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2011年12月21日 (水)

「情報教育」は行われているのか?その5

(前回からのつづき)

(4)学校図書館とコンピュータ室の場所の問題
 子どもたちは個別に調べるよりもグループで調べることが多くなるだろう。そうなると、学級全員が一度に学校図書館に行くのではなく、グループの数名は図書を調べたり、他の数名はコンピュータで調べたりするのが理想的だ。
 そのような活動をやろうとすれば、子どもたちは、学校図書館とコンピュータ室を行ったり来たりすることになる。以前訪問したオーストラリアの学校では学校図書館とコンピュータ室は同じ場所にあったので、そんなことが自由にできた。しかし、日本の学校ではどうなのだろう。少なくとも私が以前勤務していた学校では、学校図書館とコンピュータ室は遠く離れていた。そうなると、教師の目が行き届かなくなり、指導も難しくなる。

(5)情報の確かさの問題
 図書の問題点は、情報が古くなってしまう恐れがあるということだ。特に産業の話題は日進月歩である。10年前と現在とでは、情報産業もまるで変わってきている。教師は、図書が出版された年を確かめることを指導しなければならない。
 また、図書資料と比較すると、ネット情報の信頼性は著しく乏しい。誰もが自由に情報を発信できるからこそ、その信憑性を確かめなくてはならない。そのことについての指導も必要となる。
 いずれにしても、これらの資料はあくまでも二次情報であることを、子どもたちが理解していないとならない。

(6)論述することの不足
 資料を集めてそのまま発表するという活動になりがちではないだろうか。たとえば、グラフや図表をそのまま書き写して伝えるという学習だ。集めた情報から「読み取って考える」という学習がなされていないのである。
 本来は、ここが一番重要なのだが、単純に「調べて発表」になっており、自分の解釈が全く入っていない。PISA調査の読解力が低い原因はここにあると思う。
 あらためて、学習指導要領の小学校社会科改訂の趣旨を引用する。

「地図や統計など各種の資料から必要な情報を集めて読み取ること,社会的事象の意味,意義を解釈すること,事象の特色や事象間の関連を説明すること,自分の考えを論述することを一層重視する方向で改善を図る。」

(つづく)

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