無料ブログはココログ

« ICTの「活用」とは何か 3 | トップページ | ICTの「活用」とは何か 5 »

2011年10月29日 (土)

ICTの「活用」とは何か 4

【続:ICTを使ってダメだった授業】

2、考える根拠が曖昧な授業
 たとえば、国語科授業での芭蕉の俳句。

  山路きて 何やらゆかし すみれ草

 子どもたちの中には、「すみれ草」を見たこともない子どももいるだろう。そこで、インターネットの画像検索を用いて、すみれ草を提示するという方法は考えられる。子どもたちは、紫色の小さな花であることが分かるだろう。しかし、その映像をいつまでも提示したままで「芭蕉は、なぜ『ゆかし』と感じたのでしょうか?」という発問をしてはならない。なぜならば、子どもたちは肝心な「俳句の言葉」を根拠とせず、スクリーンに映し出された映像を根拠にして考えるからである。国語の授業であれば言葉を根拠として考えさせるべきだ。ここでは「山路きて」「何やら」といった言葉から文脈を解釈させないとならない。そのためには、たとえば「話者は、今どこで何をしていますか。」という発問をするのもよいだろう。あるいは、「すみれ草」の映像そのものを見せないで「すみれ草はどんな花なのでしょう?」という発問をして考えさせた後、実際の映像を見せるという方法も考えられる。

 また、道徳の授業で挿絵や写真を見せるという場面もあるだろう。たとえば、プロジェクターを使って、大量のごみの映像を見せたり、川や海の汚れた水の様子を見せたりすることによって、環境問題について考えさせることもある。問題は、そのような映像はすぐに消えてしまうということだ。その後の展開によっては、プロジェクターで投影した後、その写真をプリントアウトしたものを黒板に貼り、それを根拠にして考えさせていく方がよい。このような場合は、映像が根拠となるので、提示し続けなければならないからである。プロジェクターや電子黒板は、大きく分かりやすく提示できるというメリットはあるが、それが複数あれば一度には提示できないというデメリットもある。

 いずれにしても、授業設計の段階で、何を根拠にして子どもたちに考えさせるのかを明確にしておく必要があることは確かだ。(続く:次回は板書について)

« ICTの「活用」とは何か 3 | トップページ | ICTの「活用」とは何か 5 »

ICTを活用した授業」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130877/53107825

この記事へのトラックバック一覧です: ICTの「活用」とは何か 4:

« ICTの「活用」とは何か 3 | トップページ | ICTの「活用」とは何か 5 »

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30