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旅行・地域

2009年4月 9日 (木)

西オーストラリア:viewingの記録5

【Winthrop Primary School】
 ここでは,Therese Cianfrini先生の国語。小学校3年生のviewingの授業である。面白いのは,advertisement(広告)をテーマにしているところだ。
 まず,子ども達を教師の前に座らせて,「おもちゃなどの宣伝広告は,どんなところで見られますか。」と問う。子どもたちは「お店」「ラジオ」「ポスター」「WEBページ」「テレビ」「雑誌」などと答えていく。
 Therese先生は,「今日は,テレビのコマーシャルについて考えてみましょう。」とよびかける。そして,「テレビコマーシャルには,どんなtrick(トリック)がありますか。」と問いかける。子どもたちは,それぞれに答えていき,先生がそれをカードにまとめていく。次のように分類されていった。
 ○colorful(派手な)
 ○Interesting Setting(興味を惹く設定)
 ○Fast Action(素早い動き)
 ○Exciting Events(刺激的な出来事)
 ○Lively Music(快活な音楽)
 ○Humour(ユーモア)
 次に先生は,「どんなタイプの人々がそれを見ますか。」と問う。ホワイトボードに「Target Audience(対象となる視聴者)」とはり,子どもたちの答えを以下のようにまとめていく。
 ○adult(大人)
 ○Younger Children(幼い子ども)
 ○Business People(働く人々)
 ○Seniors(お年寄り)
 ○Teenagers(若者)
 
 そして,先生はDVDを使ってテレビコマーシャルを見せる。最初は,Wii用のゲームソフト。典型的な派手なコマーシャルである。
 子どもたちは,それを見てワークシートに記入していく。ワークシートには,
 A FUNNY COMMERCIAL : Wii Computer Game
 What do you like best about this commercial ?(このコマーシャルの何が一番好きですか?)
 Would you buy this product?(この製品を買いますか?)Yes or No
Tick the boxes that best suit this commercial?(このコマーシャルに最もあてはまるものにチェックをしましょう。)
 □colorful(派手な)
 □action packed(いっぱいつまった動き)
 □exciting(刺激)
 □'trendy' people(今はやりの人々)
 □lively Music(快活な音楽)
 □well-known person(有名な人)
Colour to show how much you like the commercial.
(あなたがどれくらいこのコマーシャルが好きか色を塗りましょう。)

 最後の問いでは,10段階のマスが書いてあり,それに色を塗れるようになっている。

 同様に,先生は三つのテレビコマーシャルを見せていく。三つとも観光地(らしい)なのだが,ターゲットとなる人々が異なる。(1)は子ども向け遊園地。(2)は若者向けの派手な場所。(3)は家族向けのおだやかな場所だ。ワークシートには,表が書いてあり,その比較ができるようになっている。
 Product advertised(宣伝された製品)
 (1)Great Escape Party
 (2)City Beach Surf
 (3)Araluen Park
 ○Target audience(対象となる視聴者)
 ○Type of people used(使う人々のタイプ)
 ○'Catchy' words or phrases(覚えやすい言葉やフレーズ)
 ○Setting(設定)
 ○Music or sound effects use(音楽や音の影響)
 ○Most appealing point(最も心を動かすポイント)

 (1)(2)と(3)の間に,別のおもちゃのテレビコマーシャルも見せている。このワークシートには次のように問いが書かれている。
A TOY OR GAME
Product: Go Go's Crazy Bones
 ○What things does the commercial show the toy doing?(コマーシャルは,このおもちゃができることとして何を見せていますか?)
 ○What can it really do?(本当にできることは何ですか?)
 ○Who would like this toy?(だれが,このおもちゃを好きでしょうか?)
 ○Colour the bear faces to show how much you liked the commercial.(このコマーシャルがどれくらい好きか,熊の絵に色をぬりましょう。)

 Therese先生は,見てきたコマーシャルを再度見せる。子どもたちが一生懸命見ているのが印象的であった。そして,それぞれのテレビコマーシャルの中に含まれるトリックについて意見を出し合わせる。
 最後に先生が「テレビコマーシャルは人々に与える影響が大きいですね。トリックの技術が含まれています。」といったまとめを行った。

 小学校3年生の授業としては,かなりレベルの高いものであった。テレビコマーシャルがターゲットとしている視聴者やトリックを分析していくわけである。
 このような学習を継続的に行っていけば,テレビコマーシャルに対する見方や考え方は,かなり違っていくだろう。Therese1
Therese2

2009年4月 7日 (火)

西オーストラリア:viewingの記録4

【Attadale Primary School】
 ここでは,Vickie Acciano先生の国語の授業。小学校3年生のViewingの授業である。
 授業は前半と後半に大きく分かれる。
 前半,子どもたちは教師の前に座って,3枚の山火事の写真を見ながらどのように感じるかを全体で話し合う。1枚の絵は通常の樹木。2枚目は山火事で焼けている樹木。そして3枚目は樹木にはりついているトカゲの写真である。
 Vickie Acciano先生は,「How do you feel? (どのように感じますか?)」といった発問を行う。子どもたちから「sad(悲しい)」「unhappy(不幸)」「disappointed(失望)」といった言葉が出てくる。先生は,他にも「What do you need for fire ?(火事のためには何が必要ですか?)」といった問いを出していく。子どもたちは写真を見ながら次々に手をあげて話し合っていった。その写真から想像できることを自由に話し合っていく。RodQuin先生が行ったような映像を分析的に見る授業ではなく,情感にうったえて感じたことを話し合うような授業である。先生は,関連する雑誌などを見せて,その場にいた人などの感想などを紹介しながら授業はすすんでいく。

 後半,子どもたちはそれぞれの机に移動して,ワークシートに自分の答えを記入していく。ワークシートには次のような問いが記入されている。
○Why do you think there are three photos shown ?
 (なぜあなたは3つの写真を表示していると思いますか?)
○How did the rest of Australia react to the tragedy ?
 (オーストラリアのその他の人々はこの悲劇に対してどのように反応しましたか?)
○Can you give another example of a tragedy ?
 (あなたは悲劇の別の例を挙げることはできますか?)
○Describe the difference between the healthy and the burning tree.
 (健康な木と焼けている木との違いを描写しなさい。)
○Why do you think people around Australia donated so generously ?
 (オーストラリア周辺の人々がなぜ惜しみなく寄付をしたと思いますか?)
○Describe what you see in the "burning " picture.
 (焼けている絵に見えるものを描写しなさい。)
○Draw a series of pictures showing what happened in February.
 (二月に起きたことを一連の絵にしましょう。)
 面白いのは,この答えを2人ペアか3人グループで話し合いながら記入していくところである。したがって,子どもたちは授業の間中,絶え間なく話し合っていく。

 写真を元にしながら,子どもたちは想像したことを全体で話し合っている。そして,グループの中でも話し合いながら文章を記述していく。国語の授業としても十分に面白い授業であるし,子どもたちはしっかりと考えている。
Vickie
Vickie3

2009年4月 6日 (月)

西オーストラリア:viewingの記録3

【St Hida's Anglican School for Girls Junior School】
 ここでは授業観察ではなく,Robin McKean 先生のプレゼンテーションを見た。彼女は,いわゆる教諭ではなく,日本でいう司書の先生にあたる。しかし,WEB上のマルチメディア教材を探したり,マルチメディアプロジェクト学習のデザインをしている。その実践が半端ではない。すぐれたWEB教材を次々に見せてくれた。アニメーションや漫画について学習するサイトもあって驚いた。You Tubeの中の映像もふんだんに使っている。

 彼女が主張していたのが「The Mix」という言葉。全てを混ぜ合わせていくマルチメディア学習デザインである。その出発点として「art(美術)」を位置づけていた。「Visual Literacy(視覚的な読み書き)」というものが,全学年に国語のカリキュラムの中にあるという。

 圧巻だったのは,子どもたちが制作した映像劇であった。自分で物語を読み,その台本を書き,衣装などの役割分担を決めて,静止画に台詞を入れた映像劇を制作する学習である。子どもたちが,それぞれ物語に応じた衣装を身につけて演技をしている姿が面白い。きっと,子どもたちはわくわくしてやっていただろう。

 図書室の中に授業をできる空間があり,さらにその隣にはコンピュータ室がある。何かを調べたり話し合ったり制作したりするには理想的な環境である。

 Robin先生も,ICTを,子どもたちの学習を手助けするために創造的に使うものだと考えている。彼女が「面白くなければ,私だってしないわよ。」と語っていたのが印象的であった。どの学校に行っても感じることだが,教育は教師次第だ。Robin
Robin2

2009年4月 1日 (水)

西オーストラリア:Viewingの記録1

 一ヶ月ぶりにブログを書く。やはり、書かないと文章力がぐんと落ちてしまう。おおいに反省。
 3月26日から29日まで西オーストラリアのパースに行った。目的は、Viewing(見ること)の国語の授業を観察するためである。西オーストラリアでは国語科のカリキュラムの中に「話す・聞く」「読む」「書く」に加えて「見る」が学習の中に入っている。
 忘れないうちに、記録をしておこう。
 ちなみに、写真はインド洋。真っ青な海の色に感動した。(つづく)
 Perth

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