を引用して書こう」
 6年「ようこそ、わたしたちの町へ」「『平和』について考える」

 (3)の「情報活用の評価」では(2)で挙げた単元は全て該当する。また、「情報手段の特性の理解」に関連する単元としては以下のことが挙げられるだろう。
 4年「アップとルーズで伝える」
 5年「新聞を読もう」「インターネットを使って調べる」
   「ゆるやかにつながるインターネット」

 もっとも、他の単元も情報活用のための基礎的な力を養うためには関わらざるをえない。たとえば、1年「おはなしきいて」、2年「かんさつ名人になろう」、3年「よい聞き手になろう」、4年「聞き取りメモの工夫」、5年「きいて、きいて、きいてみよう」などの単元は、情報収集のための基本的な力を養うためには欠かせない学習活動となる。

 このように、1年から6年までの全学年全単元を俯瞰して見てみると、焦点化するべき単元が見えてくるはずである。

2011年4月29日 (金)

研究主任だったら何をするか 4

【学習活動を整理する】

 前述した「情報活用能力」を子どもたちに身に付けさせるためには「学習活動」を考えなくてはならない。もちろん、情報活用能力は全教科全領域で高めるべき内容ではあるが、それでは研究の焦点化ができない。教育活動として行う学習と、研究として行う学習は別に考えないと研究が深まらない。
 ここでは、研究領域を「国語科」として、主として「A情報活用の実践力」と「B情報の科学的理解」に焦点化することにしよう。もっとも、「C情報社会に参画する態度」が重要でないということではない。Cは情報モラル教育として当然「教育活動」として行うべきものである。
 研究領域を「国語科」にすれば、AとBが直接関連するからである。ただし、ABCは互いに関連するので完全に切り離すことはできないし、そうする必要もない。

 そう考えると、国語科の「学習活動」として必要になってくるのは以下の3点に整理されそうだ。

(1)基本的な操作を身に付け情報手段を適切に活用する活動
(2)情報の収集・判断・表現・処理・想像を行う活動
(3)情報手段の特性を理解し情報活用を評価・改善する活動

 具体的には、以下のような学習活動となる

(1)コンピュータ等の基本的な技能を身に付けて適切に活用する。
(2)必要な情報を様々な方法で調べて編集・表現し発表する。
(3)新聞・テレビ・インターネット等の特性を理解し、自らの情報活用を評価する。

 このように学習活動を単純化していかないと、学校の全職員に伝えることは難しい。「情報活用能力を育てる」といった漠然とした言葉では何をどうすればよいのかが分からないからである。専門用語を分かりやすい言葉にしていくことも研究主任の仕事である。

 

 さて、そのような視点で新しい国語科の教科書を読んでみると面白い。(つづく)

2011年4月28日 (木)

研究主任だったら何をするか 3

【実態を把握する】
 前述した内容を、「子どもが」を主語にして、小学校段階だけを整理して書き直してみる。
 そして、これらのことが、自分の学校でできているのかどうかを把握する。アンケート調査もあるが、技能的なものなどは、実際にやらせてみて客観的に測定する必要もあるだろう。たとえば、キーボード入力などは、教科書のページを1分間で何文字入力できるかどうかといった測定可能な評価も必要だ。
 また、情報の収集・編集・発表の能力などは、過去の学習歴も必要になってくるだろう。いずれにしても、子どもたちが現在どのような状態であるかを把握しておかなければならないはずだ。

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A 情報活用の実践力


(1)課題や目的に応じた情報手段の適切な活用
 ・ICTの基本的な操作を身に付ける。
 ・コンピュータの入力装置(キーボード、マウス)に慣れ、ソフトウェアの起動・終了ができる。
 ・文字の入力(国語科3年のローマ字指導、正しい指使いでの文字入力(タッチタイプ))ができる。
 ・電子ファイルの保存・整理ができる。
 ・インターネットの閲覧ができる。
 ・電子メールの送受信ができる。
(2)必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造
 様々な方法で文字や画像などの情報を収集して調べたり比較したり,文章を編集したり図表を作成したり,調べたものをまとめたり発表したりする能力を身に付ける。
(3)受け手の状況などを踏まえた発信・伝達
 受け手の状況などを踏まえて,調べたものをまとめたり発表したり,ICTを使って交流したりする能力を身に付ける。

B 情報の科学的な理解


(1)情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解」
 ・コンピュータなどの各部の名称や基本的な役割を理解する。
 ・インターネットの基本的な特性を理解する。
(2)情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解
 学習活動において,その過程や成果を振り返ることを通して,
 適切な方法で情報を収集することができたか,
 収集した情報を十分に比較したり整理したりすることができたか,
 わかりやすくまとめたり発表したりすることができたか,
 情報モラルに配慮することができたか,
 などを評価し改善していくという方法を理解する。

C 情報社会に参画する態度


(1)社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解
 情報発信による他人や社会への影響,情報には誤ったものや危険なものがあること,健康を害するような行動などについて考え,理解する。
(2)情報モラルの必要性や情報に対する責任
 ネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味,情報には自他の権利があることなどについて考え,理解する。
(3)望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度
 情報通信ネットワークは公共の場であることを意識し,約束やきまりを守りながら,情報社会に参加しようとする態度を身に付ける。

2011年4月27日 (水)

研究主任だったら何をするか 2

【具体的な姿を思い描く】

 子どもたちの「情報活用能力を育てる」ということを研究テーマにした場合で考えてみよう。
先に述べた「教育の情報化の手引き」に書かれている内容の中から「目指すべき子どもたちの姿」を抜粋してみよう。
これこそが、まさに、これから全職員で取り組んでいく「ゴール」となる。

*********************************
1. 小学校段階
A 情報活用の実践力
「情報活用の実践力」は,「課題や目的に応じた情報手段の適切な活用」,「必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造」,「受け手の状況などを踏まえた発信・伝達」の3つの要素からなる。
「課題や目的に応じた情報手段の適切な活用」について,小学校段階では,情報活用の基礎となるICTの基本的な操作を身に付けさせることが必要である。具体的には,コンピュータや,キーボード,マウスといった入力装置に慣れ親しませるところから始め,コンピュータやソフトウェアの起動・終了を含め,文字の入力,電子ファイルの保存・整理,インターネットの閲覧,電子メールの送受信などの基本的な操作を,一連の操作として身に付けさせるようにし,必要なソフトウェアについても自分で選べるようにする。
 なお,文字の入力については,国語科でローマ字を指導する学年が第3学年になった理由の一つに,児童生徒の「コンピュータを使う機会が増え」たことが挙げられていることからも,ローマ字による正しい指使いでの文字入力(タッチタイプ)を身に付けさせるようにする。
「必要な情報の主体的な収集・判断・表現・処理・創造」については,様々な方法で文字や画像などの情報を収集して調べたり比較したり,文章を編集したり図表を作成したり,調べたものをまとめたり発表したりする能力を身に付けさせるようにする。
「受け手の状況などを踏まえた発信・伝達」については,受け手の状況などを踏まえて,調べたものをまとめたり発表したり,ICTを使って交流したりする能力を身に付けさせるようにする。

B 情報の科学的な理解
「情報の科学的な理解」は,「情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解」と「情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解」の2つの要素からなる。
「情報活用の基礎となる情報手段の特性の理解」について,小学校段階では,「A 情報活用の実践力」に関わるICT活用の学習活動において,コンピュータなどの各部の名称や基本的な役割,インターネットの基本的な特性について,理解させるようにする。
「情報を適切に扱ったり,自らの情報活用を評価・改善するための基礎的な理論や方法の理解」については,「A 情報活用の実践力」に関わるICT活用の学習活動において,その過程や成果を振り返ることを通して,適切な方法で情報を収集することができたか,収集した情報を十分に比較したり整理したりすることができたか,わかりやすくまとめたり発表したりすることができたか,情報モラルに配慮することができたか,などを評価し改善していくという方法を理解させるようにする。

C 情報社会に参画する態度
 「情報社会に参画する態度」については,「社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解」,「情報モラルの必要性や情報に対する責任」「望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度」の3つの要素に分けられる。情報や情報技術の役割・影響を理解し,情報モラルの必要性などについて考え,その上で,望ましい情報社会の創造に参画する態度を育成するという観点である。
 「社会生活の中で情報や情報技術が果たしている役割や及ぼしている影響の理解」について,小学校段階では,情報発信による他人や社会への影響,情報には誤ったものや危険なものがあること,健康を害するような行動などについて考え,理解させるようにする。
「情報モラルの必要性や情報に対する責任」については,ネットワーク上のルールやマナーを守ることの意味,情報には自他の権利があることなどについて考え,理解させるようにする。
「望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度」については,情報通信ネットワークは公共の場であることを意識し,約束やきまりを守りながら,情報社会に参加しようとする態度を身に付けさせるようにする。

文部科学省「教育の情報化の手引き:第4章 情報教育の体系的な推進より」

2011年4月25日 (月)

研究主任だったら何をするか 1

【大本を調べる】

 学校運営を語る上で、教務主任と研究主任は欠かせない存在である。まさに学校のリーダーであり、二人のマネージメント次第で、学校の運営は大きく異なってくるからである。

 一学期のはじめ、自分が研究主任だったら何をするだろう。
 来年度にICT関連の研究発表を行うという想定で考えてみよう。

 まず、真っ先に行うのは、「大本の理解」である。
 ICTを教育に活かすのは国の教育政策である。したがって、文科省のWEBサイトにその意味や内容が詳しく書かれている。
 「教育の情報化に関する手引きについて」がそれだ。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm

 まず、これをダウンロードして、印刷して熟読する。
 研究主題に関わるところは、職員分印刷して読んでもらうようにする。
 研究主任が、「なぜ、それを行うのか」という研究の意味を理解していないと、リーダーシップを発揮できない。その意味では、学習指導要領の熟読も欠かせないはずである。(つづく)

新学習指導要領・生きる力

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/

2011年4月19日 (火)

活用型学力を育てる授業づくり

木原俊行著「活用型学力を育てる授業づくり」(ミネルヴァ書房)
82352

 サブタイトルは「思考・判断・表現力を高めるための指導と評価の工夫」となっている。
 内容が非常に濃いのに、まず驚いた。
 以下のような章立てになっている。

はじめに 活用型学力の今日的意義

第1章 活用型学力の特徴・構造とそれを育む授業のデザイン

第2章 活用型学力の育成に向けた学習参加の促進

第3章 活用型学力の育成を促し,支える教材の開発

第4章 活用型学力を高める体験的な学習

第5章 活用型学力を充実させるICT活用

第6章 活用型学力を磨くプロジェクト的な学習

第7章 活用型学力のいっそうの充実を図る学校カリキュラム

第8章 活用型学力を育てる教師たちの学び-校内研修の工夫改善-

第9章 学校を基盤とする学力向上アプローチを通じた活用型学力の育成

おわりに

 木原先生の本の特長は常に整理がなされているところだと思う。
 たとえば、第5章のICT活用の章では「ICT活用の整理表」というものが示されてあり、教育目標と活用の意義、活用の意図と方法を一覧にしてある。教師側が経験則やその場の瞬時の判断で行っていることの意味付けがなされている。
 また、学力を五角形のレーダーチャートに示してあり、代表的な5つの型を紹介してある。学力と教育力の連関についても言及してあり興味深い。
 学校の研究主任は必読の書だと思う。
 久しぶりに読み応えのある教育書に出会った。

2011年4月11日 (月)

4月23日の情報教育研究会

 今年度の定例会の第1回が開催されます。
 今回の目玉は、佐藤俊幸先生による国語科連続講座です。
 ふるってご参加ください。

**********************

熊本大学教育学部情報教育研究会+D-project
研究テーマ〜情報教育と言語活動〜

日時:2011年4月23日(土)
場所:熊本大学教育学部附属小学校
   3階コンピュータ室

主催:熊本大学教育学部情報教育研究会
   D-project(デジタル表現研究会)
参加費:無料

Mact110423

午前の部 午前9時〜正午
1、マッキントッシュ教育活用
 写真撮影スキルアップ
 準備物:デジタルカメラ+パソコン
 デジタルカメラの普及によって、教育現場でも写真を撮影する機会が増えました。しかし、良い写真を撮るためには知識や技能も必要です。今回の講座では塚本光夫会長によるミニ講座と撮影のワークショップを通して、写真活用のスキルアップをはかります。
*マッキントッシュをお持ちでない方のために、こちらで準備しますので、事前に御連絡ください。

2、ミニ講座「役立つiPhone・iPadの使い方」
 iPhoneやiPadに興味はあるけど、どんなことに使えるのかが分からないという方も多いでしょう。そんな方のために、山口修一副会長が10分間の連続講座を行います。

午後の部 午後1時〜午後3時

佐藤俊幸先生 国語科授業連続講座

対話型の学習をつくる
第1回:教材との出会いを工夫する
~なぜ、子どもは課題意識を持てないのか、
どうすれば課題意識が持てるのか~

 今回の連続講座では、「対話」をテーマにして国語科授業づくりの基礎・基本を学びます。国語科授業の達人・佐藤俊幸先生から、具体的な授業の様子を通して学べる滅多にない機会です。情報教育にかかわりのなかった先生方も遠慮なくご参加ください。

午前のみ・午後のみの参加も可能です。
昼食が必要な方は500円で受け付けます。

参加申込み:事前にメールで山口修一まで        

yamashu2jp@yahoo.co.jp 

「Mac-T110423.pdf」をダウンロード

2011年4月 5日 (火)

情報活用能力をどう評価するか 1

 情報活用能力という言葉が学校現場でも普通に使われるようになった。
 テレビや新聞における授業のイメージとして、子どもたちがコンピュータを使っている映像などが使われるので、コンピュータの操作能力と思われがちだが、そうではない。
 情報活用能力とは以下の三つである。

 A 情報活用の実践力
 B 情報の科学的な理解
 C 情報社会に参画する態度

 では、この能力をどのように評価するか。これは大きな課題である。
 評価ができなくては指導もできない。

 向後千春氏は、以下のガニエの五つの学習成果の分類枠を利用して、情報活用能力を具体的に再定義している。

1、運動技能
2、言語情報
3、知的技能
4、認知的方略
5、態度

赤堀侃司編著『高度情報社会の中の学校』
(『学校変革実践シリーズ』第3巻、ぎょうせい、1997.11)

(つづく)

2011年4月 4日 (月)

熊大情報研 第1回は4月23日

 熊本大学教育学部情報教育研究会のプログラムが決まりました。
 今年度のテーマは「情報教育と言語活動」です。

 日時:4月23日(土)   午前9時〜正午 / 午後1時〜午後3時
 場所:熊本大学教育学部附属小学校(予定)

 午前の部:教師のICTスキル向上

 ミニ講座 「役立つiPhone/iPadの使い方」山口修一副会長(託麻北小学校教諭)
 ミニ講座 「デジタルカメラ・撮影の基本」塚本光夫会長(熊本大学教育学部教授)
 ワークショップ 「デジタルカメラで撮影する」

 備考:パソコンとデジタルカメラをおもちください。

 午後の部:教師の教科指導力向上

 佐藤俊幸先生による連続授業講座「対話型の学習をつくる」
 講師:佐藤俊幸先生(登立小学校教頭)

 第1回「教材との出会いを工夫する」
 〜なぜ、子どもは課題意識を持てないのか、どうすれば課題意識が持てるのか〜

 午前の部だけ参加、午後の部だけの参加も可能です。参加費は無料です。
 特に午後の部は、連続講座になっております。佐藤俊幸先生の国語科学習の極意を連続で聞くチャンスです。ふるってご参加ください。
 以下の予定をお知らせします。

シリーズ 対話型の学習をつくる

①      教材との出会いを工夫する(4月23日)
 〜なぜ、子どもは課題意識を持てないのか、どうすれば課題意識が持てるのか〜

②「話型・聴型」の功罪(5月14日)
 〜話型や聴型は必要なのか?型に頼らない指導とは?〜

③  対話の段階性と指導のポイント(6月18日)
 〜対話はどのようなに高まっていくのか、そのための教師のかかわりとは?〜

④ 文字表現と映像表現の共通点と相違点(7月2日)
 〜写真や動画を使った表現をどう指導していくのか〜

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