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2011年10月

2011年10月30日 (日)

ICTの「活用」とは何か 5

【続続:ICTを使ってダメだった授業】

3、おざなりな板書の授業
 授業者の意識が電子黒板ばかりに向いてしまい、黒板がいいかげんな使われ方がされているような授業である。これは案外と多い。黒板には少ししか文字が書かれていなかったり、子どもたちの発言を書きとどめなかったりするような授業である。場合によっては、学習課題も書かれていないことがある。
 そもそも、教室前面に設置されている黒板は、学習者にとっては重要な視覚情報である。面積を比較しても、黒板の方が圧倒的に電子黒板よりも広い。
Bansho1_3
 ICTを活用するには、どのような情報をどのように学習者に提示するかということを考えなくてはならない。
 たとえば、国語の授業においては、以下の例のように電子黒板と黒板を使い分けてみてはどうだろうか。
Bansho2_2
 可変性が高い電子黒板には、考えるための根拠としての教科書本文を提示する。
 可変性が低い黒板には、1時間ずっと継続して提示すべきものとして、学習課題や子どもの発言を提示するといった具合である。

 授業は一局面で評価されるものではなく、一単元もしくは一時間の総体として評価されるものである。もしも、電子黒板ばかりを使って黒板を使わないとしたら、双方の特性を生かし切れていないことになるのではないか。(つづく)

2011年10月29日 (土)

ICTの「活用」とは何か 4

【続:ICTを使ってダメだった授業】

2、考える根拠が曖昧な授業
 たとえば、国語科授業での芭蕉の俳句。

  山路きて 何やらゆかし すみれ草

 子どもたちの中には、「すみれ草」を見たこともない子どももいるだろう。そこで、インターネットの画像検索を用いて、すみれ草を提示するという方法は考えられる。子どもたちは、紫色の小さな花であることが分かるだろう。しかし、その映像をいつまでも提示したままで「芭蕉は、なぜ『ゆかし』と感じたのでしょうか?」という発問をしてはならない。なぜならば、子どもたちは肝心な「俳句の言葉」を根拠とせず、スクリーンに映し出された映像を根拠にして考えるからである。国語の授業であれば言葉を根拠として考えさせるべきだ。ここでは「山路きて」「何やら」といった言葉から文脈を解釈させないとならない。そのためには、たとえば「話者は、今どこで何をしていますか。」という発問をするのもよいだろう。あるいは、「すみれ草」の映像そのものを見せないで「すみれ草はどんな花なのでしょう?」という発問をして考えさせた後、実際の映像を見せるという方法も考えられる。

 また、道徳の授業で挿絵や写真を見せるという場面もあるだろう。たとえば、プロジェクターを使って、大量のごみの映像を見せたり、川や海の汚れた水の様子を見せたりすることによって、環境問題について考えさせることもある。問題は、そのような映像はすぐに消えてしまうということだ。その後の展開によっては、プロジェクターで投影した後、その写真をプリントアウトしたものを黒板に貼り、それを根拠にして考えさせていく方がよい。このような場合は、映像が根拠となるので、提示し続けなければならないからである。プロジェクターや電子黒板は、大きく分かりやすく提示できるというメリットはあるが、それが複数あれば一度には提示できないというデメリットもある。

 いずれにしても、授業設計の段階で、何を根拠にして子どもたちに考えさせるのかを明確にしておく必要があることは確かだ。(続く:次回は板書について)

2011年10月28日 (金)

ICTの「活用」とは何か 3

【ICTを使ってダメだった授業】
 こんな授業はないだろうか。
 45分間の中で、教師がパワーポイントでいくつかの資料を提示して解説をしている。それがしばらくずっと続いており、生徒は黙ってそれを聞いている。一方的に教師が解説するタイプの授業である。確かにずっとICTを使用しているが、授業としては「ダメ」だろう。このようなICTの使い方は「活用」とは言わないはずだ。
 このところ、授業参観をする機会が多いが、どうも「ICTで分からせる授業」よりも「ICTで考えさせる授業」の方がより効果的な気がしている。
 先日、そんな話をある退職校長としていた。すると彼は私に「ICTを使ってダメだった授業をリストアップしてもらえないだろうか。」と伝えた。リストアップしていけば、良い授業作りのヒントが見えてくるはずだという理由である。
 そこで、語弊を恐れずにいくつかリストアップすることにしてみた。

1、ICTだけで分からせようとする授業
 前述した「パワーパイント解説型授業」がその典型例であろう。映像情報と解説のみで終始するような授業であり、他の学習活動が一切組み合わされない授業である。授業は双方向ではなく、一方的に情報が教師から生徒に流されていく。もっとも、このタイプが全て悪いというわけではない。プレゼンが上手な人がやれば面白い授業もできるだろう。だが、多くの教師はプレゼンが上手いとは言えない。(つづく)

2011年10月27日 (木)

ICTの「活用」とは何か 2

【実物投影機】
 音楽の時間によくやっていた方法として、鍵盤ハーモニカの運指を実物投影機で見せるということがあった。子どもたちもよく注目していたし、まさしく実物投影機の「便利な使い方」であった。
 ただし、この「方法」は、「運指の手順を示す」という授業の一つの局面において「分かりやすい場」を作ったということにすぎない。もし、「全員の子どもたちが鍵盤ハーモニカを正しい指使いで演奏できる」という授業のねらいを達成できなければ、良い授業とは言えない。教師が必死になって自分の運指を提示したとしても、その通りにはできない子もいるからである。スクリーンにしても電子黒板にしても、一斉に情報を提示できる道具ではあるが、個々の児童の状態まで把握する道具ではありえない。したがって、教師は個々の児童を把握するための活動を授業の中に組み込まなくてはならないはずだ。
 たとえば、最初の段階では教師自身が運指を提示したとしても、後からは上手な運指ができる児童の指を提示して、教師は机間巡視をしながら個別指導を行うという方法もあるだろう。あるいは、二人組になってそれぞれの運指をチェックするという方法もある。さらに、3人や4人のグループでそれぞれに運指の方法を教え合うという方法も考えられる。また、45分間も同じ活動をしていては飽きてしまうので、現実的にはいくつかの方法を組み合わせるという授業スタイルになるはずだ。
 授業の善し悪しは、一つの局面では決まらない。授業のねらいを達成するためにどのように授業を設計するかということにかかっている。ICTの効果的活用とは、そのような「授業設計」を含んだものではないだろうか。(つづく)

2011年10月26日 (水)

ICTの「活用」とは何か 1

 ICTの「活用」ってどういうことなのだろう。

 ICTの「授業での普及」を目的とする場合、普段の授業の中に「便利な道具」として位置づく使い方を推奨することが必要だ。たとえば、実物投影機は、便利な道具として私自身もほぼ毎時間のように使用していた。ワークシートに書き込んで見せたり、細かな作業を見せたりしていた。子どもたちも自分のノートや新聞の記事などを提示して発表する学習活動を行っていた。黒板と同じように、日常的に使える道具として位置付けられていたわけである。フラッシュ型教材やデジタル教科書もそうだ。日常的に使うようになってくると、それが当たり前の道具となっていく。

 しかし、ICTの「授業での活用」を目的とする場合、授業の本質に沿った使い方をすることが要求されるはずである。どんなに実物投影機で拡大して見せても、その前後にどのような活動を組み立てるかで「見せる意味」が異なってくるからである。

 あらためてICTの「活用」とは何なのか、考えていきたい。(つづく)

2011年10月23日 (日)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 16

度数が集計されたので、これをグラフ化してみよう。
 まず、区間と度数の範囲を指定する。
Dosuu10
 しかし、ここで「グラフを挿入」を選ぶと以下のようなグラフになってしまう。
Dosuu11
 これは、エクセルが区間(青色)と度数(赤色)を別々の数値データとしてとらえてしまうからである。
 そこで、下の図のように「散布図」を挿入する。
Dosuu12
 すると、以下のように、度数が点で表示されたグラフになる。
Dosuu13
 このグラフを表示させた後、「グラフの種類の変更」を行う。
Dosuu14
すると、以下のような美しいヒストグラムになる。
Dosuu15

 児童生徒の実態調査の方法として知っておくと便利だ。
 このような、「教師が知っておくべき統計の基礎的方法」は山ほどあるので、このシリーズは続けたいところだが、いずれまた。

2011年10月20日 (木)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 15

【エクセルで度数を集計する その2】

4、 関数の入力
 いよいよ関数を入力する。
 ここでは、FREQUENCYという関数を使う。指定した範囲に区分されたデータの度数を集計する関数である。
 書式は以下のように行う。

=FREQUENCY(データ配列、区間配列)

 まず、関数を入力するセルを選択する。
 ここでは、E2:B8になる。
 それから、FREQUENCYを入力する。関数は直接文字列を入れてもよいし、メニュー「挿入」から「関数」を選んで、統計関数であるFREQUENCYを選んでもよい。
Dosuu05

 FREQUENCYの後の()内の前半は、データ配列であるB2:B21(生徒の得点)を入力する。ドラッグすれば自動的に入れることができる。 

Dosuu07  

 入力ができたら「,」を入れて、()内の後半に区間配列であるD2:D7をドラッグして入力する。
Dosuu08

 ここまででセル内は次のようになる。

 =FREQUENCY(B2:B21,D2:D7)

 E2からE8までは、上記の関数データを連続的に入力するので、配列数式という技を使う。E2からE8までを選択した状態で以下のキーで確定する。 

コントロール+シフト+エンター

 すると、上記の数式に自動的に{}が入り、以下のようになる。 

=FREQUENCY(B2:B21,D2:D7)

Dosuu09

 すると、E2からE8までに度数が集計される。

 一見、難しそうだがやってみると簡単にできる。(つづく)

2011年10月19日 (水)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 14

【エクセルで度数を集計する その1】

 それぞれの階級ごとの度数を一つ一つ数えていたのでは時間がかかりすぎるので、エクセルの関数を使うことにする。

1、 得点の入力

   まず、下記のように得点を縦(B2:B21)に入力する。
   横軸に、氏名、得点、区間、度数、補足、最低点 と入力しておく。

Dosuu01

2、最低点の算出

  次に最低点を出す。
  以下のように「B2からB21の範囲で最低の数値」を示す関数を入力する。
  =MIN(B2:B21)
  入力する際、B21からB21までをドラッグすると自動的に数式に入る。
Dosuu02

 すると、最低点数である42点が分かる。
3、区間の決定

 次に区間を決定する。
 ここでは、31点以上40点以下をあらわす「40」から入れていった。
 補足には「31点以上40点以下」という文字も入れておくと分かりやすい。 
 もちろん、最低点数が42点なので、「50」から入れてもかまわない。

Dosuu03

(つづく)

2011年10月18日 (火)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 13

 シリーズ12からずいぶんと間があいてしまったので、振り返ってみることにする。
 課題は、A組のテストの平均点とB組のテストの平均点は同じ70点なのだが、二つの学級の生徒は同じ学力を有していると言えるかということだ。
Tokuten_3

 そこで、それぞれの得点を以下のように分けて人数を数えることにしてみよう。

31点以上40点以下
41点以上50点以下
51点以上60点以下
61点以上70点以下
71点以上80点以下
81点以上90点以下
91点以上100点以下

 31点以上にしたのは、最低点が38点だからである。
 この区分を「階級」とよぶ。
 今度は、それぞれの階級の人数を数えてみると以下のようになる。

                A組の人数       B組の人数
31点以上40点以下      0             4
41点以上50点以下      0             4
51点以上60点以下      3             2
61点以上70点以下      5             0
71点以上80点以下     11             1
81点以上90点以下      1             0
91点以上100点以下     0             9

 この「人数」のようなデータの件数を「度数」と呼ぶ。
 階級に対する度数を集計した表を「度数分布表」と呼ぶ。
 これをグラフにすると、それぞれのクラスの学級の特徴が明確になる。

Akumitokutenbunpu
Bkumitokutenbunpu
 このようなグラフを「ヒストグラム」と呼ぶ。
A組の生徒は71点以上80点以下の階級が最も多い。成績に差が見られないといっていいだろう。一方、B組の生徒は点数が低い生徒と非常に高い生徒が極端に分かれている。成績に相当な差があると見られる。

 度数分布表もヒストグラムも 「そんなことは知っているよ」と言う人も多いだろう。しかし、自分の学級のテストの得点をヒストグラムにしている教師はどれほどいるのだろう。

 件数を一々数えていては膨大な時間がかかってしまう。しかし、エクセルの関数を使えば簡単に度数分布を調べることができる。 (つづく)

2011年10月14日 (金)

熊大情報研+D-project 10月例会のお知らせ

教育研究会のお知らせ

熊本大学教育学部情報教育研究会
会長 塚本光夫(熊本大学教育学部教授)

もっとiPad!

熊本大学教育学部情報教育研究会+D-project
情報教育と言語活動
Mact111029

 iPadは新しい情報端末として教育界にも受け入れられはじめました。しかし,活用方法が分からなければ宝の持ち腐れ。iPadでどこまでできるのか,みんなで考えていきませんか。

iPad2を持っている人も
持っていない人も
迷っている人も
自由に参加できます。

■日時:2011年10月29日(土)

■午前の部:9時~正午      午後の部:1時~3時
■場所:熊本大学教育学部2階  2Bまたは2D
(附属小学校ではありません。)

■主催:熊本大学教育学部情報教育研究会
   D-project(デジタル表現研究会)
■参加費:無料

【午前の部 9時~正午】
■iPadスキルアップ
第2回:動画の撮影と編集

 iPad2の機能に動画撮影があります。編集できれば、さらに面白く使えます。今回は,iMoveという450円のアプリを使って,動画撮影と編集を学びます。

※iPad2をお持ちの方はiMovieをインストールしてきて下さい。

■韓国のICT利活用教育事情とその見方
 韓国がIT先進国というのは知っているけれども詳しくは知らないという方は多いのではないでしょうか。今回は佐賀の中村純一先生に、韓国の先進的な事例紹介と、実際の小学校などの取材を通して見えてきたこと、その見方について語っていただきます。他では聞けない教師必見のレポートです。

【午後の部 1時~3時】
■ICT模擬授業と学びのプレゼンテーション

~授業を理論化する力をつける~

 今回は,高木範貢先生と大久保弘子先生のお二人にICT模擬授業をしてもらいます。参加者は学んだことをプレゼンテーションし,知見を共有します。授業を理論化する力をつけるワークショップです。
準備物:デジタルカメラ+パソコン

午前のみ・午後のみの参加も可能です。
昼食が必要な方は500円で受け付けます。

参加申込み:事前にメールで山口修一まで

「mact111029.pdf」をダウンロード

2011年10月13日 (木)

Thank you, Steve.

 1995年、ウインドウズ95が発売されて、誰もがウインドウズを使うようになった。今までパソコンには縁遠かった人もこぞってウインドウズマシンを購入した。マッキントッシュユーザーは圧倒的少数となり、ソフト開発会社も見放し始めた。

 私が勤務していた学校のコンピュータ室もマッキントッシュだった。そんなMacユーザーを「アップル信者」「マック教」とからかう人たちも多かった。「ウインドウズはグローバルスタンダードなのに、なぜこの学校はマッキントッシュなのだ」と主張する人もいた。「あなたの学校のマッキントッシュをウインドウズに変えてもらえませんか。」と平気な顔で伝えた教育ソフト会社の営業マンもいた。「あなたの学校の最大の不幸は、マッキントッシュを採用したからだ。」と言うソフト会社の人もいた。

 それでも、私はマッキントッシュを使い続けた。数千枚のイラストや漫画をマッキントッシュで作ってきた。フォトショップやコミックスタジオはマック版もウインドウズ版もあるが、使った感触はまるで異なる。今書いている文章も動画の編集もすべてマッキントッシュで行ってきた。

 いろいろな人が、ブログやTwitterでスティーブ・ジョブズについて語っている。そこで共通しているのは、「ありがとう」という感謝の気持ちを示していることだ。スティーブの死を悲しむというよりは、我々のためにやってくれた仕事への感謝という気持ちの方が強いようだ。私もその一人だ。彼が創り出したコンピュータのおかげで、私もまた様々なものを創り出すことができた。

 「アップル信者」「マック教」という言葉でからかう人たちは、どんなものを創り出してきたのだろう。

 私もまた「Thank you . Steve.」と言いたい。

2011年10月11日 (火)

One more thing.

 スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションは卓越していた。
 新製品の発表はインターネットで生中継見されたので、日本時間の午前2時開始であっても、ずっと見ていた。
 どうしてだろう。スティーブが話すと、聞いている方がわくわくしてくる。新製品発表会というよりは、コンサートに近い感覚だった。

Steve Jobs 驚異のプレゼン 前編

Steve Jobs 驚異のプレゼン 後編

 シンプルなスライドとユーモアあふれる語りは言うまでもないが、iPad nanoをジーンズのポケット(しかも小さい方のポケット)から取り出したり、MacBook Airを封筒から取り出したり、そのパフォーマンスもすばらしかった。

 プレゼンテーションを終えてスティーブ・ジョブズがステージを降りようとするときに言う決まり文句があった。

 「あっ、ちょっと待って。忘れていたことがあった。もう一つあったんだ。」

 その言葉が。

One more thing.

 そして、その後に、あっと驚くような製品を紹介したものだ。そんなプレゼンテーションに聴衆は熱狂した。

Steve Jobs........One more thing

 スティーブ・ジョブズの「One more thing」をもう聞くことはできない。

2011年10月10日 (月)

Think different.

 今でも心に残るコピーがある。
 スティーブ・ジョブズがアップルに復帰した次の年、1997年の広告のスローガンだ。

Think different

 何と訳せばいいのだろう。「違った見方をしよう」「発想を変えよう」「異なった考え方をしよう」とでも訳せばいいのだろうか。なんだか日本語にしてしまうと味気なく思えてしまう。
 「Think different」・・・そのままの英語の方が意味が伝わってくるような気がする。

 キャンペーンではアインシュタインやピカソ、ガンジーなどが白黒の画面で登場する。(ポスターには、うれしいことにソニーの盛田昭夫の写真もあった。)
 「人と違うこと」が目的ではない。「たとえそれが人と違った考え方であっても、自分の感性に従ってそれを信じなさい。」という意味だと私は捉えている。
 コマーシャルで感動したのは始めての経験だった。

 その翌年、スティーブ・ジョブズはiMacを発表している。

Apple CM Think different. Japanese 60sec. ver.

クレージーな人たちがいる
反逆者、厄介者と呼ばれる人たち

四角い穴に 丸い杭を打ちこむように

物事をまるで違う目で見る人たち



彼らは規則を嫌う
彼らは現状を肯定しない

彼らの言葉に心をうたれる人がいる

反対する人も 賞賛する人も けなす人もいる

しかし 彼らを無視することは誰もできない

なぜなら、彼らは物事を変えたからだ

彼らは人間を前進させた

彼らはクレージーと言われるが 私たちは天才だと思う

自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが

本当に世界を変えているのだから



Think different.





2011年10月 8日 (土)

Getting fired form Apple was the best thing

 スティーブ・ジョブズがなくなってしまった。
 彼のことを「カリスマ経営者」、彼を慕う人々を「アップル信者」などと表現するマスコミもあるが、そんなものではないだろう。

 私がマッキントッシュを使い始めたのが1990年からである。マッキントッシュが発売されたのが1984年。スティーブ・ジョブズは1985年にすでにアップルをクビになっていた。
 1990年当時は、NECのPC9801が全盛の時代であった。真っ黒い画面にMS-DOSのコマンドを打ち込んでいた頃である。マッキントッシュは白い画面をマウスで操作し、フルカラーで写真まで表示できた。コマンドを打ち込む必要はなく、すべてがマウスでコントロールできた。文字や映像だけではなく音や音楽まで同じように扱うことができた。当時のジョブズはNEXTコンピュータを発表しており、コンピュータ仲間の間では話題にはなっていたが、わざわざ買う者はいなかった。そんなスティーブ・ジョブズを私は好奇の目で見ていた。

 それから、1995年のウインドウズ95の発売。世の中は誰もがウインドウズを買い求めた。コンピュータの世界はウインドウズの圧勝であった。マッキントッシュユーザーは少数派となった。アップルは倒産寸前となり、ソフト会社もハード会社も見放し始めた。
 アップルがそんなドン底状態の1996年に復帰したのがスティーブ・ジョブズであった。1998年に彼がボンダイカラーのiMacを発表した時、私は素直に驚き喜んだ。マッキントッシュは生き返ったのである。
 それから先の彼の活躍をわざわざ記すことはないだろう。アップルは全米一の会社となった。

 私がスティーブ・ジョブズを慕うのは、彼の生き方や考え方に惹かれるからである。1985年に、彼は自分が作った会社をクビになった。取締役会で「リーダー失格」の判定を受けたのである。2004年、私も「リーダー失格」の判定を受けた。10年勤めた職場を去ることにした。失意の中での新しい職場では全く違った仕事をせざるをえなくなった。自分が何をすればよいのかが分からなくなってしまった時期である。

 そんな中、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行ったスピーチを聞いた。次の言葉が強烈に印象に残った。

 I didn't see it then, but it turned out that getting fired form Apple was the best thing that could have ever happened to me.
 「当時はわからなかったが、アップルをクビになったことは、私の人生にとってもっとも重要なことだったと今では思う。」

 こう思えるようになりたい。そう考えると、自分に起こるあらゆることは必然性があって起こるものだと感じるようになった。まさに「起きていることは全て正しい」のである。

 現在の仕事場には、「与えられた道具」としてウインドウズマシンが2台も机に置いてある。朝から夕方までそのマシンを使っている。それでも、私がマッキントッシュを使い続ける理由は簡単だ。自分に合っているからである。
 私にとって、ウインドウズは「仕事の道具」だが、マッキントッシュは「創造の道具」である。今までに作ってきた様々な指導案や教材、動画が蓄積されている。考えているときには様々なものを引き出しながら考える。言い換えれば「第2の脳」と言えるだろう。スティーブ・ジョブズはコンピュータのことを「知的自転車」と言っているが、まさに名言だ。

 スティーブ・ジョブズと同じ時代に生きられたことを幸せに思う。

2011年10月 7日 (金)

2011年10月6日

スティーブ・ジョブズが地球からいなくなった日。

2011年10月 6日 (木)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 12

【平均】
 平均は個々ののデータの値を合計して、全体の個数で割ればよい。もっとも一般的に使われる代表値である。学校の研究でもよく使われる。
 しかし、平均だけでは不十分な場合がある。
 たとえば、A組とB組の二つの学級でのテストの得点が以下の表で示す結果になったとしよう。
Tokuten_8

 A組の平均得点は70点、B組の平均得点も70点となっている。
 この場合、どちらの学級の生徒も同等の学力を有していると言えるだろうか。

2011年10月 5日 (水)

第4回 国語と情報教育を追究する秋季セミナー 2011

国語と情報教育を追究する秋季セミナーのご案内です。

******************************

「国語と情報教育を追究するセミナー」は、今年度で4回目となりました。
今回は、学習指導要領でも重視されている表現力や思考力の育成に
焦点をあて、国語科における伝える活動について追究します。
鼎談、ワークショップ、実践パネルなどを通して一緒に考えてみましょう!
(放送大学 / 国語と情報教育研究プロジェクト代表 中川一史)
Mkj2011

詳細は以下のWEBサイトへ

第4回 国語と情報教育を追究する秋季セミナー 2011

日時
2011年11月13日(日) 午前10:00 ~ 午後16:30 (受付開始 9:30 ~)
テーマ
国語科における「伝える活動」のツボ
会場
株式会社 内田洋行 新川オフィス地下1階 CANVAS 東京都中央区新川2-4-7
参加料
1,000円(資料代)
定員
75名(定員になり次第申し込み受付は終了いたします)
※ご参加は教職員・学校関係者に限らせていただきます。

プログラム
10:00~10:20
■ 趣旨説明
中川一史
(放送大学/国語と情報教育研究プロジェクト代表)
◯これまでの活動について
◯ワークショップ等のポイント
10:20~11:20
■ 鼎談「メディアを活用した表現力の育成」
藤森裕治(信州大学)、石野正彦(上越教育大学)、青山由紀(筑波大学附属小学校)

11:35~12:00+13:00~15:00
■ ワークショップ
A:デジタル教科書を活用した表現力の育成

B:アップとルーズで伝えるリーフレット制作

C:メッセージを印象的に伝えるプレゼンテーション

15:15~16:30

■ 実践パネルディスカッション「伝える力を育てる授業づくり」

2011年10月 4日 (火)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 11

【評定尺度法】
 よくあるアンケート調査などで次のようなものがある。

 設問:「あなたは国語の授業が好きですか。」
 選択肢:「4:大変好き、3:好き、2:あまり好きではない、1:嫌い」

 これは、子どもたちの情意面の調査などで使われる方法で、評定尺度法とよばれる。
 集計の際に、これが得点化されて数値データとなる。
 このような場合、「順序尺度」と考えればよいのだろうか、「間隔尺度」と考えればよいだろうのか。
 数値の間は必ずしも等間隔ではないので「順序尺度」となるのだが、実際には「間隔尺度」と考えて数値化した方が便利だ。
 田中敏氏は言う。
******************************************* 
 正当さを期すれば、評定尺度得点は順位尺度で止めておくのが無難であろう。しかしながら、実際の実験・調査研究にはおいては、評定尺度得点を間隔尺度とみなして処理する例が多い。
 (中略)
 けっきょく、評定尺度得点を間隔尺度と「みなす」か順位尺度に「おとす」かは、研究者の考え方しだいである。判定の適否は結果論にならざるをえない。
                  (前掲書)
*******************************************
(つづく)

2011年10月 3日 (月)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 10

【数値で残す力】
 私自身は文系出身なので、統計用語が出てくると、つい引いてしまう。慣れていないからだろう。「尺度」などという言葉が出てくると「私とは関係なさそうだ」ということになってしまう。「平均」という言葉が出たら何となく安心するのだが、「標準偏差」という言葉で、ちょっと不安になってきて、「検定」「分析」といった言葉が並んでくると、逃げ出したくなってくる。
 でも、そこから逃げてばかりもいられない。そうしないと、いつまでも「平均」でしか話が出来なくなってしまうからである。これを「平均依存症」とよぶことにする。

 学校の研究が実践報告になってしまう一つの要因は、研究する側が平均依存症から脱することができないからだろう。研究を実践報告で終わらせないためには、児童生徒の実態を数値で残しておいて、それをデータ化する力が必要になってくるのである。
Suuchidenokosuchikara
 統計用語の言葉の意味を少しでも理解しておくと、実態が見えやすくなってきて面白くなる。まさに「それって何?」という気持ちでその意味を理解しておく必要があるのだと思う。(つづく)

2011年10月 2日 (日)

学校の研究はなぜ実践報告になってしまうのか 9

【尺度】
 研究の成果をデータで示すことは案外と難しい。研究発表会で子どもたちの姿を見せることは可能だが,客観的なデータで示すとなると,統計学の基礎的な知識が必要になる。そこで,復習を兼ねて,今まで学んだことを簡単にまとめてみることにしたい。
 まずは,データの値について。数値データを扱う場合,その値の性質によって処理方法が異なる。一般的には以下の4つのデータの尺度がある。

(1)名義尺度
 数値ではなく性質や属性をあらわす。たとえば,男子を0,女子を1と表したり,賛成を0,反対を1と表すような場合である。記号としての意味しかない。

(2)順序尺度
 必ずしも,数値の間が等間隔ではない尺度。たとえば,競技の1位,2位,3位といった順位。1位と2位が大きく離れていて,2位と3位がほぼ同着だったとしても,1,2,3という数値をとる。

(3)間隔尺度 
 数値の間が等間隔である尺度。たとえば温度。摂氏10度から20度までと摂氏20度から30度までは同じ間隔になる。

(4)比率尺度
 間隔尺度に加えて0を基点とすることができる尺度。たとえば長さ。0cmは長さがないことを表す。時間や重さ,速度なども同様である。

(参考文献:田中敏・山際勇一郎著「ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法」(教育出版)

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