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2011年9月27日 (火)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 5

【根っこ読書術】

 「自分は何も知らない」「何も分かっていない」と考えると、色々と調べたくなってくる。読書はそのための最も効率的な方法だ。
 何となく気になっている言葉が頭にひっかかっていると、それがキーワードになって書店を歩くことになる。たとえば、「図解」という言葉がひっかかると、その言葉に近いものが書名にあるものを探してしまう。図解の方法や図解のパターンが書かれたいわゆるハウトゥものや入門書である。これらを何冊か集めていく。この方法で読書を行うと、とりあえず「図解」の方法に関する知識は増える。樹木にたとえると枝や葉っぱのように見える部分が分かるといった状態だろう。これを「葉っぱ読書術」と名付けてみよう。

 これとは違って、その考え方の元になっているものは何かと考えて探ってみる方法もある。たとえば、齋藤孝著「頭がよくなる図化思考法」(ソフトバンク新書)という本の「はじめに」中に次の言葉がある。
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 私は、そうした図化思考を、実は高校生の頃から自然にやってきました。ただ、その効果をはっきりと認識したのは、大学で構造主義という思想に出会ってからです。
              齋藤孝著「頭がよくなる図化思考法」(ソフトバンク新書)
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 齋藤孝氏は「構造主義」については軽く触れているだけなのだが、私は「それって何?」と思ってしまう。そうなると構造主義について無性に知りたくなるので、橋爪大三郎著「はじめての構造主義」(講談社現代新書)という本を買って読んでみる。今度はその本の中に「記号としての言語」の話題が出てくる。提唱したのはジュネーブ大学のソシュールである。こうなってくると、またまた「それって何?」と思ってしまう。今度は俄然ソシュールに興味を抱いてしまうので、町田健著「ソシュールと言語学」(講談社現代新書)という本を買って読んでしまうといった具合である。「コトバはなぜ伝わるのか」といった自分では当初思ってもいなかった考え方も知ることができるようになる。
 この方法では、「図解」の元になっている考え方を掘り下げるような知識が増える。樹木にたとえると、通常は見えない根っこの部分が分かるといった状態だろう。これを「根っこ読書術」と名付けることにする。この方法のコツは、お気に入りの著者が紹介している本をとりあえず読んでみることだろう。私の本棚を見ても、自分の興味とは全く関係のない本が並んでいたりする。
Nekkodokushojutsu_2
 あらゆることを「それって何?」と考えてみると、想定外の知識が増えて実に面白い。(つづく)

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