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2012年4月24日 (火)

教師のための思考術 24

 このようなワークショップを企画する時に、いつも意識しているのはキーコンピテンシー(KEY COMPETENCIES)の三つのカテゴリーである。

 KEYは「鍵になる」とか「重要な」「主要な」という意味がある。コンピテンス(COPETENCE)を英和辞書で調べると「能力」「力量」「適性」「手腕」「熟練」といった言葉が出てくる。単純に「能力」だけではなさそうだ。
 実は、コンピテンシー(COMPETENCY)の概念は、ハーバード大学教授のマクレランドが提唱したものである。

 1970年代に業績をあげる人とそうでない人との違いに興味を持ったマクレランドが高業績者(ハイパフォーマー)の特性を「コンピテンシー」と呼ぶことにした。
 (「コンピテンシーの正しい理解と使い方」 AGP行動科学分析研究所 所長 永井 隆雄
)
 (IT情報マネジメント http://www.atmarkit.co.jp/fbiz/cstaff/serial/competency/01/01.html)

 だから、ビジネスの分野では、一般的にコンピテンシーは「高い業績を上げている人の行動特性」と定義されている。
 OECDは1997年から2003年にかけて、多くの国々の認知科学や評価の専門家、教育関係者などの協力を得てDeSeCo(デセコ)プロジェクトというものを組織した。DeSeCo(Definition and Selection of Competenites)とは、国際的に共通する能力概念としてのキーコンピテンシーを理論的に定義付け、その評価と指標の枠組みを開発するプロジェクトである。
 DeSeCoは、「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」という要約を公開しているので読むことが可能だ。
 その中でキーコンピテンシーは3つに区分されている。

1、Use tools Interactively(「道具」を相互作用的に使用できる能力)
2、Interact in heterogeneous groups(異質な人々と相互に関わり合う能力)
3、Act autonomously(自律的に行動する能力)
(「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」 訳:前田) 

 ワークショップにおいても、この三つの力が高まるように意識している。

 ICTの活用はもちろん1の「道具を相互作用的に使用できる能力」なのだが、ICT機器といった技術操作だけではなく、映像と言葉を効果的に使用したり知識や情報を用いる力も含まれている。

 協同的な思考は2の「異質な人々と相互に関わり合う能力」となる。これは、意見の対立をうまくまとめながら協力し他人と良い関係を作る力である。実際、ワークショップが終わった後、仲間意識が非常に高まる。

 3の「自律的に行動する力」は、自分の役割を意識し権利を表明しながらプロジェクトを設計し実行する力である。もっとも最終的には自分自身の人生設計につながる力ではあるが、ワークショップにおいては、目標を設定し計画的に実行するということが重要になる。(つづく)

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