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2011年11月

2011年11月30日 (水)

国語科学習におけるICTの活用その6

 ワークショップの企画というのは、本当に大変だ。授業と同じで、参加者の思考を予想しなくてはならないからだ。
 一体、どんな活動になるのかと思って、どきどき、はらはらしてしまう。しかし、反面楽しみでもある。

 参加者は、いきなりiPadでスライドを作成するのではなく、まずは付箋紙を使いながらアイデアを練り合った。
Mact1119a
 これは昨年度から行ってきたプレゼン術の活用場面だ。紙に書き出すと全体像が俯瞰できる。つまり全体のストーリーが分かるのである。これは2分のプレゼンであっても90分の講義であっても同じだ。

 面白かったのは、やはり漢字の意味を調べるところだ。iPadを使って「大辞林」で調べる人もいた。もちろん、インターネットも使える。
Mact1119b

 普段は意識せずに使っている漢字の意味をあらためて考えることになる。さすがに国語の単元だと思う。

 

Mact1119c
 活動としては、上の写真のようにアナログとデジタルが入り混じった作業になってくる。アイデアを付箋紙で書き出しながら、iPadで情報の収集をしていく活動になる。あらためて、iPadの情報収集マシンとしての威力を感じる。また、同時に表現マシンとしても使えるところがすごい。

 感心したのは、下の写真のように、「子どもたちが使っている言葉で気になるもの」を書き出しているグループだ。
Mact1119d

 「現状」の問題点を具体的な言葉で示すことで、聴衆に身近な問題として考えさせることができるからである。まさに、「記憶に焼き付くアイデアの6原則」の「意外性」と「具体性」を備えた情報だ。

 この後、参加者全員が2分間のプレゼンテーションを行うことになる。あらためて、この会に参加している人のレベルの高さを感じる。このプレゼンから様々なことを学ぶことができた。(つづく)

 ちなみに、このワークショップを参加者の視点で書いたブログもあるので、ぜひごらんいただきたい。

2011年11月28日 (月)

熊大情報研+D-project 12月例会のお知らせ

教育研究会のお知らせ

平成23年11月23日
熊本大学教育学部情報教育研究会
会長 塚本光夫(熊本大学教育学部教授)

もっとiPad!

 iPadは新しい情報端末として教育界にも受け入れられはじめました。iPadでどこまでできるのか,みんなで考えていきませんか。

iPad2を持っている人も
持っていない人も
迷っている人も
自由に参加できます。
Mact111203

■日時:2011年12月3日(土)
■午前の部:9時〜正午      午後の部:1時〜3時
■場所:熊本大学教育学部附属小学校   3階コンピュータ室

■主催:熊本大学教育学部情報教育研究会
   D-project(デジタル表現研究会)
■参加費:無料

【午前の部 9時〜正午】
■iPadスキルアップ
第4回:印象的なポスター

  第1回は写真、第2回は動画、第3回はプレゼンテーションに焦点をあてました。今回はポスターです。Phosterとい170円のアプリを使います。しかし、その使い方だけではなく、印象的なポター作成の極意を学びます。

※iPadをお持ちの方はPhosterをインストールしてきて下さい。

■iPadミニ講座
仕事や教育で使える iPad活用法総復習

 毎回大好評の山口修一先生によるミニ講座。いよいよ今年度最終回です。今回は、iPadの仕事や教育での利用方法を総復習して語っていただきます。

【午後の部 1時〜3時】
■ICT模擬授業と学びのプレゼンテーション
~授業を理論化する力をつける~

 今回は高林泰宏先生と丸野慶子先生のICT模擬授業。参加者は学んだことをプレゼンテーションし,知見を共有することで授業を理論化する力をつけていきます。

準備物:デジタルカメラ+パソコン

午前のみ・午後のみの参加も可能です。
昼食が必要な方は500円で受け付けます。

参加申込み:事前にメールで山口修一まで
「Mac-T111203B.pdf」をダウンロード

2011年11月27日 (日)

国語科学習におけるICTの活用その5

 まずは,サンプルを示すことにした。
 自分でやってみないと,どこでどう悩むかが分からないからである。
 用意したスライドは4枚。
1,現状
 マクロミルという調査会社が新成人になる青少年に調査した結果です。
 「自分の将来に不安を感じる」と回答した人は全体の何割いたでしょう。
(会場から,「6割」「7割」という答えが聞こえてくる。)
Sample01
 実は,約9割の人が不安を感じているのです。
 長期にわたる不況や年金の問題など,日本に閉塞感があるから無理のない結果とも言えます。
2,理想
 では,「自分の世代で日本を変えたい」と回答した人は何割いると思いますか。
(会場から,「2割」「3割」という答えが聞こえてくる。)
 実は,約7割の人が「自分の世代で日本を変えたい」と考えているのです。

 多くの若者が日本を変えようとしているのです。
Sample02
 (写真はCreative Commonsのsethoscope)

3,提案
 そこで私が提案したい漢字は「破」という漢字です。
「破」は「ルールを破る」「常識を破る」「記録を破る」「相手を破る」といった使われ方をします。
 それをこう考えてみてはどうでしょうか。
「従来のルールを破る」
「今までの常識を破る」
「過去の記録を破る」
「立ち塞がる相手を破る」
Sample03
 つまり,以前からあって目の前に立ち塞がっているものを突破するという意味です。
4,まとめ
 サッカー選手がゴールキーパーを突破してシュートするように,日本に立ち塞がる閉塞感を突破してほしいと願っています。
Sample04
(写真はCreative CommonsのDaniel Zanini H.)

(つづく)

2011年11月26日 (土)

国語科学習におけるICTの活用その4

 多くのプレゼンテーションを見て感じることは、主張が弱いということだ。
 自分が調べたことをそのまま発表していたり、自分の感想をそのまま述べているようなものが多い。
 だから、何を主張したいのかが伝わってこないし印象にも残らない。
 おそろしいのは、パワーポイントで発表すればそれでよし、と思い込んでいる人が少なくないことだ。

 チップ・ハースとダン・ハースは著書「アイデアのちから」(日経BP社)の中で記憶に焼き付くアイデアの原則として以下の六つをあげている。

 原則1:単純明快である。
 原則2:意外性がある。
 原則3:具体的である。
 原則4:信頼性がある。
 原則5:感情に訴える。
 原則6:物語性がある。

 今回の情報教育研究会の参加者には、まずこの6原則を理解してもらった。
 そして、プレゼンテーションの構成を考えるためには「物語性」(ストーリー)を作ることが最も重要であることも伝えた。
 永田豊志氏は「プレゼンがうまい人の『図解思考』の技術」(中経出版)の中でプレゼンの三要素として「現実」「理想」「提案」を挙げている。つまり、「現実」に対する「理想」を提示し、その解決策としての「提案」を行うということだ。
 そこで、参加者にはまずこの三要素を付箋紙で考えてもらうことにした。(今回のプレゼンの画面では「現実」ではなく「現状」という言葉を使っている。)
111119mac005

 そして、それを4枚のスライドにならべなおす。その際に必要になる言葉や写真などのイメージもいっしょにメモしておくと役立つ。
111119mac006
 もちろん、順番は様々でよい。
 「現状」「理想」「提案」「まとめ」でもよいし
 「理想」「現状」「提案」「まとめ」でもよい。
 あるいは「提案」「現状」「理想」「まとめ」でもよいだろう。
 それは主張する内容によっても異なる。(つづく)

2011年11月23日 (水)

国語科学習におけるICTの活用その3

 平成24年度版の中学2年国語科の教科書単元を見てみよう。
 以下のようにプレゼンテーションの単元が登場してきている。
 「印象に残る説明をしよう」(光村図書2年)
 「効果的な資料を使って話すには」(教育出版2年)
 「説得力のある提案をしよう」(東京書籍2年)
 「プレゼンテーションをしよう」(三省堂)
 単元名の「印象に残る」「効果的な資料」「説得力」といった言葉に注目したい。プレゼンテーションソフトの操作技能の習得ではなく、自分の考えを的確に相手に伝える力が求められているのである。

 しかし、国語科の授業の中で、「効果的に資料を使いながら印象的で説得力のあるプレゼンテーション」を行えるような指導をすることが可能なのだろうか。
 ということを考えたので、11月19日(土)の熊大情報研のワークショップでは、iPadを使ったプレゼンテーションを行うことにした。
 「印象に残る説明をしよう」をモチーフとして、3人1チームが2分間のプレゼンテーションを行う。プレゼンテーションのテーマは「社会への願いを漢字一字で表そう」である。まさに学習指導要領に沿った課題だと言えよう。
Mact1119_2
 中学2年生の単元とはいえ、参加者全員がこの課題に悩み苦しむことになる。
 なぜならば、この学習を進めるためには以下のことを考えなくてはならないからだ。
(1)現在の社会において何が問題になっているのか
(2)その問題に対して、自分はどう考えるのか
(3)そのために、自分は何(漢字一字)を提案するのか
(4)その漢字は、そもそもどんな意味があるのか
(5)どのような構成で話を展開すればいいのか
(6)どんな資料(数値やグラフ、図、写真等)を使うべきか
(7)どのような語り方が効果的であるのか
(8)相手の提案に対して、自分はどう考えるのか
 これは大変な作業である。(つづく)

2011年11月17日 (木)

国語科学習におけるICTの活用その2

 中学校の学習指導要領解説国語科編から、各学年の目標と内容についても触れておこう。第2学年の「A話すこと・聞くこと」からである。
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( 1) 目的や場面に応じ,
社会生活にかかわることなどについて立場や考えの違いを踏まえて話す能力,考えを比べながら聞く能力,相手の立場を尊重して話し合う能力を身に付けさせるとともに,話したり聞いたりして考えを広げようとする態度を育てる。
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 前段は,話す能力,聞く能力及び話し合う能力,後段は,話すこと・聞くこと全体にわたる態度を示している。
 「目的や場面に応じ」ることは,第1学年と同じである。
 「社会生活にかかわることなどについて」とは,第1学年での「日常生活にかかわることなどについて」から視野を広げ,
地域社会の中で見聞きしたことや,テレビや新聞などの様々なメディアを通じて伝えられることなどから,社会生活の中の出来事や事象に関心をもち,それらを話題として取り上げていくことを示している。

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 さらに(2)の指導事項についても抜粋する。

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(2) 内容
① 指導事項
( 1) 話すこと・聞くことの能力を育成するため,次の事項について指導する。
ア社会生活の中から話題を決め,話したり話し合ったりするための
材料を多様な方法で集め整理すること。
イ異なる立場や考えを想定して自分の考えをまとめ,話の中心的な部分と付加的な部分などに注意し,
論理的な構成や展開を考えて話すこと。
ウ目的や状況に応じて,
資料や機器などを効果的に活用して話すこと。
エ話の
論理的な構成や展開などに注意して聞き,自分の考えと比較すること。
オ相手の立場や考えを尊重し,目的に沿って話し合い,互いの発言を検討して
自分の考えを広げること。
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ア話題設定や取材に関する指導事項
 第1学年の「ア日常生活の中から話題を決め,話したり話し合ったりするための材料を人との交流を通して集め整理すること。」を受けて,話題や取材の範囲を「社会生活」へと広げて示している。
 社会生活における問題を話題として取り上げるためには,話の材料を日常生活からだけでなく広く社会生活から収集する必要がある。そのためには,
本,新聞・雑誌,テレビ,コンピュータや情報通信ネットワークなどの様々な情報手段を活用することが一層不可欠となる。このような多様な取材方法を身に付けることにより,話題の範囲が日常生活から社会生活へと拡大していく。
 なお,取材に関しては「B書くこと」においても指導する。また,情報の活用については「C読むこと」においても指導する。それぞれの指導との関連を図ることが大切である。

イ・ウ話すことに関する指導事項
 第1学年の「イ全体と部分,事実と意見との関係に注意して話を構成し,相手の反応を踏まえながら話すこと。」,「ウ話す速度や音量,言葉の調子や間の取り方,相手に分かりやすい語句の選択,相手や場に応じた言葉遣いなどについての知識を生かして話すこと。」を受けて,
効果的に話すことについて示している。
 イは,論理的な構成や展開を考えて話すことについて示している。
「異なる立場や考えを想定して」とは,聞き手にも様々な立場や意見があることを踏まえ,聞き手の反論や意見を具体的に予想することである。反論や意見を予想して自分の考えをまとめ,「話の中心的な部分と付加的な部分」との関係に注意し,
論理的で分かりやすい話の構成や展開を工夫することが,聞き手に対する説得力を高めることにつながる。
 ウは,資料や機器などを効果的に活用して話すことについて示している。
 「資料や機器などを効果的に活用」するのは,話の要点を明らかにし聞き手に分かりやすくするためである。目的や状況,相手に応じて,
様々な資料や機器を活用しながら説明することにより,話し手の意図が的確に伝わって聞き手の理解をより深めることになる。その際,グラフや表,写真や図などを取り入れた分かりやすい資料作りの工夫が大切である。

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 ァからゥまでをまとめると次のような内容になる。

1、社会生活についてかかわることについて話し合うこと
2、情報手段を活用して多様な取材方法を身に付けること
3、分かりやすい語句を選択し相手や場に応じて効果的に話すこと
4、論理的で分かりやすい話の構成や展開を工夫すること
5、様々な資料(グラフ、表、写真、図など)や機器を活用して話すこと

 では、教科書ではどのような単元になるのだろう。(つづく)

2011年11月16日 (水)

国語科学習におけるICTの活用その1

 色々と書くべきことはあるけれど、国語科学習におけるICTの活用について少し触れておきたい。まずは、中学校の学習指導要領国語科解説編から抜粋しておきたい。
 中学校の国語科においても情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けることが求められている。

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 国語科の学習指導においては,目標を実現するために学習に関係する資料を調べる際などに,学習・情報センター,読書センターとしての機能を備えた学校図書館などを計画的に利用し,その機能の活用を図るようにすることが大切である。
「A話すこと・聞くこと」においては,例えば,説明や発表などを行うためには,資料を準備することが欠かせないし,また,広く話題を求めるためには多くの資料に目を通す必要がある。「B書くこと」においては,例えば,報告をまとめる場合には,関係する資料などから必要な材料を求めることが必要となる。「C読むこと」においても,例えば,教科書に掲げる教材に関連して学習を深化し拡充する場合には,自発的,自主的に資料を探すことも必要となる。したがって,様々な資料を有する学校図書館などの施設を計画的に利用するよう指導することが大切である。
 生徒は,学校図書館などを活用して学習することを通して,資料の集め方,調べ方,まとめ方,報告や発表の仕方などの学び方や考え方を身に付けるとともに,自らの力で論理的に考え判断する力,自分の思いや考えを的確に表現する力,今まで気付かなかったことや分からなかったことについて新たに関係があることなどを発見し解決する力などを身に付けることができる。
 また,情報収集や情報発信の手段としてコンピュータや情報通信ネットワークを活用する機会を設けること,インターネットや電子辞書等の活用,コンピュータによる発表資料の作成とプロジェクターによる提示等も考えられる。今回の改訂では,次の指導事項や言語活動において,情報機器の活用を具体的に示している。
 第2学年「A話すこと・聞くこと」(1 )
 ウ目的や状況に応じて,資料や機器などを効果的に活用して話すこと。
 第2学年「C読むこと」(2)
 ウ新聞やインターネット,学校図書館等の施設などを活用して得た情報を比較すること。
 これら以外でも,「A話すこと・聞くこと」における話題設定や取材に関する指導,「B書くこと」における課題設定や取材に関する指導,「C読むこと」における読書と情報活用に関する指導などでは,情報機器の活用が考えられる。

             (中学校学習指導要領 国語科 解説編)

2011年11月15日 (火)

第19回日本国語教育学会熊本支部研究会 12月23日(祝)

第19回日本国語教育学会熊本支部研究会
みんなで国語教育について考え、語り合いましょう!
これからの国語科教育
―言語活動の充実をどうすればよいかー

                          熊本支部支部長 河野順子(熊本大学)
主催 日本国語教育学会 共催 熊本県小学校教育研究会国語部会・熊本市小学校国語教育研究会
   熊本県中学校教育研究会国語部会・熊本市中学校国語教育研究会
後援 熊本大学教育学部 熊本県教育委員会 熊本市教育委員会 国語教育湧水の会
日時 平成23年12月23日
場所 熊本大学教育学部附属小学校
受付 9時から

授業研究会  「習得」「活用」を促す言語活動のあり方について、みんなで一緒に議論しましょう!
9時30分~10時15分授業 
「 かるた」(光村図書3年) 授業者 熊本大学教育学部附属小学校 下中一平先生
10時20分~11時40分 授業検討会及び対話型授業創造について討議
   コーディネーター 佐藤俊幸(天草市立登立小学校)
   コメンテーター  中洌正堯(兵庫教育大学名誉教授) 
              河野順子(熊本大学教授)  
              藤本典子(熊本市立五福小学校長)

12時40分~14時 分科会・ワークショップ

第1分科会 若い先生方も、ベテランの先生方も一緒に学び合いましょう!
熊本大学教育学部国語科学生による授業アイデア提案-実践と理論の統合を目指して-
・    牧浩明「論証能力に関する発達研究」   

             司会 杉崎勢(熊本市立植木北中学校)
・    長松優生子「『対話』を重視した作文指導の研究」    
・    星川水咲「音読指導の研究」   

             司会 奥添直樹(阿蘇市立宮地小学校)
・    荒木優作「つまずきをもつ児童に対するコミュニケーション能力育成の研究」 
・    平田絢香「説明的文章の学習指導過程の研究」 

             司会 西智世(熊本市立西原中学校) 
・    中原祐輔「説明的文章学習指導における『対話交流』に関する研究」 
・    古木優麻「学習者の認識を育てる説明的文章学習指導の研究」
・    西浩伸「『読むこと』における板書指導の研究」  

            司会 廣口知世(北九州市立霧が丘小学校)
・    深水綾子「『読むこと』における評価の研究」       
・    富岡友喜「『身体を通した』文学的文章の学習指導研究」 

            司会 尾崎弘尚(熊本市立田迎小学校)   
・    川原裕一朗「文学教育における『読みの交流』の研究」  
・    M1 古賀洋一「説明的文章の読みにおける条件的知識へ向けての一提案」

            司会 田邉友弥(熊本市立隈庄小学校)
・    M1 平坂千明「論理的に話し合う力を育てる学習材開発」

第2分科会  「論理科」カリキュラム 文部科学省委嘱開発校としての取り組み
      熊本大学教育学部附属小学校 原口淳一・井上伸円   
            司会 横山幸夫(熊本市立若葉小学校)
            助言 古田 亮(熊本県教育委員会指導係長兼主幹)         
                上妻昭仁(熊本市教育委員会指導主事)
第3分科会 <ワークショップ形式>
      ICTを用いた国語科学習指導のあり方   
            前田康裕(熊本市教育センター指導主事)  

第4分科会 PISA型「読解力」を培う授業の創造―なぜ?を追究する国語科学習をとおして-
          熊本市立白川小学校   宮村 幸宏  

            司会 原 輝智(熊本市立出水南小学校教頭)
            助言 倉橋宏明(熊本市立白川小学校長)
                尾林悦子(熊本市立帯山西小学校長)

第5分科会  「参加体験型!中堅教師が放つ3本の国語科学習」
・ 見文集「ゆめ」へ向け,読み応えのある作文を書かせる指導~「大作文構想図」と「ストーリー作文」を通して~
           吉田憲一先生(あさぎり町立免田小学校)
・ 子どもが燃える音読指導の工夫                
           山口徳晃先生(球磨村立渡小学校)

・ 詩を読んで,感想を述べ合おう~「はしるはしる」「じゃがいも」「雪」の模擬授業体験を通して~
           酒井康隆先生(相良村立相良北小学校)                 
           助言 椙山範夫(熊本大学教育学部附属小学校副校長)

第6分科会  批評する力を高める作文指導
        八代市立第七中学校 中村幸介  
                     司会 高木雅子(熊本市立江南中学校)
                     助言 西村登(上益城郡嘉島町立嘉島中学校長)
                         吉井秀男(熊本市立武蔵中学校長)

第7分科会 伝統的な言語文化を言語生活につなぐことができる主体的な学習者の育成
        熊本市立白川中学校 北川純子  
                  司会 熊谷潤一(阿蘇郡南小国町立南小国中学校)
                  助言 中洌正堯(兵庫教育大学名誉教授 )
                      岩下 眞(熊本市立城南中学校長)

14時15分から15時30分 講演
  国語科における言語活動の充実
   -論理的思考力・表現力のために- 
     都留文科大学 鶴田清司
    具体的な教材を取り上げた実践に役立つお話です!

講師紹介 
鶴田清司
博士(教育学)。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。都留文科大学教授。全国大学国語教育学会常任理事。日本教育方法学会理事。著書は、『文学教育における〈解釈〉と〈分析〉』、『「ごんぎつね」の〈解釈〉と〈分析〉』、『「読解力」を高める国語科授業の改革―PISA型読解力を中心に―』(以上、明治図書)、『<解釈>と<分析>の統合を目指す文学教育』(学文社)など多数
中洌正堯
広島大学大学院教育学研究科修了。兵庫教育大学名誉教授。前兵庫教育大学学長。 全国大学国語教育学
会常任理事。日本国語教育学会理事。著書は『国語科表現指導の研究』渓水社、『ことば学びの放射線 「歳
時記」「風土記」のこころ』(三省堂)、『子どもとひらく国語科学習材 音声言語編』(明治図書)など多数。

問い合わせ先
〒860─8555 熊本市黒髪二丁目40─1
  熊本大学教育学部  河野順子 電話・FAX(096)342─2583  E-mail

〒860─0081 熊本市京町本丁5─12
  熊本大学教育学部附属小学校 井上伸円 電話(096)356─2492 

FAX(096)356─2499      E-mail 
  熊本大学教育学部附属中学校 田上貴昭 電話(096)355─0375 FAX(096)355─0379

会 費  一般2000円 学生1000円(当日受付でお支払いください)12月10日までにお申込みください。
本年度は日本学術振興会科学研究費基盤(B)「論理的思考力・表現力育成のための幼小中連携・教科間連携によるカリキュラム研究」(研究代表河野順子)の助成を受けての開催となります。
    ※半日の研修参加も大歓迎です。一般1000円、学生500円です。当日参加も可能です。
    ※昼食のお弁当を700円程度(お茶付き)でお世話いたします。申し込みに○×を!
  ※当日は午後5:00〜午後7:00で懇親会をひらきます。申し込みに○×を!
             ( 一般4000円、学生3000円)程度です。お待ちしております。

「kokugokyouikugakkaikumamotoshibu.pdf」をダウンロード

2011年11月 9日 (水)

熊大情報研+D-project 11月例会のお知らせ

教育研究会のお知らせ

熊本大学教育学部情報教育研究会
会長 塚本光夫(熊本大学教育学部教授)

もっとiPad!


熊本大学教育学部情報教育研究会+D-project
情報教育と言語活動

 iPadは新しい情報端末として教育界にも受け入れられはじめました。しかし,活用方法が分からなければ宝の持ち腐れ。iPadでどこまでできるのか,みんなで考えていきませんか。

Mact111119

iPad2を持っている人も
持っていない人も
迷っている人も
自由に参加できます。

■日時:2011年11月19日(土)  

■午前の部:9時〜正午      午後の部:1時 〜3時
■場所:熊本大学教育学部附属小学校   3階コンピュータ室

■主催:熊本大学教育学部情報教育研究会
   D-project(デジタル表現研究会)
■参加費:無料

【午前の部 9時〜正午】
■iPadスキルアップ
第3回:効果的なプレゼンテーション

 第1回は写真、第2回は動画に焦点をあてました。第3回の今回はプレゼンテーションに焦点をあてます。定番のKeynote(850円)を使います。しかし、その使い方だけではなく、効果的なプレゼンテーションの極意を学びます。

※iPadをお持ちの方はKeynoteをインストールしてきて下さい。

■iPadミニ講座
入門 iCloud

 巷で噂のiCloud。自分の書類や写真を自動的に保存して、いつでもどこでも使えるサービスです。今回は山口修一先生に、iCloudで何ができるのか、その利用の仕方についを語っていただきます。

【午後の部 1時 〜3時】
■ICT模擬授業と学びのプレゼンテーション

~授業を理論化する力をつける~

 今回は、嶋田千恵先生と元田千賀先生のお二人にICT模擬授業をしてもらいます。参加者は学んだことをプレゼンテーションし,知見を共有します。授業を理論化する力をつけるワークショップです。

準備物:デジタルカメラ+パソコン

午前のみ・午後のみの参加も可能です。
昼食が必要な方は500円で受け付けます。

参加申込み:事前にメールで山口修一まで

「Mac-T111119.pdf」をダウンロード

2011年11月 4日 (金)

ICTの「活用」とは何か 6

【研究授業から学んだこと】

 先日、ICT活用を研究テーマとする研究授業を参観した。子どもたちの思考力や表現力を伸ばすことを研究の目的としている。
 その中で学んだことを忘れないうちに書いておきたい。
 授業は2年生の算数。三角形の中に二本の線を入れて、その中に三角形や四角形を作成するというものである。三角形は1点、四角形は2点として計算する。子どもたちは、合計点数が様々になるように工夫をする。電子黒板には、デジタルコンテンツとして三角形に自由に線を入れて分割できる映像が準備されていた。子どもたちは、自分の方法をまず紙で行い、その後は協同で活動する。最後は電子黒板で自分の方法を説明するという流れである。
 そこで、学んだことを三つ書いておきたい。

1、黒板を効果的に使う
 電子黒板では、デジタルコンテンツや実物投影機の映像を見せるので、一つ一つの方法を常掲することができない。様々な方法を一覧で提示するためには、常掲できる黒板の方が良い。黒板しか使えない時には気づかなかったが、黒板の役割が鮮明になった。

2、操作の過程を見せる
 実物投影機ではよほどうまくやらないと、三角形に線を引いていく操作は見せにくい。その点、デジタルコンテンツだと極めてスムーズに行うことが可能だ。操作を見せる活動は子どもたちの思考を可視化できる方法として有効である。

3、言葉による説明をする
 操作を見せるだけでは、どのような考えで行っているのかが分かりにくい。頂点や辺といった既習事項を使わせながら言葉によって説明をさせていくことが重要である。そのことが、子どもたちの表現力を高めていくことにつながる。

2011年11月 3日 (木)

熊大情報研10月例会 その3 授業を見る視点

 ICTの活用という視点で授業を考察してみる。
 二つの授業は非常に面白く感じた。今回は、その理由を述べてみたい。
 大久保先生のICT活用は「写真」の有用性だ。
 大久保先生は、まず「休み時間に、みんなはどんなことをして遊んでいるかな。みんなが遊んでいるところを写真にとりましたので、見て下さい。」と述べて、休み時間の様子をスライドショーで提示した。
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学級活動は道徳とは異なり、学習したことがすぐに生活に生かされることが求められる。日常の光景を子どもたちに提示することは体験を想起させ共有化することができるという意味で極めて効果的だ。実際の授業では、子どもたちも夢中になって見るだろう。何しろ「自分たちの日常」なのだ。それに続けて「よかったな・うれしかったな、と感じたことがなかったかな?」と問うている。この授業の展開がスムーズであった。
 また、授業の後半では、子どもたちの意見を黒板にはった後、「ほんとうにできるかな?やってみよう」とよびかけ、一枚の写真を提示し「ともだちが一人、みんなが遊ぶところを見ています。どんな言葉でさそうかな。」と問いかけている。
Ookubo2
写真の中の「一人の友だち」に話しかけるという限定した状況を設定することによって、子どもたちの思考は焦点化され言葉は極めて具体的になっていくだろう。もしも写真を使わずに考えさせたら、回答もばらばらになるだろう。それぞれの子どもたちが頭に思い浮かべる「一人の友だち」は異なるものになるからである。大久保先生の授業では、写真が極めて効果的に使用されていると言えるだろう。

 高木先生のICTの活用は「音」を組み立てる面白さだ。
 音を並べ替えるという作業は、従来のレコードやテープの時代では不可能に近かった。音は一つの線路を順序よく「流れていく」ものであり、聴く側は、それをそのまま鑑賞するということしかできなかった。その場合、子どもたちによって「聴こえている音」が異なる。楽器の音色に気づく子どももいれば、メロディラインの重なりに気づく子どももいる。しかし、大半の子どもたちは、その子たちの感想が理解できない。なぜならば、根拠となる音が消えているからである。
 高木先生の授業では、三つの音楽を並べ替えるという活動を行うことによって、それぞれの音楽の違いに気づかせようとした。実際の授業の場面でも「一番目と二番目はメロディが似ているけど、三番目はテンポが速くてせかされている感じがする」という感想が出されている。
Takagi
「三つの音楽をオリジナルの状態に並べ替える」という課題があるからこそ、最初は漠然と聞こえていた音楽が、急にメロディや音色が鮮明になっていく。(もしも、iPadのような端末があれば、何度も聞き比べて話し合いながら並べ替える作業も可能になるだろう。)音を「見える」状態にすることによって、根拠を残そうとしたのである。これもICTならではの効果的な使い方だと言える。

2011年11月 2日 (水)

熊大情報研10月例会 その2 授業を見る視点

 「学習過程の構造」「視覚情報の構造」と書くと何だか難しそうだが、単純に学習活動とスクリーン+板書の内容を図にしたものにすぎない。
 たとえば、学習過程の構造は以下のようになる。二人の授業は、すっきりとしてまとまっており、発問や指示も的確だ。大久保先生の授業は、45分の授業であれば完璧な流れだと思う。高木先生の授業は実にシンプルで10分の模擬授業では適当な課題だ。
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 視覚情報の構造は以下のようになる。
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 大久保先生の授業においては、「スライドの映像」「うれしかったことの事柄」「困ったことの事柄」「友達と仲良く遊ぶための考え」が情報として提示される。10分の模擬授業であれば情報量としては多いだろう。
 高木先生の授業の難しいところは、これに「聴覚情報」としての「音楽」が入るところである。その「聴覚情報」を「視覚情報」に置き換えて考える場面を設定してあるので、その「手立て」が重要なポイントとなる。授業では「お菓子を並べる」という活動になったが(苦肉の策として)、実際は、色カードなどを使うところだろう。そう考えると、スクリーンに映し出す情報としては、聴覚情報と視覚情報をつなぐ画面が必要になる。たとえば、1番目の音楽のときは青、2番目の音楽のときは緑、3番目の音楽のときは赤、といった具合である。子どもたちはそれと全く同じ色を机上に並べながら考えることになる。黒板では、子どもたちが考えた「並べ方」を示すことになるはずだ。そう考えると、スライドに映し出された「3つは1つ!」「ノルウェー舞曲2番 もど通りにできる?」といった学習課題は、むしろ黒板に「書く」べきだったのだろう。
 電子黒板やスクリーンを使っていくと、その役割が明確になっていく。それと同時に、黒板しか使っていなかったときには気づかなかった「黒板の役割」もまた明確になっていく。

 「授業の流れ」とそれを進めるための「情報」を構造として考えてみると、授業の分析が行いやすい。

2011年11月 1日 (火)

熊大情報研10月例会 その1 授業を見る視点

 10月29日(土)に熊大情報教育研究会の例会が開催された。
 大きく分けると三つ。
 1、佐賀の中村純一先生による韓国教育事情
 2、iPadミニ講座とワークショップ
 3、模擬授業

 どのプログラムも非常に充実していた。概要は、「子どものアート彩美館」に掲載されているので、ここでは割愛する。(ちなみに私はこのサイトの大ファンなので、毎日チェックしている。)

 今年度の二学期は、メンバーに10分間の午後模擬授業をしてもらって、それをみんなで分析するという取組を行っている。最初に2名のメンバーが交代で授業を行い、それをグループで50分ほどで話し合いながら3分間のプレゼンにまとめるというものである。
 こちらから依頼して模擬授業をしてもらっているのに、それにあえて批評をする。料理を作ってもらって、けちをつけるような感じなので、授業者に非常に申し訳ないと思う。ただ、極めて上質の料理を提供してもらっているので、本当にありがたい。
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 なぜ模擬授業を分析するかというと、一般の授業研究会での意見が感想で終わっていることが多いからである。「子どもが活発に意見を言って、良い授業でした。」とか「教材が面白くて、すばらしい授業でした。」といった発言が続くことを聞いたことはないだろうか。これでは、「なぜ、子どもが活発に意見を言ったのか」「なぜ、教材が面白いのか」といった結果を導いた原因が分からない。
 授業に100点満点はない。どこかに良い点があり、どこかに問題点がある。その原因を分析しないと、授業の理論が組み立てられないのではないだろうか。

 今回の模擬授業では、私は「学習過程の構造」と「視覚情報の構造」の二つの視点から授業を見ることにしていた。授業を観察した後で視点を決めるのではなく、最初から視点を決めていたのである。(つづく)

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