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2009年5月31日 (日)

新聞記者になろう 2009 4

 新聞づくりにおける「書くこと」の言語活動例としては,どんなものがあるのだろう。学習指導要領解説編から抜粋しておこう。

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イ疑問に思ったことを調べて,報告する文章を書いたり,学級新聞などに表したりする言語活動

 調べたことを基に報告する文章を書いたり,それを学級新聞などの記事として生かしながら編集したりする言語活動である。
「疑問に思ったことを調べ」るとは,例えば,自分の経験したことの中から不思議に思ったことや,身の回りの事柄や学習した事柄について疑問に思っていることなどを調べることである。調べた結果を友達に説明するなど,書く相手や目的を明確にもつことのできる場面の設定が必要となる。設定した相手,目的や場面に応じて,書く材料の収集や選択の仕方,まとめ方などを様々に工夫することになる。その際,報告する文章や学級新聞などの特徴に基づいて書くことが必要となる。例えば,調査を報告する文章では,調査の目的や方法,調査の結果とそこから考えたことを明確に書くことになる。学級新聞では,複数の種類の文章を集めて編集し,見出しを付けたり記事を書いたり,割り付けをしたりする
とになる。

ウ収集した資料を効果的に使い,説明する文章などを書く言語活動

 資料を使い,説明する文章などを書く言語活動である。
「収集した資料を効果的に使い」とは,説明する相手や目的に応じて,本や文章,図表,絵画,写真,具体物などの資料を収集し,考えを高めることと,構成や記述のためにこれらの資料を活用することとである。書くべき「説明する文章など」には,文章だけでなく,図鑑や小冊子などの形も考えられる。ここでは,例えば文章を図解する資料となっていることや,写真やグラフなどを具体的に解説した文章となっていることなど,文章と図表などの資料とが相互に密接な関連をもつものであることを意識できるようにすることが大切となる。
       (文部科学省「小学校学習指導要領解説 国語編」)
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2009年5月30日 (土)

活用型学力とは何か17

【探究的な学習のポイント】

 運動会の直前で大変なときですが、お読みいただいて恐縮しております。この通信を読んでくださって「学習指導要領解説・総合的な学習の時間編」を買って読んで下さった先生がいらっしゃって感激しました。大変ありがとうございます。
 前回でも書きましたが、活用型の学習を考えるためには、探究型の学習が分かっていなければならないと思うのです。今回の「総合的な学習の時間編の解説」は反省点もふまえて書かれているので大変役立ちます。その「解説編」には「学習過程を探究的にすること」として以下のように書かれています。

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1 学習過程を探究的にすること
 探究的な学習とするためには,学習過程が以下のようになることが重要である。
 ① 【課題の設定】体験的な活動などを通して,課題を設定し課題意識をもつ
 ② 【情報の収集】必要な情報を取り出したり収集したりする
 ③ 【整理・分析】収集した情報を,整理したり分析したりして思考する
 ④ 【まとめ・表現】気付きや発見,自分の考えなどをまとめ,判断し,表現する
 なお,ここでいう情報とは,判断や意思決定,行動を左右するすべての事柄を指し,広くとらえている。言語や数字など記号化されたものによって情報を得ることもできるし,具体物とのかかわりや体験活動など,事象と直接かかわることによって情報を得ることもできる。
 (学習指導要領解説・総合的な学習の時間編 p86)
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 ここで言う「情報」は大きな意味をもちます。新聞・テレビ等の狭い意味での「情報」とは異なります。
 さらに、「他者と協同して取り組む学習活動にすること」という部分に以下のように書かれています。
 どうやら「学習過程」と「協同的な学習活動」が大きなポイントになりそうです。

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2 他者と協同して取り組む学習活動にすること
 総合的な学習の時間においては,特に,他者と協同して課題を解決しようとする学習活動を重視すべきである。それは,多様な考え方をもつ他者と適切にかかわり合ったり,社会に参画したり貢献したりする資質や能力及び態度の育成につながるからである。また,協同的に学ぶことにより,探究的な学習として,児童の学習の質を高めることにつながるからである。
 協同的に学ぶことの価値の一つ目は,多様な情報の収集につながることである。同じ課題を追究する学習活動を行っていても,収集する情報は協同的な学習の方が多様であり,その量も多い。情報の多様さと多さは,その後の整理や分析を質的に高めるために欠くことのできない重要な要件である。二つ目は,異なる視点から検討ができることである。整理したり分析したりする際には,異なる視点や異なる考え方があることの方が,深まりが出てくる。一面的な考え方や同じ思考の傾向の中では,情報の整理や分析も画一的になりやすい。三つ目は,地域の人と交流したり友達と一緒に学習したりすることが,相手意識を生み出したり,学習活動のパートナーとしての仲間意識を生み出したりすることである。共に学ぶことが個人の学習の質を高め,同時に集団の学習の質も高めていく。            (同掲書 p91)
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2009年5月29日 (金)

新聞記者になろう 2009 3

 新聞づくりを活用型の学習として,設計しなおしてみたい。

 まず,新聞づくりそのものは,課題設定〜情報の収集・選択・整理・発信までが一連の流れとなっているので,基本的には課題解決型の学習となる。

 そこで,知識・技能の「活用」という視点で見直すとどうなるだろう。思いついたことをメモしておこう。
1,手紙文
 どのような新聞を作りたいかという前に,読者は何を読みたがっているのか,ということを掴む必要があるだろう。今回は,保護者が対象なので,子どもたちがそれぞれの保護者に尋ねればよいことになるのだが,そこは一工夫がいる。具体的には,同じ班のメンバーの保護者あてに手紙を書いて尋ねるという形にする。そうなると,子どもたちは,一学期に学習した「手紙の書き方」を思い出すことになるだろう。なおかつ,相手が大人であるからていねいな言葉遣いや文字も必要になる。ホンモノの手紙を書かざるをえなくなる。

2,ローマ字
 教科書の配列では,新聞作りの後に「ローマ字」の単元がくるが,これを入れ替える。ローマ字の学習をして,コンピュータによるローマ字入力に慣れてから新聞作りに入ることにする。今回は,コンピュータを使うことで,推敲やレイアウトを吟味しやすくしたい。
 ちなみに,「ローマ字入力」を重視していない人もいるのだが,学習指導要領の総則編には以下のように書いてある。
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 小学校における各教科等の指導に当たっては,コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け,適切に活用できるようにするための学習活動を充実することを示した。
 (小学校学習指導要領解説 総則編)
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3,辞書
 子どもたちは3年生の時に,国語辞典の使い方を学習している。私の教室にも国語辞典はいつでも使えるようにしてある。今回の新聞づくりでは,国語辞典を積極的に活用させて言葉の吟味ができるようにしていきたいと考える。

(つづく)

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2009年5月26日 (火)

活用型学力とは何か16

【生きる力と総合的な学習のねらい】

 さて、少し、まとめながら話を進めます。
 あらためて言うまでもありませんが、学習指導要領が目指すものは「生きる力」です。「生きる力」とは以下の内容であることを、まず確認します。

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 我々はこれからの子供たちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力であり、また、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体力が不可欠であることは言うまでもない。我々は、こうした資質や能力を、変化の激しいこれからの社会を[生きる力]と称することとし、これらをバランスよくはぐくんでいくことが重要であると考えた。
(1996年 中央教育審議会答申より)
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 それは、OECDが主張するキーコンピテンシーと同じ方向性だと言えます。そして、その理念に基づいて、探究型の学習として「総合的な学習の時間」が創設されました。ここで、あらためて総合的な学習の時間」のねらいを確認してみます。

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「総合的な学習の時間」のねらい
 横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする。
(「平成20年 学習指導要領」より)
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 しかし、「総合的な学習の時間」には様々な問題点も生じました。「補充学習のような専ら特定の教科の知識・技能の習得を図る教育が行われたり,運動会の準備などと混同された実践が行われたりしている例も見られる。(学習指導要領解説「総合的な学習の時間」編より)」といったことも指摘されています。
 また、体験の羅列状態になっており、本来の「探究型」の学習になっていないという批判もよく聞かれます。
 そこで、各教科における「習得型の学習」と総合的な学習に代表される「探究型」の学習に結びつけるために「活用型:の学習が考え出されました。両者の橋渡し的な役割を担うものです。そう考えると、「探究型」が目指す本来の学習の姿が分からないと、「活用型」の学習も分からないということになります。

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2009年5月22日 (金)

活用型学力とは何か15

【キーコンピテンシーと「総合的な学習で育てたい力」】
 運動会の練習真っ最中。研究どころではないという雰囲気なのに・・・申し訳ないです。中央教育審議会答申の中で「総合的な学習で育てたい力」の解説として以下のことが挙げられています。

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 「学習方法に関すること」、「自分自身に関すること」、「他者や社会とのかかわりに関すること」のそれぞれの視点から、考えられる育てたい力の例としては、次のようなものが考えられる。
・学習方法に関すること:情報を収集し分析する力、分かりすくまとめ表現する力など
・自分自身に関すること:自らの行為について意思決定する力、自らの生活の在り方を考える力など
・ 他者や社会とのかかわりに関すること:他者と協同して課題を解決する力、課題の解決に向けて社会活動に参加する態度など
(中央教育審議会最終答申2008より)
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 この三つはキーコンピテンシーの三つの力とほぼ一致します。どちらが先なのかは私も知りませんが・・・。そんなことを考えていたら、「総合的な学習・解説編」には次のように書いてあります。

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 中央教育審議会の答申では,育てようとする資質や能力及び態度の視点として,「学習方法に関すること」(例えば,情報を収集し分析する力,分かりやすくまとめ表現する力など),「自分自身に関すること」(例えば,自らの行為について意思決定する力,自らの生活の在り方を考える力など),「他者や社会とのかかわりに関すること」(例えば,他者と協同して課題を解決する力,課題の解決に向けて社会活動に参加する態度など)といった三つを例示している。
 これらの育てようとする資質や能力及び態度について,例えば,地域の川を対象とした環境問題について探究的に学習する場合には,次のように考えられる。まず,学習方法に関することとしては,「生息している生物を採取し,他の川と比較するなどして分析する」「分かったことなどをグラフや地図に表す」などが考えられる。そして,自分自身に関することとしては,「日常生活において,川にはゴミを捨てない,生活排水を少なくするなど,自らの生活を見直し身の回りの環境問題に関して意思決定し行動しようとする」など,他者や社会とのかかわりに関することとしては,「他の児童と協力して調査したり,地域の人々から話を聞いたりして探究する」「地域の人々と協力して川を守る活動に参画しようとする」などが考えられる。このように各単元においては,育てようとする資質や能力及び態度を,児童が取り組む学習活動との関連において具体的に示すことが必要である。
 これらの視点は,これまで全国で取り組まれてきた実践事例を整理する中で見出されてきたものである。また,この三つの視点は「知識基盤社会」の時代を担う子どもたちに必要とされている国際標準の学力であるOECDの主要能力(キー・コンピテンシー)に符合している。「社会・文化的,技術的ツールを相互作用的に活用する力」はおよそ「学習方法に関すること」と,「多様な社会グループにおける人間関係形成能力」はおよそ「他者や社会とのかかわりに関すること」と,「自立的に行動する能力」はおよそ「自分自身に関すること」とそれぞれかかわりがある。
           (「学習指導要領解説 総合的な学習の時間編」より)
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 つまり、総合的な学習のような「探究型の学習」で育てるべき力は、キー・コンピテンシーとほぼ一致すると考えてよいでしょう。そう考えると、「活用型の学習」の方向性も見えてくると思うのです。

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2009年5月21日 (木)

新聞記者になろう 2009 2

 2005年度の実践は、壁新聞になっていたが、ポイントが押さえられなかった。
 2006年度の実践は、印刷物としての新聞にした。保護者向けにしたのだが、フィードバックが得られなかった。ただし、コンピュータで制作したために推敲は極めて便利であった。
 2007年度の実践は、再び壁新聞にもどした。新聞らしいレイアウトにもなった。しかし、記事の内容が「○○先生の紹介」というものが多くなってしまった。学校に掲示したが、フィードバックが得られなかった。また、手書きであったために推敲に時間がかかった。

 今回の2009年度の実践では、今までの反省をふまえて授業を組み立てたい。まずは、思いついたことをメモしよう。
1、伝える相手は「うちの人」にする。壁新聞の形にする。
2、授業参観の時に掲示して、その場で見てもらいうちの人に感想を書いてもらえるようにする。
3、伝える内容は、うちの人に伝えたい、学校や学級の様子ということにする。
  例:少人数算数の授業、学級ではやっている遊び、給食の様子 など
4、記事の内容が重ならないように、グループでテーマを分担する。
5、コンピュータで制作する。
6、日常的な様子をデジタルカメラで撮影できるようにする。
7、参考とする壁新聞は以下のもの
 (1)産経子どもニュース
 (2)時事フォト
 (3)朝日小学生新聞

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2009年5月20日 (水)

活用型学力とは何か14

【キーコンピテンシーと「生きる力」】

 中央教育審議会答申を読み直してみると、「知識基盤社会」「キーコンピテンシー」「PISA」という言葉が頻繁に登場してきます。たとえば以下の文章です。それらをかなり意識していることがよく分かります。

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 経済協力開発機構(OECD)は、1997年から2003年にかけて、多くの国々の認知科学や評価の専門家、教育関係者などの協力を得て、「知識基盤社会」の時代を担う子どもたちに必要な能力を、「主要能力(キーコンピテンシー)」として定義付け、国際的に比較する調査を開始している。このような動きを受け、各国においては、学校の教育課程の国際的な通用性がこれまで以上に強く意識されるようになっているが、「生きる力」は、その内容のみならず、社会において子どもたちに必要となる力をまず明確にし、そこから教育の在り方を改善するという考え方において、この主要能力(キーコンピテンシー)という考え方を先取りしていたと言ってもよい。
(中略・・・前田)
 これまで述べてきたように、「知識基盤社会」の時代を担う子どもたちに求められているのは、「生きる力」である。OECDが、各国の15歳の子どもたちを対象にPISA調査を実施するのも、次代を担う子どもたちの主要能力(キーコンピテンシー)が、一人一人の子どもの自己実現の基盤となるだけではなく、社会全体の発展の原動力になっているとの認識があるからである。
 現行学習指導要領は、学校教育において、この「生きる力」をはぐくむことを目標としている。
 (中央教育審議会最終答申2008より)
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注目すべきは総合的な学習の改善の具体的事項の部分です。

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(ⅱ)改善の具体的事項
(ア) 総合的な学習の時間のねらいについては、小・中・高等学校共通なものとし、子どもたちにとっての学ぶ意義や目的意識を明確にするため、日常生活における課題を発見し解決しようとするなど、実社会や実生活とのかかわりを重視する。また、総合的な学習の時間においては、教科等の枠を超えた横断的・総合的な学習、探究的な活動を行うことをより明確にする。
(イ) 学校間・学校段階間の取組の実態に差がある状況を改善するため、総合的な学習の時間において育てたい力の視点を例示する。その際、例示する視点は、学習方法に関すること、自分自身に関すること、他者や社会とのかかわりに関することなどとする*1。
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(イ)の解説として以下のことが書いてあります。

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*1 「学習方法に関すること」、「自分自身に関すること」、「他者や社会とのかかわりに関すること」のそれぞれの視点から、考えられる育てたい力の例としては、次のようなものが考えられる。
・学習方法に関すること:情報を収集し分析する力、分かりすくまとめ表現する力など
・自分自身に関すること:自らの行為について意思決定する力、自らの生活の在り方を考える力など
・他者や社会とのかかわりに関すること:他者と協同して課題を解決する力、課題の解決に向けて社会活動に参加する態度など
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(つづく)

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2009年5月18日 (月)

新聞記者になろう 2009 1

 4年生の国語の単元に「新聞記者になろう」がある。
 今年度で4回目の挑戦になる。
 2005年,2006年,2007年と国語専科の時に実践を行ってきたが,どれも納得できなかった。そこで,過去のブログからその記録だけをひっぱりだして,読み返してみる。(shinbunkisha_kirokuを参照)
 過去の自分が試行錯誤しながら教材研究をしていることがよく分かる。
(それにしても,授業というものは記録していないと,自分が何をやったのかほとんど記憶に残らないものだ。その意味では授業記録は重要だと思う。)

 書店の教育書コーナーに行ってみたが,国語の棚には「新聞作り」に関する本がほとんど見あたらない。文学教材の読み取りや作文の本は山ほどあるのに,どういうわけだろう。
 むしろ,総合的な学習やNIEのコーナーにはあったりする。

 2009年の「新聞記者になろう」は,どんな授業になるのだろう。
「shinbunkisha_kiroku2005.pdf」をダウンロード

「shinbunkisha_kiroku2006.pdf」をダウンロード

「shinbunkisha_kiroku2007.pdf」をダウンロード

「shuzai_sheet.pdf」をダウンロード

「kiji_sheet.pdf」をダウンロード

「shinbungenkouyoushi.pdf」をダウンロード

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2009年5月17日 (日)

活用型学力とは何か13

【キーコンピテンシーとPISA調査】

 さて、キーコピンテンシーについて紹介してきましたが、ここで少しまとめてみます。
 国際的に共通する能力概念としてのキーコンピテンシーとは以下です。

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1、「道具」を相互作用的に使用できる能力
 1A:言語、シンボル、テクストを相互作用的に用いる能力
 1B:知識や情報を相互作用的に用いる能力
 1C:技術を相互作用的に用いる能力

2、異質な人々と相互に関わり合う能力
 2A:他人といい関係を作る能力
 2B:協力する能力
 2C:争いを処理し、解決する能力

3、自律的に行動する能力
 3A:大きな展望の中で活動する能力
 3B:人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する能力
 3C:自らの権利、利害、限界やニーズを表明する能力
(「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」) 
*****************************

 PISAのねらいは、キーコンピテンシーの枠組みを根拠とする知識や学習に対して個人がどの程度アプローチできるかを測ることにあります。そう考えると、以下のPISAの定義も意味のあるものに読めてきます。

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読解力(読解リテラシー)
 自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力
数学的リテラシー
 数学が世界で果たす役割を見つけ、理解し、現在及び将来の個人の生活、職業生活、友人や家族や親族との社会生活、建設的で関心を持った思慮深い市民としての生活において確実な数学的根拠にもとづき判断を行い、数学に携わる能力
科学的リテラシー
 自然界及び人間の活動によって起こる自然界の変化について理解し、意思決定するために、科学的知識を使用し、課題を明確にし、証拠に基づく結論を導き出す能力
(OECD「PISA2003年調査評価の枠組み」国立教育政策研究所監訳、ぎょうせい)

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2009年5月15日 (金)

活用型学力とは何か12

【自律的に活動する能力:展望力・設計実行力・表明力】

 なかなか難しい能力ですね。教師にももちろんあてはまると思います。
 (引用が長くなりすぎましたので、近々削除します。大変申し訳ありません。m(_ _)m)
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コンピテンシー3A:大きな展望の中で活動する能力
 このキー・コンピテンシーが個人に求めるのは、自分の行為や決定をいっそう広い文脈で理解し考える力である。つまり、自分たちが他のものとどのように関係しているかを考慮すること、たとえば社会的なルールや社会的、経済的な組織、そして過去に起こった出来事との関係を考えることが求められる。人は、自分自身の行為や決定がこうした広い図のどこにどのようにあてはまるかを知る必要がある。
 たとえば、
● パターンの認識
● 自分たちが存在しているシステムについての理想を持つ。(たとえば、その文化、実践、公式・非公式のルールや期待、その中で果たす役割を理解し、法律や規則、また文書化されていない社会規範や道徳作法、マナーや慣習を理解する。)こうした行為を制約する知識をもつことで権利についての理解を補う
● 自分の行為の直接的・間接的な結果を知る
● 個人および共通の規範や目標に照らして起こりうる結果を考えながら、違う道に至る行為から選択を行う

コンピテンシー3B:人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する能力
 このコンピテンシーは個人の活動計画を考えるために役立つ。自分の実践をまとまった物語と見なし、バラバラになりがちな人生について、変化する環境の中でそこに意味と目的を与えることが求められる。
 (中略・・・前田)各個人に求められるものとして次のようなものがある。
● 計画を決め、目標を定める
● 自分が利用できる資源と必要な資源を知り、現状を評価する(時間、お金など)
● 目標の優先順位を決め、整理する
● 多様な目標に照らして必要な資源のバランスを取る
● 過去の行いから学び、計画の進展に応じて必要な調整を行う

コンピテンシー3C:自らの権利、利害、限界やニーズを表明する能力
 このコンピテンシーは、高度に制度化された法的な事項から、個人的な利害の主張を含む日常的な事例にいたるまでの広い状況で重要となる。多くの権利や要求は法律や契約が作られ擁護されているが、他の人々のものと同じように個人がその権利や要求、利益を知って自ら評価し、また積極的に主張して守るのは、最終的には個人次第である。(中略・・・前田)このコンピテンシーが求める能力としては次のものがある。
● 選挙などのように自分の利害関心を理解する
● 個々のケースの基礎となる文書化された規則や原則を知る
● 承認された権利や要求を自分のものとするための根拠を持つ
● 処理法や代替的な解決策を指示する
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)
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2009年5月13日 (水)

活用型学力とは何か11

【自律的に活動する能力Act autonomously】

 キーコンピテンシーを一つ一つ詳細に読んでいくと、OECDのDeSeCoプロジェクトは、なかなか良いことを言っているように思えます。「有能で責任感があり思いやりのある人間」ということなのでしょう。
 さて、キーコンピテンシーの三つのカテゴリーの三つ目は、「自律的に活動する能力(Act autonomously)です。「autonomou(英)」は、「自治の」「自治権のある」「(・・・から)独立した」「自律的な」という意味があります。DeSeCoプロジェクトは以下のように主張します。

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カテゴリー3 自律的に活動する。 
 自律的に活動するとは、社会的に孤立して働くことを意味するのではない。反対に、個人が、自分の社会的な関係や自分が果たしている役割と果たしたい役割といった自分の環境に気づくことが求められる。自分の生活と労働条件にわたる調整を行いながら自分の生活を意味あるものにして責任をもつ仕方で管理できるような力をもつことが人に求められるのである。社会の発展に効果的に参加し、職場や家庭生活、社会生活を含む生活のそれぞれの面でよりよく働くためにも、個人は自律的に活動しなければならない。その理由は、大勢に従うだけではなく、人は自分の価値と活動について考えようとする。
 (中略・・・前田)
 一般に、自律性が要求されるのは、自分が果たしている役割と果たしたい役割、そして社会的関係といった自分の環境への気づきと将来への方向性である。しっかりした自己概念を持ち、意志を持った行為、つまり決定や選択、そして実際の活動に欲求や要求を置き換える能力を、この自律性は前提としている。
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)
************************
 このコンピテンシーもさらに三つにわかれます。

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3A:The ability to act within the big picture(大きな展望の中で活動する能力)
3B:The ability to form and conduct life plans and personal projects
(人生計画や個人的プロジェクトを設計し実行する能力)
3C:The ability to assert right, interests, limits and needs
(自らの権利、利害、限界やニーズを表明する能力)
(「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」)
************************
 これから想起できる学習のキーワードとしては「計画性」「目標達成」「自らの意志に基づく選択と決定」といったことが挙げられます。(毎回読んで下さって本当にありがとうございます。感謝・感謝です。)

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2009年5月12日 (火)

活用型学力とは何か10

【人間関係力:対話力・協働力・解決力】

 必要な能力として「人間関係力」を重視しているところが面白いところです。特に●で書かれている部分は、学習を設計する上では重要だと思います。われわれ教師にも当てはまりますね。(^_^;)

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コンピテンシー2A:他人といい関係を作る能力
 このコンピテンシーが仮定しているのは、人が自分がよいと感じる環境を創り出すためには他の人の価値観、信念、文化や歴史を尊敬し評価できるだけなく、それらを取り入れて成長するということである。他の人々とうまく協力していく必要条件は次の点である。
● 共感性・・他人の立場に立ち、その人の観点から状況を想像する。これは内省を促し、広い範囲の意見や信念を考える時、自分にとって当然だと思うような状況が他の人に必ずしも共有されるわけではないことに気づく
● 情動と意欲の状態と他の人の状態を効果的に読み取る

コンピテンシー2B:協力する能力
 協力に必要なのは、個々人が一定の資質をもつことである。その個々人に求められるのは、自分自身の優先順序の中でグループの目標とグループへの関わりとを調整できることであり、リーダーシップを分け合い他者を支援することができなければならない。
 このコンピテンシーの特定の構成要素としては次のものがある。
● 自分のアイデアを出し、他の人のアイデアを傾聴する力
● 討議の力関係を理解し、基本方針に従うこと
● 戦略的もしくは持続可能な協力関係を作る力
● 交渉する力
● 異なる反対意見を考慮して決定できる包容力

コンピテンシー2C:争いを処理し、解決する能力
 建設的な方法で争いに取り組む鍵は、争いを否定しようとするよりも、何かを行うための一つのプロセスとして争いを認識することである。そのために必要とされるのは、他方のニーズと利害を考慮しながら両方が利益を得られるような解決策の工夫である。
 個人が争いを処理し解決する積極的な役割を担うために、以下の能力が必要となる。
● できるだけ異なる立場があることを知り、現状の課題と危機にさらされている利害(たとえば、権力、メリットの認識、仕事の配分、公正)すべての面から争いの原因となる理愉を分析する
● 合意できる領域とできない領域を認識する
● 問題を再構成する
● 進んで妥協でいる部分とその条件を決めながら、要求と目標の優先順位をつける。
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)

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2009年5月10日 (日)

マッキントッシュ教育活用連続講座を終えて

 今回の講座のテーマは音楽と音声。ソフトはiTunesとGarageBand。
 集まった人数は40名。オブザーバーを入れると,それを超える。マッキントッシュ初心者の方も少なくない。

 忘れないうちに会の流れを書いておこう。

1,アップルジャパン中村さんからのレクチャーiTunesとGarageBand。
 この段階ではソフトの使い方のみを教えていただく。はじめての方向けのお話をお願いした。
 このソフトは本当にマッキントッシュらしいソフトだと思う。

2,音楽専科の先生による「日常的なiTunesの活用」報告。
 「教育活用」が会の趣旨なので,それにぴったりの話をしていただいた。
 日常の様々な場面でコンピュータとiPodが無理なく使用されているのが印象に残った。
 こんな使い方だと本当に便利だと思う。

3,休憩15分
 この休憩が貴重だ。この場で情報交換ができるばかりではなく,コンピュータの操作を教え合ったりできるからである。

4,われらが山口修一先生よる「GarageBand音楽CDの編集の方法」
 二日前に突然お願いをして話をしていただいた。さすがは山口先生だ。(^_^)
 運動会の時など,CDの曲を途中で切ったりつなげたりすることは多い。GarageBandを使えば,それが実に簡単にできる。

5,本日のタスク「GarageBandで朗読劇をつくる」
 これは私が担当。国語の授業での実践。子どもたちの声をGarageBandで録音していくと,簡単に朗読劇ができる。子どもたちが作った音楽や効果音を入れていくとさらに面白い。
 そこで,これを参加者のみなさんにやっていただいた。

 実は,このタスクを考えるのには,さんざん悩んだ。何を朗読の対象とすればいいのか,案外と難しい。インターネットで「フリー台本」なども検索したがぴんとこない。やはり,教科書が一番分かりやすいと判断。だれもが知っている名作「ちいちゃんのかげおくり」「モチモチの木」「わらぐつの中の神様」「やまなし」の中から3人で読める場面をカットする。1分から1分30秒くらいの長さがベストであろう。

 すごいなといつも感じるのは,その様子をすぐにサイトにアップしている人がいることだ。
 子どものアート彩美館
 けやきPatio小学校音楽専科

 今回は参加者が多かったので,机を並べたり,機材を準備したりするスタッフも大変だったろうと思う。また,受付や弁当注文,茶菓子の買い出しなどもスムーズに行っていただいた。本当に私はまわりの人たちに恵まれていると思う。

 コンピュータは「道具」である。だから,ある程度の熟練が必要となる。しかし,楽しく面白い活動であれば,熟練の機会も苦にならない。

 次回は,6月13日(土)午前9時から「iMovieを活用したビデオ編集・初級編」
 その次は,7月4日(土)午前9時から「iMovieを活用したビデオ編集・中級編」
 Mact090509

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2009年5月 7日 (木)

活用型学力とは何か9

【異質な人々と相互に関わり合う能力 Interact in heterogeneous groups】

 キーコンピテンシーの三つのカテゴリーの二つ目は、「異質な人々と相互に関わり合う能力(Interact in heterogeneous groups)です。「heterogeneous(英)」は、「異種の」「異質の」「混成の」「雑多な」という意味があります。「interact(英)」は前述したように、「相互に影響を及ぼし合うこと」という意味です。以下に引用した図書には「交流する」と訳してありますが・・・。(^_^;)
 DeSeCoプロジェクトは以下のように主張します。

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カテゴリー2 異質な集団で交流する。 
 人生を通じて、人間は、物質的・心理的に生存するためにも、そして社会的なアイデンティティの獲得という面でも、他の人々とのつながりに依存している。社会がいろいろな点でいっそう断片化し、多様化するようになってきている時に、個人間の人間関係をうまく管理することは、個人の利益からも新しい形の協力関係を作る上でもいっそう重要になってきている。既存の社会的な絆が弱められつつある時、強い絆を形作る能力をもつ人々が新しい絆を作りだすように、人間関係のような社会的資本の構築が重要なのである。
 将来における不公平な資本配分の一つの可能性は、社会関係を作りそこから利益を得る能力がいろいろなグループで異なることだろう。
 このカテゴリーのキー・コンピテンシーは、他の人々と共に学び、生活し、働くことを個人に求める。「社会的能力」、「ソーシャルスキル」、「異文化間能力」、「柔軟な能力」といった用語と関係した多くの特徴はこのキー・コンピテンシーは当てはまる。
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)
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 「水泳の能力」を高めるためには、「水泳を行う活動」が必須条件であるように、「異質な集団で交流する能力」を高めるためには、「異質な集団で交流する活動」が必須であると思うのです。
  このキー・コンピテンシーは、さらに三つに分けられます。

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2A:The ability to relate well to others(他人といい関係を作る能力)
2B:The ability to cooperate(協力する能力)
2C:The ability to manage and resolve conflicts(争いを処理し、解決する能力)
(「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」)
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 これから想起できる学習の姿は、何かの問題や課題を協同で解決するような学習でしょう。しかも、異なる意見を考慮しながら決定していくような場面が必要になりましょう。(つづく(^_^;))

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2009年5月 5日 (火)

活用型学力とは何か8

【相互作用的に使用するって? Use tools Interactively】

 キーコンピテンシーの三つのカテゴリーの一つ「「道具」を相互作用的に使用できる能力(Use tools Interactively)」について考えていきます。「相互作用」は、カタカナでは「インタラクション」と記され、「interaction(英)」の訳語です。言葉をそのままに解釈すると「相互に影響を及ぼし合うこと」となります。こちらが、何かの行動をおこすと、相手から何かの反応が返ってくるといったことです。具体的には「対話」の場面がそうでしょう。ここ数年、「対話」が学習のキーワードになっていますが、人間は、内的な情報と外的な情報との相互作用によって思考するという「相互作用的思考論」に依拠したものです。
 このコンピテンシーは、さらに以下のように具体的に三つに分類されています。

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コンピテンシー1A:言語、シンボル、テクストを相互作用的に用いる能力
 このキー・コンピテンシーは、さまざまな状況において、話して書くといった言語的なスキルや、コンピュータまたは図表を用いるといった他の数学的なスキルを有効に利用するものである。これは、社会や職場でよりよく働き、他の人々との効果的な対話に参加するための必須の道具である。「コミュニケーション能力」や「リテラシー」という用語は、このキー・コンピテンシーと関係する。
(中略・・・前田)
コンピテンシー1B:知識や情報を相互作用的に用いる能力
 このキー・コンピテンシーに必要なのは、情報そのものの性質、つまり、その技術的基盤や社会的、文化的、思想的な背景と影響についてのよく考える力である。情報能力は、選択肢の理解、意見の形成、意志決定や情報の基づき責任をもって行ういろいろな活動の基礎として必要なものなのである。
(中略・・・前田)
コンピテンシー1C:技術を相互作用的に用いる能力
 技術革新は職場の内外で新たな要求を個人に求めてきた。同時に、技術の進歩は、新しい違った手法でこうした要求に効果的に応じる新しい機会を人々に提供している。
 対話などの相互作用に技術を用いることは、新しい手法に気づくことを私たち個人に求めるだけでなく、その手法を通じて、毎日の生活に技術を活用できることを示している。
(後略・・・前田)
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)
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 面白いのは、「言語・シンボル・テクスト」「知識や情報」「技術」を「道具」としているところです。これらの「道具」を相互作用的に使用する能力が求められていることになります。そう考えると、具体的な学習の場面が見えてくると思うのです。(ホントにすみませんが、まだ続きます。)

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2009年5月 2日 (土)

活用型学力とは何か7

【「道具」を相互作用的に使用できる能力:Use tools Interactively】

 研究通信の1号から、ずっと「新学習指導要領の理念」に関する内容を取り上げています。学校現場は、多忙を極めていますので、どうしても「理念を具体化するための方法論」に関心がいきがちです。しかし、目標とする「理念」が正確に共有化されないままに「方法論」だけを学んでも、「なぜ、その方法が妥当だといえるのか。」という部分が理解されないままに進んでいきます。
 研究校にありがちなこととして、研究期間は、職員の間で「理念の共有」がなされているので「方法」の妥当性も理解されているのですが、研究期間が終了して職員が入れ替わっていくと、「理念」が薄れていき「方法」だけが残るいったことがあります。「○○タイム」のような「その学校独自の方法」が形骸化・劣化していくのは、そのためだと思います。逆に言えば、目標とする「理念」がしっかりと共有されていれば、「方法」は様々にあっていいのだと思っています。

 さて、話がカタクなってしまいましたが、キーコンピテンシーの三つのカテゴリーの一つ「「道具」を相互作用的に使用できる能力(Use tools Interactively)」について考えます。先に引用した「THE DEFINITION AND SELECTION OF KEY COMPETENCIES Executive Summary」を訳してある本を見つけましたので、引用してみます。

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カテゴリー1 相互作用的に道具を用いる

 グローバルな経済や情報社会の社会的専門的な需要として求められているのは、コンピュータのような物理的な道具(tool)と同様に、言語、情報、知識といった相互作用のための社会文化的な道具の熟達である。
 相互作用的な道具の活用において求められているのは、(たとえば、文章を読む、ソフトウェアを使用するなどのように)それを使いこなすために必要な技術的なスキルとその道具を自由に使うこと以上のものである。人々には、知識や技術を創造し、応用することが期待されている。求められているのは、道具それ自体に親しむこととともに、人が世界と相互作用する方法を道具がどのように変化させるか、またいっそう大きな目標を達成するためにどのようにいつも使うことができるかを理解することである。この意味で、道具は、単なる受動的なメディア装置ではなく、その人の周りの環境とその人が積極的な対話を行う装置なのである。
「キー・コンピテンシーの定義と選択【概要】」(ドミニク・S・ライチェン ローラ・H・サルガニク編著 立田慶裕監訳「キー・コンピテンシー」(明石書店)より)
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 「道具」とは、物理的な道具だけではなく、言語・情報・知識といった社会文化的な道具を示しており、それらは「自由に使うこと以上のもの」が求められているわけです。しかも、それらは「周りの環境と積極的な対話を行うもので」ある必要があるのです。(すみませんけど・・・・つづく・・・・。)

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