« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »

2008年11月30日 (日)

すがたをかえる大豆 2

 第4時は、全文を「はじめ」「中」「終わり」の三つに分ける活動を行った。指導書では、「中」の部分を一つ一つていねいに「工夫」と「食品」とを書き出す活動をまず行うのだが、私はそれを行わなかった。それを行うと簡単に「はじめ」「中」「終わり」が分かってしまうと判断したからだ。
 一応の結論は以下のようになる。
「はじめ」の段落:1、2【大豆の説明】
「中」の段落:3、4、5、6、7【工夫のいろいろ】
「おわり」の段落:8、9【まとめ】

 黒板のスクリーンにプロジェクターで全文を提示する。子どもたちにも全文を一覧できるプリントを配布する。発問はそのまま「「はじめ」「中」「終わり」に分けましょう」である。
 これが予想以上に時間がかかっててしまった。子どもたちの思考では分ける規準ができていないのである。ましてや、それを3人のグループで話し合わせて結論を出させようとしたので、かなり混乱してしまった。根拠が曖昧のまま結論を出そうとした班は、メンバーがそれぞれ納得していない状態になる。
 結局7通りに分かれることになった。

 話し合わせ方としては、この中で「おかしい」と思うものを根拠をもってつぶさせていくことになるのだが、これもまた3年生では難しすぎた。
 ポイントをしぼらせないと、子どもたちは分けることに必死になって内容から遠ざかっていくように感じた。(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月28日 (金)

すがたをかえる大豆 1

 3年生の説明文「すがたをかえる大豆」である。大豆が様々な食品に加工されて使われているという内容だ。3年生の読み取りはどのように行うべきなのだろうか。

 いつもは指導書をまず読み、自分なりに作りかえて指導を行ってる。今回も同様に作りかえた。しかし、子どもたちの実態を読み間違えた。授業記録と改善案を同時にメモしておこう。

 第1時は、本物の大豆を見せて全文の音読を行った。これは指導書どおり。子どもたちは、けっこう興味深く読んでいた。今、思い返せば、そのときに出た感想などを模造紙に書き写せばよかった。読み取りの方法論だけでは内容理解が薄くなる。子どもたちが出した率直な「はじめの感想」が常に掲示できるようにしてあれば、時々授業中にそれを読み返すことができるはずだ。

 第2時3時は、指導書では「食べ方の工夫がいくつあるかを予想する」「食べ方の工夫を書き出して整理する」となっている。
 第2時では、私は語句調べを行わせた。「いる」「にる」や「ニガリ」などを辞書を使わせながら確かめた。その後、デジタル教科書の朗読を聴かせ、音読の練習をさせていった。
 改善案としては、語句を調べるところまではよいが、「食べ方の工夫の予想」がやはり必要だと感じた。子どもたちは、工夫の数までは読み取っていないからである。その後に音読の練習をさせるべきだった。

 第3時は、教科書うしろに掲載されている「加工された大豆の写真」(きなこや納豆など)を小さく印刷したものと、全文を一覧印刷したものを準備した。それらの写真が、本文のどこに書かれているのかを考えさせようとしたわけである。これが子どもたちにとっては案外と難しいということが分かった。「いり豆」がどこにくるのかが分からない子どもが多数いた。
 指導書では、ワークシートを使って、おいしく食べる工夫を一つひとつ整理するようになっていた。こちらの方が授業としてはよい。それは、その後の展開で分かってきた。


 子どもたちの実態が把握できていないと、授業設計がうまくいかないということを痛感した。その点、指導書の方が確実な授業展開をしている。(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月22日 (土)

授業で役立つ映像編集~iMovie08~ 12月6日(土)

マッキントッシュ教育活用実技講座
主催:熊本大学教育学部情報教育研究会
共催:D-project
日時:12月6日(土)9時ー12時
場所:熊本大学教育学部附属小学校3階 コンピュータ室
参加費:無料

 今回の実技講座のテーマは、「映像」です。また、「写真」や「動画」はもちろん「イラスト」なども含んで授業活用を考えていきます。
 日常の授業の中で「映像」を効果的に活用することができれば、楽しさも倍増します。たとえば、社会科見学で撮影した映像を元にして授業を創ったり、インターネット上の映像を元にして話し合ったりすることもできましょう。
 授業記録を簡単に数分で編集することができれば、授業研究会でも活用できます。デジカメがあればニュース番組を子どもたちに作らせることもきます。

 映像編集はコンピュータを活用することで簡単にできるようになりました。特に今回は、iMovie08にしぼって、その使い方をじっくり学びたいと考えます。
 「朗読劇:ちいちゃんのかげおくり」は、GarageBandで編集した音声をiMovie08に取り込み、それに挿絵を挿入していきました。この完成版もご披露したいと思います。


 コンピューの活用に興味がある方は誰でも参加が可能です。デジタルカメラをお持ちの方はケーブルといっしょにお持ち下さい。音楽CDやUSBメモリがあるとさらに便利です。
 コンピュータをお持ちではない方にも用意しておりますので、手ぶらでけっこうです。
 申し込みは以下まで
 熊本大学教育学部情報教育研究会 山口修一
 (yamashu2jp@yahoo.co.jp)Mac_handson3

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年11月21日 (金)

ちいちゃんのかげおくり12 GarageBand

 朗読劇を「方法論」として子どもたちに作品解釈をさせていく学習を設計するとなると、どこを注意して読ませるかがポイントとなるだろう。漫然と練習をさせても意味がないからだ。
 そこで次のように再設計することにする。全11時間の単元計画である。
 大切なことは、「なぜ、そのように読むべきなのか」ということを子どもたちに文章を根拠にして話し合わせることであろう。また、解釈ができれば、すぐに朗読ができるというわけではない。役割を変えながら、多くの子どもたちが読み、何度も練習するような場も必要であろう。
 また、子どもたち一人一人には、本文を印刷したプリントを準備する。そのプリントに「読み方」や「心情」「情景」などを書き込めるようにしていく。そのプリントは評価でも使えることになる。
 読解したことは表現しないと伝わらない。それが文であっても朗読であっても同様である。

1時:デジタル教科書の朗読を聞いて初発の感想を書く。朗読劇をゴールにすることを知る。

2時:戦時中の資料を見て当時の生活の状況を知る。新出漢字の練習を行う。

3時:1の場面の朗読のし方をみんなで話し合って練習する。
   キーになる言葉:
   「ね。今、みんなでやってみましょうよ。」
   「すごうい。」
   「今日の記念写真だなあ。」
   「大きな記念写真だこと。」
   「体の弱いお父さんまで、いくさに行かなければならないなんて。」
   ちいちゃんとお兄ちゃんは、かげおくりをして遊ぶようになりました。

4時:2の場面の朗読のし方をみんなで話し合って練習する。
   キーになる言葉:
   「さあ、急いで。」
   「お母ちゃん、お母ちゃん。」
   「お母ちゃんは、後から来るよ。」
   「お母ちゃん。」
   でも、その人は、お母さんではありませんでした。

5時:3の場面の朗読のし方をみんなで話し合って練習する。
   キーになる言葉:
   ちいちゃんは、なくのをやっとこらえて言いました。
   「おうちのとこ。」
   ちいちゃんは、深くうなずきました。
   ちいちゃんは、また深くうなずきました。
   「お母ちゃんとお兄ちゃんは、きっと帰ってくるよ。」

6時:4の場面の朗読のし方をみんなで話し合って練習する。
   キーになる言葉:
   「まぶしいな。」
   ちいちゃんは、暑いような寒いような気がしました。
   「かげおくりのよくできそうな空だなあ。」
   「ね。今、みんなでやってみましょうよ。」
   「ひとうつ、ふたあつ、みいっつ。」
   「ようっつ、いつうつ、むうっつ。」
   「ななあつ、やあっつ、ここのうつ。」
   「とお。」
   「お父ちゃん。」
   「お母ちゃん、お兄ちゃん。」
   夏のはじめのある朝、こうして、小さな女の子の命が、空にきえました。

7時:班で役割分担を行って、自分たちが担当する場面を話し合いながら朗読の練習を行う。
  (絵本の挿絵は23枚。それを班の数で割る。)

8時:録音1:それぞれの班で録音を行う。

9時:自分たちの録音を聞いて、改良点を出し合って再度朗読の練習を行う。

10時:録音2:それぞれの班で再度録音を行う。

11時:朗読劇を視聴して感想を話し合う。初発の感想と比較して学習全体を振り返る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月18日 (火)

ちいちゃんのかげおくり11 GarageBand

 朗読劇と音読発表会の違いは大きい。音読発表会では、子どもたちは自分自身の声を検討することが少ないが、朗読劇だと一度録音された自分たちの声を再度検討することができる。しかも、部分修正も簡単だ。
 そう考えると、朗読劇で学習を設計した場合、最後に作品発表会をもってくるよりは、途中で録音された声を検討する時間を設けた方がよいはずだ。
 たとえば、音声だけを場面ごとにグループに切り分けて、それを各グループのコンピュータで再生させる。それらの音声を子どもたちは聞いて、「ここは、さびしい感じを出すために、間をあけたらどう?」「ここは『叫んでいます』と書いてあるので、叫ぶように言おうよ。」といった意見を出していくわけである。

 そこで、朗読劇の特性を考えて、授業を再設計してみることにする。(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月13日 (木)

ちいちゃんのかげおくり10 GarageBand

 GaregeBandのよいところは、コンピュータに音声を直接録音することができるところである。
 録音はコンピュータ室で行った。防音のためである。

 なお、音楽に関しては秋山裕和氏の「FANTASY MUSIC H/MIX GALLERY」のサイトがすばらしい。このMUSIC GALLERYの音楽をダウンロードして使わせていただいた。
 効果音は、キングレコードの「効果音ベスト」を使用した。これには、悲鳴や飛行機の音などの198の効果音が入っている。

  絵本の1ページごとに録音を行う。
 完成した朗読劇は、iTunesという音楽ソフトにいったん書き出して、iMovieという映像編集ソフトに読み込む。朗読劇に合わせて絵本の絵を配置すれば完成である。
 つまり、映像に音を合わせるのではなく、音に映像を合わせるのである。

 作品をアップしたいところだが、著作権の都合上、音声の一部分(sound)だけをアップさせていただく。

 Rokuon「sound1.mp3」をダウンロード

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月12日 (水)

ちいちゃんのかげおくり9 GarageBand

 GarageBand(ガレージバンド)は、マッキントッシュ用の音楽ソフトである。しかし、音声や効果音なども重ねることもできる。
 これを使えば朗読劇が可能になる。
 一番上のトラックが「通常の音声」。その次のトラックが「エコーのかかった音声」。三番目のトラックが「音楽」。4番目から下は「効果音」となる。
 まずは、子どもたちの音声のない音楽と効果音だけのものを作成しておく。

 劇にするために絵本を活用することにした。「ちいちゃんのかげおくり」(あまんきみこ作、上野紀子絵、あかね書房)である。これだと教科書以上に挿絵があるので、そのページごとに割り振りを決める。
 役割分担で1時間。(けっこう時間がかかった。)練習で1時間。録音で1時間である。(つづく)
Garageband

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2008年11月11日 (火)

ちいちゃんのかげおくり 8

第7時。最後の場面。指導書の発問では「ちいちゃんが失ったものは何か」を考えさせた。
 また、指導書では「ちいちゃんは幸せだったのか。」という発問がある。
 これは3年生には難しい。なぜならば「幸せ」という感覚は相対的なものであるからだ。絶望と悲しみの極致と比較すれば天国で昇ったちいちゃんは「幸せ」とも言える。しかし、家族で幸せに暮らしていた生活と比較すれば死を迎えたちいちゃんは「不幸」だと言える。
 「幸せ」と「不幸せ」が二つに分かれたまま議論にならなかった。

 第8時からは音読発表会となっているが、ここではあえて朗読劇にする。
 ガレージバンドというソフトを使う。(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月10日 (月)

デジタル教材コンテスト 2

 キーノート(Keynote)は、マッキントッシュ用のプレゼンソフトである。しかし、パワーポイントとはまるで異なる。(もちろん、同じような画面も作ることはできるが。)
 
 パワーポイントは、感覚的に「一画面における情報の量」を「足し算」していくソフトだ。だから、説明的になるし、文字情報も多くなりがちだ。しかし、複雑な図形などは自由に描ける。学会などでの発表のデータを一覧印刷すると、おおよその内容は把握できる。だが、ややもすると、発表者は画面の内容を読み上げるようなプレゼンになってしまう。したがって、発表者が見えなくてもかまわない。聴衆は、画面だけを見る。
 それに対してキーノートは、感覚的に「一画面における情報の量」を「引き算」していくソフトだ。だから、もっとも伝えたい情報だけを印象的に美しく「見せる」ことができる。説明の部分は、発表者自らが自分の言葉で語らなくてはならない。したがって、発表者の語りが重要な要素となる。発表者が目立つプレゼンになるのである。聴衆は画面と発表者の両方を見ることになる。だから、一覧印刷したものを見ても内容は把握しにくい。紙媒体では発表者が消えてしまうからである。

 パワーポイントが「説明する」ソフトなのに対して、キーノートは「見せて語る」ソフトだと言えるかもしれない。どちらにもメリット・デメリットがあるはずだ。プレゼンテーション=パワーポイントという構図を変えるときが来ている。
Keynote

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2008年11月 9日 (日)

デジタル教材コンテスト 1

【キーノートのすごさ】

 デジタル教材コンテストに参加させていただいた。
 そのコンテンツは以下にアップされている。

http://www.apple.com/jp/education/ali/contest/
http://www.apple.com/jp/education/ali/

 WEBページではクイズが自動的に流れていく動画になっているが、実際に製作した教材は、問いと答え、解説の間は自動的に止まるようになっている。

 入賞者5名がプレゼンテーションを行う。全員がパワーポイントではなく、キーノートで行った。しかも、今回、作成した教材8つのうちの前半4つは全てキーノートで製作している。
 つまり、教材もキーノートだし、プレゼンもキーノートなのである。

 キーノートは、動画と文字を同時に表示させた動画を簡単に制作することができる。活用の幅は、さらに広がりそうである。

 面白かったのは、パワーポイントでプレゼンの画面をつくるときと、キーノートでプレゼンの画面をつくるときは感覚が異なることに気づいたことである。(つづく)

****************************
(追伸)皆様のおかげでグランプリを受賞することができました。苦労して教材を製作してきただけに感激いたしました。大変ありがとうございました。Presentation

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年11月 7日 (金)

ちいちゃんのかげおくり 7

 第6時で話題にしたのは、「ちいちゃんは、暑いような寒いような気がしました。ひどくのどがかわいています。」の文である。「この文から、ちいちゃんのどんな様子が分かりますか。」と問うた。これが意外に難しい。「火事で焼けたので暑い」といった意見も出た。ここは少し時間をとって話し合わせる。
 様々な意見が出た中で有力だったのは、「すでに死にかけている」という意見である。「ちいちゃんは空襲の日から数えて四日たっている。その間、十分に飲んだり食べたりしていない。」という理由からだ。また、その後の「ふらふらする足をふみしめて」という文も根拠となっている。
 次に指導書どおり「家族でやったかげおくり」と「一人でやったかげおくり」の違いを考えさせた。少人数で話し合わせた後に発表。子どもの一人が「光景が違う」と答えたのが印象的であった。「家族でやったときのかげおくり」のときには、まだ町並があったというのである。また、「ちいちゃんの家族」という意見も出た。(つづく)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月 6日 (木)

11月8日デジタル教材・プレゼンテーション

 11月8日(土)新宿パワータワーホールで、プレゼンテーションを行うことになった。デジタル教材コンテストの受賞者5名がその活用方法の紹介をしなければならないからである。

 日頃は、子どもたちにプレゼンの指導を行っているが、自分でやるとなると色々と考えることが出てくる。
 まず第一は、デジタル教材そのものの良さを主張しなければならないということである。そのためには、教材そのものの提示が不可欠となる。
 次の第二は、それが子どもたちの学習にどのようにかかわっているのか、ということを主張しなければならない。教材が良くても、学習が効果的にすすめなければ意味をなさない。
 そして第三は、プレゼンテーションとしての構成である。どのように筋道立てて話すと、参加者に主張点が伝わっていくか、ということだ。

 これらの三つのことを考えてアイデアを練り上げる。難しいが楽しみでもある。
 詳細は以下。
 http://www.apple.com/jp/education/events/aef2008/

 興味のある方はぜひご参加いただきたい。デジタル教材とは何か、プレゼンテーションとは何か、ということが共有できるイベントになると思う。Keigosample

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »