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2011年8月 2日 (火)

iPadと教育06

【熊大情報教育研究会+D-Project 夏の一日研修会2】

 休憩の後にワークショップの目的についての説明。
 概要は以下のとおり。

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 ワークショップを何度となく重ねてきたが、あらためてワークショップの意味について考えたい。

【知識基盤社会 Knowledge based Society】
 新学習指導要領解説総則編で書かれているように、21世紀は、新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要性を増す、いわゆる「知識基盤社会」の時代であると言われている。私たちは教育者なので、その時代を生きていける人材を育てなくてはならない。

【イノベーション Innovation】
 そのような知識基盤社会の中で「イノベーション」という言葉がよく聞かれるようになった。これは「新しい技術や考え方を取り入れた社会的変化」のことである。コンピュータやネットワークが登場したことによって、社会が大きく変化したように、21世紀は新しい技術や考え方がますます重要になってくる。

【知識基盤社会で必要とされる人材】
 知識基盤社会で必要とされる人材とは「イノベーションを絶え間なく創造できる人材」である。たとえば、スティーブ・ジョブズ。彼が提案したiPod、iPhone、iPadは、音楽の買い方から聞き方、人とのコミュニケーションのあり方まで変化させた。決められたことを決められたように行える人材ではなく、常に新しい知識や技術を取り入れて発展させていく人材が必要なのである。

【知識基盤社会で必要とされる知識や技術】
 では、知識基盤社会で必要とされる知識や技術とは何だろう。高度に専門化され複雑化した社会においては、個人で知識や技術を網羅することはもはや不可能である。コンピュータにしても、ハードとソフトの専門家が力を合わせなければ作ることはできない。専門的な素養・能力を備えた異なる知識・方法論をもつ人々が集い、チームとしての力を最大限に発揮することが重要になってきている。

【Knowledge-Integration Community】
 したがって、様々な構成員が、それぞれの知識や能力を発展させつつ、全体としての知的・社会的・文化的な生産性を推進させるコミュニティーとしての役割を企業や学校が担うようになってきた。本研究会もまた、Knowledge-Integration Communityと言えるだろう。様々な知識や能力をもつ人々が集まり、発展させていく会だからだ。

【学習観の変化】
 学校教育における学習観もまた変化してきた。「知識を受動的に記憶する学習」も必要ではあるが、それだけでは新しい知識や技術を取り入れていく力にはならない。社会は常に変化しているからだ。したがって、「学習者が他者との相互作用を通じて知識を構成してく学習」(社会的構成主義による学習観)が重要視されてきた。そのような学習のあり方を教師自らが体験的に身に付けることに、ワークショップの本当の意味がある。

【なぜ、iPadワークショップなのか】
 では、このワークショップではなぜiPadを使うのか。先日発表されたPISA調査によるデジタル読解力においては、19カ国の参加国の中で日本は4位であった。それはよいとしても、「マルチメディアの作品を作れるか」「国語・理科・数学の各授業においてコンピュータを使用しているか」という設問では日本はいずれも最下位。日本の子どもたちは学校の教科学習においてコンピュータをあまり使用していないという結果が報告された。

Keynote1_2

 日常的な教科の学習のたびに、コンピュータ室に行く必要はない。iPadのような携帯情報端末では授業のほんの一部で使用することが可能なので、むしろ日常の学習ではこちらの方が使用しやすい。今後は、コンピュータ室でのコンピュータ使用と普通教室での情報端末使用の使い分けが進んでいくであろう。

 だから、このワークショップではあえてコンピュータを使わずに、iPadだけを使うことによって「iPadでできること」「iPadでできないこと」を明らかにしたい。ワークショップのテーマは「iPadを使いこなそう」ではない。「iPadでどこまでできるか」である。(つづく)

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