2009年12月30日 (水)

3学期の単元の戦略を練る1

 3学期の単元を書き出しておこう。
 理科は専科なので、主として、国語、社会、算数、音楽、図工、体育にしぼることにする。

【国語】
1、話し合って決めよう(6時間)
2、つぶやきを言葉に(2時間)
3、言葉遊びの世界(12時間)
4、ごんぎつね(22時間)

【社会】
1、平野を生かしたくらし(七城町)(6時間)
2、海を生かしたくらし(御所浦町)(6時間)
3、県の広がりとくらし(4時間)

【算数】
1、記録を整理して表に表そう(4時間)
2、計算の見つもり(追加)(3時間)
3、はしたの大きさのべつの表し方を考えよう(分数)(10時間)
4、箱の形を調べよう〔直方体と立方体〕(追加)9時間
5、そろばん(追加)(2時間)
6、もうすぐ5年生(6時間)

【音楽】
1、「北風こぞうの寒太郎」(2時間)
2、「とんび」(4時間)
3、◎組曲「ペールギュント」から
4、ラ バンバ(5時間)
5、グッデーグッバイ 等(3時間)
6、どこかで春が 等(3時間)

【図工】
1、ゆめを広げて(6時間)
2、ハッピーカード(コンピュータを使って)(6時間)
3、へん身パッ! 光を使って(3時間)

【体育】
1、力試し(1時間)
2、かけ足(4時間)
3、なわとび(4時間)
4、ラインサッカー(7時間)
5、表現運動、フォークダンス(3時間)
6、高跳び(5時間)

 書き出してみると、不思議なもので、色々とアイデアが思いついてきた。
 たとえば、デジカメを使って詩を作りカードにして送るといったものだ。国語と図工の合科的な学習である。
 また、「ごんぎつね」を映像にしていくというアイデアも浮かんだ。音楽も使えそうだ。
 社会科は、七城町と御所浦町に住んでいらっしゃる方々とネットを使って交流してみると面白そうだ。
 そう考えると、重点的に扱う単元が見えてくる。冬休みのうちに戦略を練っておくと、教材研究がぐんと面白くなってくる。(つづく)

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2009年10月13日 (火)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜6

 kinnkazann先生から以下のコメントをいただきました。
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 対話ということは、例えばペアや小集団を意味するのでしょうか。最終的には学級集団レベルでの話し合いが深まるまでの手段としてペアや小集団を活かしていくという考えには賛成ですが、個人同士で話し合いそれでうやむやになっているようなものが(話す技術を身に付ける経過の中にそれはあっていいと思いますが)多いように思います。でもやはり、話したいと思うきっかけ作りと聞く力を育てることにほとんどを使わざるをえない実情です。
 家庭でも聞いてなくて会話が成立していなくても、やり直すことが減っています。基本的な「あいさつ」や「返事」にしてもです。(皆無といってもいいところもあります。)そういう状況の子どもが集まってまずは、落ち着いて聞くことを繰り返し行っている状況です。愚痴だけ言ってもしょうがないですが。すいません。

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 私は「対話」は、ペアや小集団を指すというものではなく、自己の中に内面化していく活動(内化)を指すと考えています。だから、レクチャーの過程の中にも「対話」が生まれることはあるし、小集団でおしゃべりをしていても、それが生まれないこともありましょう。
 実際の授業でそれを検証することは難しいですよね。小集団での話し合いでうやむやになっているところが多いと思います。だから、私は、毎時間毎に「何を学んだのか」ということを書かせることにしています。(「書く」ことも対話には重要だと思っています。)

 しかも、集団を構成する要員によっても、対話の成立の度合いが異なると思います。たとえば、深い読みができる子ども同士の話し合いと、そうではない子ども同士の話し合いでは、読みの深さも異なってくるはずです。だからこそ、教師も含めた「対話」も重要だと考えています。たとえば、「一つの花」の読みの学習において、子どもたちが「『この花をお父さんだと思って、忘れないでね。』と父親が考えている」という結論に至ったとしましょう。その場合、教師は「本当にそうなのか。」と問うようなこともあってよいと思うわけです。教師の役割は重要なのです。

 いずれにしても、kinkazann先生が指摘されるように、内化の条件として「聞く」ということが絶対に必要なわけです。これは、子どもにも教師にも当てはまると思います。

 それにしても、コメントをいただけると私もよく考えます。これこそがまさに「対話」ですね。(^_^)

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2009年10月 8日 (木)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜5

 最近の授業研究では、しばしば「対話」という言葉が用いられます。
 「話し合い」ではなくて「対話」です。
 「『もの』との対話」という言い方はしますが、「『もの』との話し合い」という言い方はしません。
 「対話」とは何でしょう。
 人によって定義はばらばらでしょうが、ここでは以下のように定義しておきます。

 情報の交換による新しい意味の創造

 新しい意味が創造できなくては対話とはよべないわけです。つまり、雑談やおしゃべりは「対話」とはよびません。
 ある課題に対して、自分なりの考えを相互に説明するような活動は「対話」とよべるでしょう。
 重要なことは、対話によって、より自分の考えが深まっていくということです。たとえば、漠然としていた自分の意見を他人に話してみることによって、より考えが明らかになるということはあるでしょう。あるいは、人に読んでもらう文章を書いてみることで、「自分はこういうことを考えていたのだ」と発見することもあります。(このブログもそうです。書くことで、自分の考えを明らかにしていくことが目的です。)
 また、相手の意見を聞いてみて「なるほど、そうだな。相手の意見にも賛成できる。」とか「たしかにそうだが、自分の意見とはここが異なるな。」と自分の考えが更新されていくこともあるでしょう。

 つまり、対話という社会的な相互作用によって学習は促されていくのです。ここに、対話が重要視される理由があるわけです。(つづく)

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2009年10月 6日 (火)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜4

 具体的な学習の場面で考えてみます。
 国語科の文学教材の学習では,子どもたちが文章を読み解き,その文脈を想像しながら新たな意味を創造していくことが重要視されます。
 たとえば,「一つの花」を読んで,多くの子どもたちが「お父さんがかわいそうだ」という初発の感想をもったとしましょう。
 その後の一般的な学習の進め方では,「どうして,お父さんは『一つの花』を,ゆみ子にあげたのだろう。」という問いに対して,それぞれの読みを語り合うことが多いでしょう。つまり,一つの花にこめられた父の思いを想像していくことになるわけです(文脈の想像)。このような学習を進めていくうちに,一つの花の意味を見いだしていくことになります(意味の創造)。
 それは,「やさしさ」であったり「美しさ」であったり,子どもによって子どもたちの読みは異なります。他の子どもたちの意見を聞きながら,子どもたちは「なるほど,そうか。」「ぼくの意見と同じだ」「そんな見方もあったんだな。」という新たな解釈を知ることができるようになります。そのようなやりとりを通して,「読みを深める」という学習が成立していくわけです。

 もっとも,そのような学習を成立させるためには,学習者である子どもたちが,言葉に対して共通の意味をもっていなくてはなりません。ここでは「コスモスの花」や「ごみすて場」といった言葉に対して脳の中で映像をイメージできていなければ,新たな意味を創造することは難しいでしょう。(つづく)

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2009年10月 3日 (土)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜3

 今から5年前,私はハワイ大学で英語教育の研修を2ヶ月間受けました。その2ヶ月間の研修の中でも「構成主義」が取り上げられました。

「構成主義」が,個の中で知識の構成を行うという立場をとるのに対して,「社会的構成主義」(または「社会構成主義」)は,社会的な文脈の中で知識の構成を行うという立場をとります。簡単に言えば,人と人とのかかわりの中で知識は構成されていくと論じます。
 つまり,協同活動を行うことによって他者と相互作用を行い,その過程の中で知識の再構成が可能となると考えるわけです。この場合の「他者」とは,学校教育においては「同じ学習集団のメンバー」を指すのは当然なのですが,「教師」も含まれます。

 相互作用のためには,それぞれの子どもたちが自らの考えをもち,それらを出し合いながら学習を進めることになります。その場合に必要になるのが「対話」であり,その道具となる「言語」です。(つづく)

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2009年10月 2日 (金)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜2

 認知心理学では「構成主義」という考え方があります。
 構成主義を簡単に説明すると以下のようになりましょう。

 学習を,
 学習者が「白紙」の状態で知識や情報をインプットし受動的に蓄えていくものだと見るのではなく,
 学習者が主体的にかかわりながら,体験や既存の知識と関連づけながら知識や情報を構成していく過程としてとらえる。

 学習者が「白紙」の状態で知識や情報をインプットしていく存在であるとする考え方を「客観主義」とよぶことがあります。客観主義では,教える側(教師)が,効率的に知識や情報を伝達する方法を開発することが重要になります。いわゆる「教え方」が問われるわけです。

 一方,「構成主義」では,学習者(子ども)が,主体的に世界(人,もの,こと)にかかわっていくことが重視されます。つまり,学習者の「学び方」が問われるわけです。ここ最近の研究発表校のテーマを見てみると,「学び」や「かかわり」といった言葉がふんだんに盛り込まれていますが,構成主義の影響を受けているものと考えられます。(つづく)

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2009年9月30日 (水)

なぜ協同学習なのか〜社会的構成主義〜1

 同僚の先生と物語教材の授業について話をしていました。その先生がおっしゃるには、3人グループで物語教材の読み取りをするということを試してみたら今までとは違う手応えを感じたということでした。

 たしかに、従来の学習形態では、教師が発問をして、それを個別に考えさせるということが多かったように感じます。数名の子どもたちが挙手をして、その子たちが発言をして授業が進められていきます。一見、スムーズに授業は流れていきますが、全員の子どもたちが参加しているかどうかは分かりません。大人が驚くような深い読みを一部の子どもたちができたとしても、それをクラス全員の子どもたちが共有できているかどうかは瞬時に確かめることはできないのです。

 私の授業では、プロジェクト型の協同学習を多く取り入れています。中学年では3人グループが基本で、高学年では4人グループが基本です。
 しかし、なぜ協同学習をするのか、その利点は何なのかを明確にしてはいませんでした。
Kyoudou
 よく、研究校などで「協同」や「対話」をテーマにしているところを見かけるのですが、「なぜ協同なのか」「なぜ対話するのか」ということまで言及しているところは多くないように感じます。
 「はじめに『協同』・『対話』ありき」ではなく、その意味まで考えていきたいと思っています。(つづく)

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2008年6月10日 (火)

メディアで創造する力を育む

 D-projectメンバーで執筆した図書が発刊されました。
 理論編も実践編も充実した内容となりました。
 ぎょうせいのサイトからも購入できます。
 日本の21世紀型学習の在り方がわかる内容です。
 ぜひ、ご購読ください。

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「メディアで創造する力を育む」
〜確かな学力から豊かな学力へ〜

 PISA調査や全国学力テスト結果などで課題とされ、新学習指導要領で求められているのが「応用力」「表現力」、そして話題の「活用型学力」です。
 本書はその育成法として「メディア活用」のスタンスから授業づくりにアプローチします。

 ICTの効果的な活用はもちろん、
 それにこだわらずポスターやパンフレットなどメディアの特性を生かし、「何かを伝えたい・相手に分かってほしい」と子どもに“切実感”をもたせ、制作・発表まで行う「メディア表現学習」の手法を事例を通して具体的に紹介します。

 子どもたちに、豊かな感性、論理的思考力、実践力を高めるために、「メディア創造力」育成の方法を徹底追究した新指導要領対応のガイドブックです。

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 目次
  序 「キチンと文化」からの脱却——メディアで創造する力を育成する
  1 メディア創造力との接点・相違点
  2 メディア創造力を育む授業(※具体的な授業実践25例を紹介)
  3 メディア創造力を育む学習場面
  4 D−PROJECT(デジタル表現研究会)の軌跡
  5 座談会——総括討論:メディア創造力はどのようにつけられるか

 編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
  中川一史…なかがわ・ひとし/メディア教育開発センター教授、デジタル表現研究会会長
  北川久一郎…きたがわ・きゅういちろう/(株)ラプラス・システム取締役、デジタル表現研究会事務局長
  佐藤幸江…さとう・ゆきえ/横浜市立大口台小学校主幹教諭
  前田康裕…まえだ・やすひろ/熊本市立飽田東小学校教諭510725000000
「mediasouzouryoku.pdf」をダウンロード

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2008年6月 6日 (金)

プロジェクト学習 その7

 中央教育審議会答申が出した以下の学習活動は、今後の学習を考えていく上で重要である。このような活動を中核としてプロジェクト型の協同学習を設計してみる。

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○ 現在の各教科の内容、PISA調査の読解力や数学的リテラシー、科学的リテラシーの評価の枠組み などを参考にしつつ、言語に関する専門家などの知見も得て検討した結果、知識・技能の活用など思考力・判断力・表現力等をはぐくむためには、例えば、以下のような学習活動が重要であると考えた。このような活動を各教科において行うことが、思考力・判断力・表現力等の育成にとって不可欠である。

① 体験から感じ取ったことを表現する
 (例)・日常生活や体験的な学習活動の中で感じ取ったことを言葉や歌、絵、身体などを用いて表現する
② 事実を正確に理解し伝達する
 (例)・身近な動植物の観察や地域の公共施設等の見学の結果を記述・報告する
③ 概念・法則・意図などを解釈し、説明したり活用したりする
 (例)・需要、供給などの概念で価格の変動をとらえて生産活動や消費活動に生かす
    ・衣食住や健康・安全に関する知識を活用して自分の生活を管理する
④ 情報を分析・評価し、論述する
 (例)・学習や生活上の課題について、事柄を比較する、分類する、関連付けるなど考えるための技法を活用し、課題を整理する
・文章や資料を読んだ上で、自分の知識や経験に照らし合わせて、自分なりの考えをまとめて、A4・1枚(1000字程度)といった所与の条件の中で表現する
・自然事象や社会的事象に関する様々な情報や意見をグラフや図表などから読み取ったり、これらを用いて分かりやすく表現したりする
・自国や他国の歴史・文化・社会などについて調べ、分析したことを論述する
⑤ 課題について、構想を立て実践し、評価・改善する
(例)・理科の調査研究において、仮説を立てて、観察・実験を行い、その結果を整理し、考察し、まとめ、表現したり改善したりする
   ・芸術表現やものづくり等において、構想を練り、創作活動を行い、その結果を評価し、工夫・改善する
⑥ 互いの考えを伝え合い、自らの考えや集団の考えを発展させる
(例) ・予想や仮説の検証方法を考察する場面で、予想や仮説と検証方法を討論しながら考えを深め合う
     ・将来の予測に関する問題などにおいて、問答やディベートの形式を用いて議論を深め、より高次の解決策に至る経験をさせる

○ これらの学習活動の基盤となるものは、数式などを含む広い意味での言語であり、その中心となるのは国語である。しかし、だからといってすべてが国語科の役割というものではない。それぞれに例示した具体の学習活動から分かるとおり、理科の観察・実験レポートや社会科の社会見学レポートの作成や推敲、発表・討論などすべての教科で取り組まれるべきものであり、そのことによって子どもたちの言語に関する能力は高められ、思考力・判断力・表現力等の育成が効果的に図られる。
このため、学習指導要領上、各教科の教育内容として、これらの記録、要約、説明、論述といった学習活動に取り組む必要があることを明示すべきと考える。

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2008年5月30日 (金)

プロジェクト学習 その6

 「探求型の学習」としての総合的な学習は以下の目標をもつ。

(1)横断的・総合的な学習や探求的な学習を通して、自らの課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成する。
(2)学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探求活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。

 また、配慮事項として以下のことが挙げられている。
○ 他者と協同して問題を解決しようとする学習活動
○ 言語により分析し、まとめたり表現したりするなどの学習活動
○ 体験活動については第1の目標並びに第2の各学校において定める目標及び内容を踏まえ、問題の解決や探求活動の過程において適切に位置づける。
○ 国際理解に関する学習を行う際には、問題の解決や探求活動に取り組むことを通して、諸外国の生活や文化などを体験したり調査したりするなどの学習活動が行われるようにすること。
○ 情報に関する学習を行う際には、問題の解決や探求活動に取り組むことを通して、情報を収集・整理・発信したり、情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりするなどの学習活動が行われるようにすること。

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 これらのことを考えると、「活用型の学習」の姿が見えてくる。(つづく)

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