民話をICTで蘇らせる 15
子どもたちは、グループごとに小部屋に移動して、朗読の練習を行う。これは、たっぷり1時間をかける。どの程度の速さと音量で読めばよいのか。あるいは、間の取り方やイントネーションはこれでよいのか、そのようなことを話し合いながら練習を進めていく。
ここでも、小さなもめ事が起こることがあるが自力で解決していくしかない。それぞれのグループを回っていくと、リーダーシップを発揮できる子どもがいるグループでは、「声の大きさをチェックする係」を決めたりして効率よくやっている。そのような良いアイデアは私が他のグループに伝えることにしていった。
子どもたちが苦戦しているのは、方言である。大人でも難しい。しかし、この方言を、それらしく読めるようになることも学習の一つである。もちろん、難しい言葉は私が教える。
ある程度、練習ができたグループから録音を開始することにした。今回は、コンピュータの内蔵マイクではなく、PCMレコーダーを使うことにした。
以前は声を記録する機器としてICレコーダーが使われているが、このPCMレコーダーは、高音質・非圧縮のデジタル音声の録音ができるものである。コンピュータとはUSBで簡単に接続できる。しかも、GarageBandにいきなり読み込むこともできるので極めて便利である。
私が使用している機器は、最初から2ギガの外部メモリやスピーカーがついている。しかも小さくて細いので、一見すると携帯電話のように見える。実際にこの機器を持って空港や電車の音を録音したことがあるが、誰からも怪しまれることはなかった。
録音してみて驚いた。雑音が全く入らない。しかも、子どもたちの声の大きさもある程度自動的に補正してくれる。極端に小さくもならなければ、レベルオーバーにもならない。(つづく)
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