無料ブログはココログ

« 言語活動とは何か 8 | トップページ | 学び続ける教員とは 1 »

2012年7月 6日 (金)

言語活動とは何か 9

 少しまとめてみよう。

 これからの社会は、工業(製造業)社会から知識社会へと移行する。
 知識社会においては、知識労働者が中核の働き手となる。
 知識は専門化されて有効になるから、知識労働者は、自立的・継続的・計画的に学習していかなければならない。
 また、専門化されるほど、知識労働者は組織と関わりをもつことになるので、他者と協力しながら課題の解決をしていく力が求められる。
 さらに、新しい知識を生み出したり他者とやりとりをしていくために、言語などの「道具」の使い手になる必要がある。

 これは、まさにOECDが提唱した以下のキーコンピテンシーそのものだ。

*****************************

1、「道具」を相互作用的に使用できる能力
 

1A:言語、シンボル、テクストを相互作用的に用いる能力
 

1B:知識や情報を相互作用的に用いる能力
 

1C:技術を相互作用的に用いる能力

2、異質な人々と相互に関わり合う能力
 

2A:他人といい関係を作る能力
 

2B:協力する能力
 

2C:争いを処理し、解決する能力

3、自律的に行動する能力
 

3A:大きな展望の中で活動する能力
 

3B:人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する能力
 

3C:自らの権利、利害、限界やニーズを表明する能力


(「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」) 

*****************************

 OECDが実施しているPISA調査のねらいは、キーコンピテンシーの枠組みを根拠とする知識や学習に対して個人がどの程度アプローチできるかを測ることにある。そう考えると、以下のPISAの定義も意味のあるものに読める。

*****************************


読解力(読解リテラシー)


 自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力


数学的リテラシー


 数学が世界で果たす役割を見つけ、理解し、現在及び将来の個人の生活、職業生活、友人や家族や親族との社会生活、建設的で関心を持った思慮深い市民としての生活において確実な数学的根拠にもとづき判断を行い、数学に携わる能力


科学的リテラシー


 自然界及び人間の活動によって起こる自然界の変化について理解し、意思決定するために、科学的知識を使用し、課題を明確にし、証拠に基づく結論を導き出す能力


(OECD「PISA2003年調査評価の枠組み」国立教育政策研究所監訳、ぎょうせい)
*****************************

 何のために言語活動を充実させるのか。その大本になるねらいを把握しておかなければならない。

« 言語活動とは何か 8 | トップページ | 学び続ける教員とは 1 »

教育観・研究観」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130877/55131022

この記事へのトラックバック一覧です: 言語活動とは何か 9:

« 言語活動とは何か 8 | トップページ | 学び続ける教員とは 1 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31